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 78回転対応アナログ・ディスク・プレーヤーの自作


 

 *** フツーの33rpm/45rpmレコード・プレーヤーを78rpmにするのは意外と簡単だ? ***

 最近、巷で人気沸騰中(どこが?)のSP盤ですが、SP(Standard Playing)という割には78回転まで再生出来るレコード・プレーヤーが少ないですね。

 私の場合は十年ほど前に運良く粗大ゴミの4速プレーヤーを救済できたので、最近までこれを使ってました。そのプレーヤーは、CECのFR-250というリム・ドライブ方式のもので、この方式はタフで回転はパワフルですが、機構上、モーター・ゴロというゴロゴロ音が避けられない弱点があります。

 そのゴロゴロを軽減するために、BD(ベルト・ドライブ)とかDD(ダイレクト・ドライブ)とかいう方式が開発され、現在の主流(時代錯誤?)になっています。でも先に述べたように今時アナクロなSP盤なんかに対応した製品はごく少数だし、価格もそれなりにします。

 で、今回は、とにかく78回転が可能で尚且つゴロゴロ音の徹底軽減をシンプル目標とした、ダイレクト・ドライブ式のアナログ・ディスク・プレーヤーを作ってみました。

 材料は全てジャンクとホームセンターで揃えるので、多くても数千円くらいのコストで出来ます。てか、現行製品でコスモテクノのDJ-3500というのが\25,000円前後ですから、そのあたりを考慮して安く上げなければ意味が無いです。

 尚、ジャンク利用ということで、当記事は一般性が無いのが最大のウィーク・ポイント。とにかくハイ・リスクかつロー・リターンてことは確かなので、不器用なキミ(私もだが)には覚悟が要るかも。

 *** まず材料を集めよう ***

               〜必要なものは?ヤフオク、手持ちのジャンク、ホームセンターで調達!

  1.  レコード・プレーヤー本体

     ヤフオクでゲットした非クオーツ・ロックなターン・テーブル「Sony PS-333」
    クォーツ・ロックのほうが良いと思いますが、改造に自信が無かったのでノン・クォーツにしました。

     \1,234円というジョーク・プライス。いくらジャンクでもアームが完全に壊れていることについての記載が無かったのには笑えませんが、ジャンクと承知したからには文句も言えません。

     尚、ネットで同様のチャレンジ記事を探ってみると、このような改造を公開するのはよくないという認識が一般的なようです。本ケースにおいても現行品の改造を奨励するつもりは無く、あくまで廃物利用の自作が偶然成功した例、ということでヨロシク。

     従って、この記事を参考に実行する場合は、どうなっても私は知らんよ。
    くれぐれも事故の無いよう、自己責任で行ってください。
    Sony PS-333


  2. アーム

    昔買って、永らく使ってなかった「マイクロ製MA-202」

  3. SP用カートリッジ

    コスモテクノCTH-10SP

  4. 2X4用SPF材とベニヤ板、材木片

    プレーヤー・ボックスと、アームボードに使います。
    ホームセンターと、その辺に転がっているものを利用。

  5. ボリューム2個

    手持ちジャンクのラジカセから収奪。

  6. 配線用コードとネジ類

    説明するまでもないですね。

  7. ストロボ・スコープ

    インターネットのボロンさんのサイトでダウン・ロードできます。
         ↓
    http://www.h2.dion.ne.jp/~boron/stroboscope.htm

  8. 工具など

    半田ごて、ドリル、ノコギリ、キリ、ヤスリ、アクリル・カッター、接着剤(PP用)その他なんでも。

 *** 早速、作ろう! ***

  1.  ターン・テーブル本体の裏蓋を開け、モーター制御基盤を取り出します。取り出すと言っても、固定ネジを取り、束ねた配線をバラける程度でOKです。

  2.  回転のアジャスト部分に注目しましょう。
    通常は33rpm、45rpmそれぞれ用に、半固定抵抗と固定抵抗の組み合わせでコントロールするようになっている、と予想しましたが、この製品は半固定抵抗は2速それぞれだが、固定抵抗は33、45rpm両方の電流をまとめて制御するものでした。
    制御基盤表面


  3.  で、その固定抵抗がどれかということですが、頭のキレるキミなら回路図が無くても配線を追っていけば判るハズですね?

