クラシック音楽庵 indexその他の雑記帖>小選挙区制は少数意見を聞いてくれない

 


小選挙区制は少数意見を聞いてくれない

(Jul 9, 2005)


*** 小選挙区制は民主主義といえるのか? ***


表1

選挙区   候補者名   得票数   党派
1   海江田 万里   105,222   (民)
    よさの かおる   103,785   (自)
    佐藤 ふみのり   20,640   (共)
2   中山 よしかつ   104,477   (民)
    ふかや 隆司   91,926   (自)
    むろ 喜代一   21,334   (共)
3   松原 仁   122,181   (民)
    石原 ひろたか   113,494   (自)
    おおぬき 清文   22,615   (共)
4   中西 一善   90,693   (自)
    うさみ 登   77,953   (民)
    山口 富男   23,942   (共)
5   手塚 よしお   107,110   (民)
    小杉 隆   99,618   (自)
    宮本 栄   17,927   (共)
6   小宮山 洋子   131,715   (民)
    越智 たかお   78,650   (自)
    田中 美代子   18,625   (共)


 最初にお断りしておきますが、私は共産党の関係者とか支持者ではありません

 で、上の表1は平成15年の衆議院議員選挙(東京・小選挙区)の開票結果から、1区〜6区までを抜粋したものです。詳しくは下記を参照してください。

http://www.senkyo.metro.tokyo.jp/data/data01.html
http://www.senkyo.metro.tokyo.jp/data/h15shu_skai.html


 定数は各選挙区に1名なので、当選者はそれぞれの区で得票数1位の人となります。何が何でも1位にならなくては当選できません。あたりまえの話ですね。

 一見これで何の問題も無いように思えます。が、果たしてそうでしょうか?

 う〜む、よーく見ると、4区の中西さん、90,693 票で当選なのに、1区のよさのさん(103,785)、3区の石原さん(113,494)が落選というのは???

 これが一票の格差というやつなのでしょうか???

 では次に、1区から5区までをまとめ合わせて一つの選挙区とした場合、どうなるか?を考えてみましょう。地域は同じなので定数も同じく5人です。

 各党派から何人の候補が出るかは、それぞれの作戦により一概に言えませんが、ここでは例として、自民、民主はそのままの5名が立候補し、共産は1名だけに絞ったとしましょう。

 得票数も各政党へそのまま投票されたと仮定します。

 そうすると、共産の候補は1〜5区の得票合計=106,458 となります。

 では、下の表2の左側半分をご覧ください。なんと、小選挙区では落選だった石原さん(自)が2位出で当選、1名に絞った共産党の仮想候補が4位で当選、中山さん(民)は6位で落選、中西さん(自)はなんと10位で落選となってしまいます。

 そうすると、1区〜5区まで分断した小選挙区制と、それをまとめて一つの選挙区とした大選挙区制?では勢力が変わってくることがわかりますね。同じ地域なのに、細かく分けるのと分けないのでは、結果が違う。おもしろいですね。

 =========================
 ◎小選挙区制の結果

 民主=4 自民=1 共産=0

 ◎大選挙区制の結果

 民主=3 自民=1 共産=1
 ========================

 ここでのキモは、小選挙区制では各区2万票前後だった少数党派(ここでは共産党)は、その全てが死票となりますが、もし大きな選挙区にまとまっていれば、候補者数を絞る作戦で死票がまとまり、生き票とすることができるということでしょう。逆にいえば、小選挙区制では少数派は斬り捨てられるということです。

 更に下の表右側半分では、1区〜6区をまとめてみました。すると仮想候補の得票数=125,083 ですので、順位が2位まで上がって来ることになります。おもしろいでしょ?

 このように、小選挙区制ではどうやっても議席を獲得できなかった党派でも、選挙区を大きくすることによって、議席を得る事が可能になることがわかります。

 つまり、選挙区を大きくすることによって、死票が減り、小数意見が尊重されてくるということになります。

 勿論そうなれば各党ともそれに合わせた対策をとってきますから、今の例のように行くかどうかは判りませんが、すくなくとも、やり方によって弱小政党でも候補者数を絞れば、それなりに議席を得る可能性はあるということで、大選挙区制のほうが民主的であると言えるのではないでしょうか?

 選挙のやり方は他にも比例代表制というのがあり、これはさらに死票が少ないと云われていますが、同じ比例代表制でもやり方が色々あるらしく、私はまだ不勉強なので語れませんが、得票数に応じて議席が決まるのであれば、それが最も民主主義にかなったやり方だとは思います。

 有象無象(うぞうむぞう)のワケのワカラン政党が出て来たとしても、国民の意思の結果であるには違いないのです。少数派を斬り捨ててしまう小選挙区制は民主主義とは思えません

 なお、弱小政党として共産党を引き合いに出したのは、全選挙区に候補を立てているので、説明上都合がよかったからであります。他意はありませんので、念のため。また、1〜6区をひっくるめるなど、例えばの話であり、実際の地域性は考慮しておりませんが、理屈としては同じ事であるとお判り戴けるかと思います。


表2

順位   候補者名   得票数   党派 *** 順位   候補者名   得票数   党派
1   松原 仁   122,181   (民)   1   小宮山 洋子   131,715   (民)
2   石原 ひろたか   113,494   (自)   2   仮想候補   125,083   (共)
3   手塚 よしお   107,110   (民)   3   松原 仁   122,181   (民)
4   仮想候補   106,458   (共)   4   石原 ひろたか   113,494   (自)
5   海江田 万里   105,222   (民)   5   手塚 よしお   107,110   (民)
6   中山 よしかつ   104,477   (民)   6   海江田 万里   105,222   (民)
7   よさの かおる   103,785   (自)   7   中山 よしかつ   104,477   (民)
8   小杉 隆   99,618   (自)   8   よさの かおる   103,785   (自)
9   ふかや 隆司   91926   (自)   9   小杉 隆   99,618   (自)
10   中西 一善   90,693   (自)   10   ふかや 隆司   91926   (自)
11   うさみ 登   77,953   (自)   11   中西 一善   90,693   (自)
                12   越智 たかお   78,650   (自)
                13   うさみ 登   77,953   (自)



 クラシック音楽庵 indexその他の雑記帖>小選挙区制は少数意見を聞いてくれない

Copyright (C) 2004 kinji. All rights reserved.