【呼びかけ】
アジア民衆法廷準備会は1995年12月、発足時からの目標であった「大法廷」を3日間にわたって開催しました。そして、7年間の活動のまとめとして「判決文」を起草、公表しました。これまで主に専門研究者たちの力を借りつつ、獲得してきた運動の成果を、歴史の「素人」たち私たち民衆自身の言葉でまとめあげた「判決文」でした。内容的には、拙く不十分な部分も多いものでしたが、民衆法廷運動の目標である「民衆による歴史の獲得」へ向けての小さな、しかし確実な一歩だと考えています。今後の道程の中で、多くの民衆の知恵と力によって内容を鍛え上げ、不十分さを補っていきたいと考えています。アジアに対する日本の戦争責任を問う、この長い判決文の「結語」として私たちが書き記し提唱したのが、雑誌『戦争責任VOL5』でも取り上げた「不服従の権利と義務」でした。日本の侵略史と正面から向き合い、被害者の存在と向き合い、この非道な歴史を反省するとするならば、私たちはどのような責任を自らに課すべきでしょうか。しかも、雲をつかむような獲得目標ではなく、一人ひとりの民衆の心の底に深く根付くことのできる責任の担い方とは、どのようなものでしょうか。この問いへの私たちなりの結論が、不当な命令に対する不服従の権利と義務だったのです。とはいえ、私たち弱き民衆にとって、不服従を実践し、貫くのは容易なことではありません。私たちは、自らの弱さを自覚しつつ、そこへ近づく不断の努力を重ねるのみです。そしてまた、これまでの運動の蓄積を糧として、不服従の思想と行動を、私たちの社会と私たち自身の胸の内に広く深く根付かせる方途を模索し続けたいものです。
(文責/田口裕史)
|トップ|
|ENTRANCE|
|エッセイ書|
|歴史・社会関連書|
|アジア民衆法廷準備会トップ|
|専門書|
|新刊・近刊案内|
|ご案内|
|トピックス|
|リンク、リンク|