DTMとフュージョンの違い

別にDTMを非難するわけではないのですが、よく混同されるのでここで違いを述べます。

コンピューターの普及によりDTMは急速に音楽の主流となってきました。たとえば小室系など。打ち込みで曲を作る、それでメジャーに乗れる、それはかまいません。だけど聴いている方はいったい何を求めているのでしょうか。
コンピューターやシークエンサさらに音源ボードの発展により、機材さえあればすぐにミュージシャンという事態も出てきました。特にカラオケ業界では伴奏は殆どDTMです。
私にとっては手っ取り早く言うとこれは直ぐ飽きてしまうのです。なぜか?
ギターのソロはとてもギターのソロには聞こえません。あくまでキーボード入力した音が鳴っています。ボーカルも自分の歌と思っていません。DTMの一パートぐらいの扱いです。
結局どうなったか。時代はアコースティックに戻りつつあります。
ユズとか最近のアコースティックなチームの成功、井上陽水やらゴダイゴなど昔のリバイバル、B'zなど昔風のロックなどがはやりつつある背景にはこういったことがあると思います。
DTMの最大の弱点は何でしょうか?
それは音源が単一で、ギターだろうがバイオリンだろうがピアノだろうが同じ音源からしかでないため、どんなにモジュレーションをかけても、サンプリングしようとも結局同じ音にしか聞こえないのです。アコースティックな音や音源からではないローズとか生ピアノの音は一つ一つ違います。極端に言うと演奏者の体重で音が変わってしまいます。
これは以前私が経験したのですが、あまりに所属しているバンドの練習をさぼったためついにトラ(代役)を入れられたときなんです。他のメンバーはあまりにさぼる私には多分業を煮やしてたと思いますが、代役に入ったKbに全然音が違うとシビアな注文を付けていました。
結局そのローズから同じ音は出ませんでした。私の体重は代役の1.5倍ほどあり、さらに私自身ローズのバー(いわゆる普通の生ピアノの中に張ってある弦に相当します)をしばしば折ってしまい、自分で修理していたほど力強い弾き方(乱暴とも言います)をしていたからでした。通常の電気ピアノではタッチが強いとアンプがその立ち上がりを拾いきれず、最初のアタック音がノイズになってしまうのですが、フェンダーのローズは強い弾き方をするとそのアタック音にアンプ自体がコンプレッサーの働きをして、とても味わいのあるひずんだ音になるのです。
何社ものシンセメーカーがこの音にトライアルしていますが、やはりステージではローズが出ていますし、個人的にはコルグの音源以外でこれに似た音が出せるメーカーはありません。
こういう個人的なテクニックやら工夫が生かされるアコースティックな音が工夫しても似てこないどの楽器も同じに聞こえるDTMを凌駕するのは当たり前でしょう。
かといってDTMを否定しているわけではありません。楽器は弾けない、がくふが読めない人でも優れたメロディメーカーはいっぱいいると思います。そういった方への門戸の開放という意味ではとてもすばらしい役割を果たしています。
しかしやはり一度とにかく楽器を扱うことの楽しさを覚えて下さい。現在の時点ではまだどう頑張ってもDTMはアコースティックのあとをついていくことになりそうだからです。

top pageに戻る