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 ヴァーチャル・レコード・ラック No.002

 読者が選ぶ!モーツァルト交響曲第40番〜この一枚


 po=フィルハーモニー管弦楽団、so=交響楽団、o=管弦楽団

面子
(敬称略)
演奏家 レーベル 寸評(適当に編集してあります) 備考
トスカノーノ ジョージ・セル/クリーヴランドo Sony  セル/クリーヴランドというと安全路線の代表格みたいに言われますが、実はそうとう切れてますよね、あの音は。あの偏執狂的なまでのフレーズへの拘り。あれは形を変えた表現主義でしょう。どの音も、フレーズも、もうこれ以外にはありえない、というくらいに探求し尽くされたという感じです。セルの演奏にある種の狂気を感じるのは私だけでしょうか。それがモーツァルトであってみればなおのことです。ピアノ・コンチェルトではもう少し寛いでも良いのではないかと思う面もありますが、シンフォニーでは絶対でしょう。

 セルの凄いところは、あれだけぶち切れた事をやっているのに、一見、ちっともそう見えないところですね。又、彼の死後時を経るごとに彼の時代のクリーヴランドの合奏能力の高さが見直されているというのも恐ろしいことです。単に「音合わせ」の合奏ではなく、指揮者と楽員間の呼吸、いや、心臓の鼓動までがピタリと合っているようなアンサンブルは見事だと思います。

 モーツァルトの40番では、あの一楽章の波打つような大きな呼吸の精妙さが絶妙です。この演奏には、セルの、曲に対する愛のようなものまで感じ取ることが出来ます。明らかに音楽と愛し合っている。

 ま、とにかくこの曲はセルですよ!

スタジオ録音
ザラストロ ジョージ・セル/クリーヴランドo Sony  実はこの曲、決定打がないんですよね・・・・。
 綺羅星のようなマエストロ達が腕によりをかけてやっても、太刀打ちできない。

 だから即座に「この演奏だ!!!」とはいえない。どれも帯に短し襷に長し。

 でもそれでも強いて一枚挙げろというのなら、セルでしょうか?
ワルターの最晩年の演奏をあげようかなと思ったのですが、ここは日本に縁があったセルがいいかな・・・と思いました。

 最後の東京におけるライヴ盤です。というのも今までのセルの音楽とはちょっと違った位相があるような気がするからです。たしかにスタジオもライヴも素晴らしいのですが、あえてここは彼の最後の遺言に耳を傾けたいものです。セルは基本的にウィーンの音楽文化で育った人であったことを、思い出さずにはいられません。

 この演奏に見られるある種のロマン主義への回帰は、自らの生命の終焉という意識が通奏低音としてあるのかも知れません。

東京ライヴ
蘭丸 ニコラウス・アーノンクール/ヨーロッパ室内管弦楽団 Warner 私の一押しは
ニコラウス・アーノンクール(指揮)
ヨーロッパ室内管弦楽団
1991年12月ウィーン(ライヴ)
です。
テンポも遅からず早からず感情豊かで(第3楽章は特にお気に入り)、演奏もモダン楽器をピリオド楽器の如く歯切れ良く奏でられる演奏は大変素晴しいと思います。
アーノンクールはウィーン・コンツェントゥス・ムジクスの演奏で
かなり前から色んな演奏を愛聴していましたが、10数年前から大きなオーケストラとの競演が目立つようになりモーツアルト以外でもベートーヴェン、シューベルト、シューマン等にも名演奏を残してくれています。
1991年12月ウィーン(ライヴ)
kinji ヨゼフ・クリップス/アムステルダム・コンセルトヘボウo フィリップス    

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