久しぶりですがマスコミを(というかNHKを)斬る
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先日NHKラジオを聞いておりましたところ、勤務医の負担削減のために何をするかというテーマで論説委員の方(多分そう思う。本物の勤務医だったらあそこまで無責任なことは言えないから)がいろいろな病院の例を挙げて解説されてました。こんかいはそのあげあしとりを。
まずは某病院で整形外科の勤務医が十分ではないから開業医が手術を手伝うという話。
一見いいようにみえます。たしかにその開業された先生が長年勤務医をされていてあげくに開業されたとかかなり経験がある方なら(それでも問題は出ますが)まだわかります。そこで因縁付け。
1.開業されている先生全てがそのような方ではありません。整形外科の看板を出されていても勤務している時は腹部外科だったりのこともあります。またわずか数年の勤務で開業せざるを得なかった方もあります。その人達に手術をやってもらっても良いのでしょうか?勤務医と開業医では全く普段やっている仕事が異なります。兼用することが大体無理だと思います。特に外科系。
内科でも手技を伴うようなものは多分やって頂くわけには行かないと思います。
2.あとで出す話とも関わりますが、手術や手技はやってしまってあっはっはではないのですね。術後を見ることがもっと大事なことなのです。開業されている先生をトラブルが起きたからといつ何時でも呼び出すことができるでしょうか?
次ぎにあちこちで行われている事務書類(例えば入院証明書など)を事務系職員が書いてしまうという軽減策。
既にかなりあちこちで行われており、好評とのことです。ただしです。これは本末転倒で事務系職員が書いても構わない程度の書式を保険会社は用意する必要があると思います。確かに最近のは点数を書けがおおく、あまり経過を事細かに書くものは無くなってますので、この制度の影響かもしれません。ただしウチはやってません。
まあこの次ぎに書くのが極めつけでこれをきいてラジオを消しましたので後何を喋っていたのか知りません。最後のもの。
仕事と休みのON、OFFをはっきりさせる。確かに当直明けに休みを確保するというのは当然の権利としてまた患者さんの安全のためにも必須だと思います。ウチでもやってます。しかしそのほかで医者がONOFFはっきりさせたらどうなるのでしょうか?若い医者が時々ON、OFFがはっきりしているからと救急科を選ぶケースを時に見かけます。それなのにトリアージ(患者さんの各科への振り分け)ではあきたらず、主治医になろうとします。
何かの依頼で患者さんを見にたまたま私がいった時のこと、「主治医に連絡しても連絡が取れないんだけど」看護師さん「今日は夜勤だから昼間は連絡つきませんよ」。
何か急変があってもこの台詞が聞かれるのでしょうか?家族激怒しますよきっと。
ようするに持ち患者を持ったら無限責任なのです。少なくとも日本では。
ウチでは人数に比較的余裕があるので主治医、副主治医を設定し直明けや学会などで休めるようにしております。しかし人数の少ないところではそうはいかない。さらに当直だって回数回ります。結果休めなくなり辞めて行ってしまうというパターンになります。この負担をどのように軽減させていくかが勤務医を減らさない、病院を閉鎖させないための大事な処方箋になると思います。
自治体の200床程度の病院が次々閉鎖していって居ります。しかも身売りまでして。税金で作った病院ですよ!安易に閉鎖すると2度とその医療状況は戻りません。無医村状態になります。業務は縮小化しても続けていくべきだと考えてます。また経営状態の報告をするのに最低でも人件費は計上しましょうね。以前県の職員に「採算を見るのに人件費が載ってないけどどういうこと?」と聞いたら「計算がややこしいので入れてません」!とのことでした。これで赤字になるのだからよほどの放漫経営でしょうね。通常人件費は全支出の50%以上を占めるはずですから。
結論:さんざんここに書いてきましたが、勤務医のお仕事の状況はこれまで説明してきたとおりです。開業医さんより収入は少ない(経費が認められないので見かけ多いことがあっても実質少ない)、いつ何時でも呼ばれる、合併症で訴えられることがある(医療ミスではないのに)、結構理不尽な投書(日本の医療状況では無理、自腹なら可能なこと)でよびだされたりする、というのが勤務医の実態です。たまに「らくしてもうかる」とほざかれる勤務医がいらっしゃいますが、要するに他の医者に仕事を押しつけている「ぶら下がり君」です。もう少しマスコミは勤務医と開業医の区別(全く違う人種)が付くようになって欲しいですね。
あと海堂君なんか参考にしちゃ駄目です。あれは全くのフィクションです。あまりにかすってないので(通常かするものは非常に腹が立ちますが)歌舞伎の一種かと思って楽しんでしまいました。(登場人物がよくみえをきるので)