夢玄 MUGEN からの提言


 現今の舞踊会や演奏会における創作作品の制作及び発表につきましては、多大なエネルギーと経費そして測り知れぬ心労が伴う事は周知の事実であります。殊に舞踊家諸師(主催者側)の労苦は並々ならぬものとご推察申上げます。そして作られた作品は、佳品であっても数回上演してその生命を失うのが実情です。その制作課程を考察しますと、舞踊家サイドから作詞又は、台本、作曲・作調の依頼が各部門の専門家になされ、楽曲の完成をみて振付、然るのち大道具・照明・衣装等の発注に及ぶ訳ですが、この様な過程において依頼者と制作スタッフのディスカッションが殆どなされない不可思議さを我々は常々感じて参りました。着想や制作意図等充分に理解されぬまま、舞台の幕が開き終了することが多々ある様に思います。夢玄は楽曲の作り手として積極的に舞台づくりに参加したいと考えています。

 新しい世紀における舞台作りにおいて、従来舞踊家が背負ってきたリスクの一部を共有することに依り、作品に永い生命力を持たせたいと願っています。この様な舞台作りの姿勢を夢玄の理念として活動したいと念願しております。理念を具体化するために、この度制作企画会社とろわProject(有) を発足させましたので、あわせてご案内申上げます。

 以上が私共よりの提言ですが、伝統の新しい発展の為に諸先生よりの提言を頂きます様御願い申上げる次第です。