日本のフュージョン

日本のフュージョンはあまり幸せな環境ではありません。私がはまった頃の日本のフュージョンの状況を説明します。

今から約20年前です。その当時はフュージョン、ジャズの間で揺れていたのがナベサダ氏です。カリフォルニアシャワーなど西海岸のフュージョン系のミュージシャンとの共演で日本フュージョンの大御所という感じでした。確かに私も数曲コピーをしました。でも結局コピーをするとわかることは、いかにバックを勤めているミュージシャン(海外の人です)の創造力が凄いかと言うことでした。プロデューサーの思惑と関係なく自分のスタイルでバックをつとめてしまうのは正直感動でした。また海外系のプロデューサーはむしろこういったミュージシャン側からの提案を待っているようでした。
ちょうどその当時あるテープメーカーのバックアップでジャズ界の大御所がフュージョンバンドを組みました。これが実にフュージョンを馬鹿にしていた。まあ稼ぐにはこんな芸もせにゃならんわなという態度が見え見えでした。なんせ彼らがコマーシャル用に書いたスーパーサファリ(ついに言ってしまった!)はそのコード進行たるや、まったくリトナーのキャプテンカリブと同じ。あまりに腹が立ったのでとある小コンサート用にこの2曲をまるまる入れて1曲にし、スーパーさわりという題名で演奏しました。ともかくこの偽フュ−ジョンバンドは第一にベースが全くあっておらず、基本的なコンセプトがはっきりせず、ギターがとてもへたくそでバックをやるのにあんなに単調でいいのかと思わされました。
そんな小銭稼ぎのジャズ崩れミュージシャンが多い中、一番はまったのは大村憲司でした。知らない人が多いと思います。私も詳しい経歴など何も知りません。でもスーパーギターセッションと銘打った一枚のLPのなかで(リトナーとか超一流のギタリストが競演してますが)全然遜色がないのです。むしろ彼の夢殿とかレフトハンディドウーマンなどを聞くとそのアイデアは海外ミュージシャンを凌駕しているのです。
他に松岡直也だの鈴木コルゲンだのスクェアだのいろいろと出ていましたが、どれも輸出に耐えるモノではなく、日本国内だから何とか売れてるよなと言う感じで、うって出るだけの実力のあるフュージョンは無かったのです。
しかし最近はフュージョンかどうかはわかりませんが、いわゆるボーダーを超えた曲が海外へ出ていっているように思います。結局技術と創造力のないところには何も育たないのです。商売で小銭を稼ぐためのバンドなど長続きしないし、何の貢献もしていないのです。
日本のスタジオミュージシャンと言われる人たちに言いたいです。海外の人たちはバックをつとめるとはいえ必ず自分の色を出そうとしてきました。自分の色が出せない、管理されておとなしくしてないと仕事がなくなると危惧している方々、あなたにはスタジオミュージシャンの資格はない!そのまま黙っていればいつかは器械に取って代わられます。もっともっと自己主張し、自分たちの色が出せるフュージョンバンドを組んで下さい。

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