     不幸にもキレがイマイチ(つまり私のことだが)と自覚される御貴兄、45rpmにセットしてモーターを回しながら手当たり次第に抵抗をショートして、ショートした途端に狂ったようにモーターがグルグル回りだしたらビンゴです!

     私の機種の場合はR7が目指すターゲットでした。

     この作業が今回のプロジェクトにおける最もリスキーな瞬間です。感電したり火事になったりしないように対策をしておくこと。

     同型機種で無い場合のために参考までに申し添えると、トランジスタやIC付近の抵抗を闇雲にショートするのは避けて、速度用半固定抵抗につながる固定抵抗に見当をつけると、当たる確立は高いと思われます。
    制御基盤裏面


  4.  で、その速度制御の固定抵抗R7の数値を、45rpmボタンを押した時に78rpmが出るように変更すれば出来上がり。でも、33rpmや45rpmも使えなくては困ります。

     そこで解決方法ですが、切り替えスイッチでノーマル回路と78rpm回路とをセレクトする方法と、固定抵抗R7をボリュームに交換する方法の二つが考えられますが、イージー野郎の取るべき道は決まってます。勿論後者のボリューム・コース!
    ボリュームコントロールを付ける


  5.  で、ボリューム一個で、ノーマル状態(旧R7の抵抗値)と78rpmの抵抗値を毎回グリグリ探り当てる行為も楽しいけれど、ボリュームを2個直列に使うことで、この上なく快適な涅槃の境地に達することもできます。
     それはつまり、こういうことです。

     例えば、R7の抵抗値が70kオーム、78rpmの抵抗値が30kオームと仮定する。手持ちジャンクで50KオームのボリュームNo.001、No.002の2個があったとする。No.001とNo.002は直列に接続しておく。
     
    で、まず、ノーマル状態の70kオームはNo.001の抵抗値を20kオーム、No.002の抵抗値を50kオーム(ここがキモ)にすれば良いのは解りますね?

     次に78rpmの30kオームはNo.001は20kオーム、No.002を10kオームでOKなのは、これまたサルでも解る。

     ここで大事なことは、No.001の抵抗値は20kオームのまま変えなくて良いということと、ノーマルの70kオームを形成する時に、No.002を50kオームに絞りきれば良いということです。

  6.  工作については紆余曲折の結果、No.001は20kオームにセットして隠れボリュームとし、No.002をダッシュ・パネルに取り付け加工しました。

     操作方法は簡単です。

     LP盤、EP盤を聴く時は、No.002のツマミを50kオーム側いっぱいに絞っておき、33/45切り替えボタンでスピードをセレクトする。SP盤を聴く時は45rpmにセットしてからNo.002を10kオームに合わせる。

     それだけ!と言いたい所ですが、現実には78rpm位置にマーキングしたとしてもクリック・ストップなわけではないから、その正確なポジションは判らない。これは毎度ストロボ・スコープで合わせる必要があります。

     尚、ここで使った数値は、あくまで仮定ですので。速度制御抵抗R7は外す時に砕けてしまったので本当の値は闇の中、実は全て試行錯誤なのでした。
    速度の切り替え



  7.  次はアームの取り付けですが、正規のアームと内部オート機構は取り外して、デコボコ部分をくり貫き、MA-202をテンプレートで作図した位置に取り付けて完成!と思いきや・・・。
    古い部品を取り外してケースを加工 トーンアームの取り付け


     ターンテーブル面がかなり低い設計になっているので、MA-202の高さを最低にしてもアーム・リフターが邪魔して針先がレコード面に届かない・・・。

  8.  仕方が無いのでポリプロピレン(PP)製らしいプレーヤー・ケースをアクリル・カッターで切断して寸詰めし、切断面には切り離されたケースのサイド面を更に切り出したものを、PP用の接着剤で貼り付けて、ちょうどテクニクスのSP-10のようなカタチにしました。
    ケースを切断して加工する プレーヤーの完成


     それを別に作成した木製ケースにはめこみ、アームも別ボードに取り付けたものをターン・テーブル面よりも一段低い位置に載せるようにして、本当に出来上がり!

  かなり難航でしたが、やれば出来るものですね!音質は、私が過去に使ってきたレコード・プレーヤーの中でも、最高にエキサイティングです!!!

  でも程度の良い個体を入手出来れば、速度基盤の加工だけで使えるヲサレなタンテになるんですけれどねぇ・・・。
 また、クォーツ・ロックDDの場合はどうなるのかは判りません。情報キボンヌ。

 
 

 


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