トンネル煤煙窒息事故防止幕のしくみ

 風が吹いていない場合、煤煙は列車の後ろのほうに残ります。

トンネル内でも列車が止まらない限り煤煙は機関車付近にはたまりません。



 しかし列車と同じ速度の追風がトンネルに吹き込んだ場合は、

煤煙は列車の後方に流れず機関車付近に煤煙がまとわりつき、窒息状態となってしまいます。

そのためトンネルの下り側に遮断幕をとりつけ、列車がトンネルに入ると幕を降ろします。こうしたトンネルの入口には幕を上げ下げする掛の小屋が立っていました。

するとトンネルに追風は入らず、列車の後方の気圧が低くなることもあって煤煙は列車の後方に残ります。

列車がトンネルを抜けると幕を上げます。列車がトンネルを通過したかは幕のたわみ具合で判断します。これにより煤煙は排気されます。この操作は蒸気機関車のみに行われ、気動車やディーゼル機関車の場合は幕は下ろされなかったようです。
 トンネルの形状(線形)などによっては両側に幕がついていることもあります。また、トンネル自体に排気用の煙突がついていたものもありますが、このようなトンネルの場合幕がつけられていたかは不明です。