やさしい一般外科講座

1.ドレーンについて

どの縫合不全でも同じことですが、まず漏れはじめた時点では造影を行いながらじっとドレナージが効くのを待ちます。量が多い場合は持続吸引をかけることもあります。こうして術後約1週間を越すと漏れた箇所周囲は膿瘍腔(キャビティとかヘーレと呼んでます)ができあがります。もうこの時点ではこの腔は限局化されており、周辺にどんどん漏れて汎発性腹膜炎状態にはなりません。たいがいドレーンはこのキャビティ内に入っているはずです。上手くはいっていないときはこの時点でドレーンを動かし、ドレナージがよく効くところに入れ直します。またペンローズドレーンはドレナージ効果が普通の管状のドレーンに比べ悪いため、管状のドレーンに入れ直します。量があまりにも多いときや膵液など消化力の強い液をドレナージするときはサンプチューブなどに入れ替え持続的に吸引します。(通常の管状ドレーンで持続吸引をかけると、壁にくっついてしまってドレナージが悪くなるためです)洗浄もこの時点より開始します。洗浄の液は生食のみとか抗生剤入りの溶液とかイソジンなどの消毒液を薄めたものとかを使います。治りが悪いときは嫌気性のばい菌の関与を疑いオキシドール(酸素を出すため嫌気性菌にとっては住み難い環境になります)を使用することもあります。

次回は胸腔ドレーンについての講義を行います。