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親は子どものためにがんばるだけでなく、自分も癒されることを願っていいのだ。
【もくじ】より
序章 子どもをしつけようとしないこと
第1章 カウンセラーの目
第2章 対立する子育て論
第3章 体罰はなぜいけないのか
第4章 子どもの一生涯を縛る「親の言葉」
第5章 未熟な親の心
第6章 時代に追いつめられる母親たち
第7章 最近の子どもは変わったか
第8章 青年期の悲痛な叫び
第9章 少子化で進んだ「支配性」
第10章 しつけがもたらす弊害
第11章 子どもという存在を考える
第12章 不合理な信念に立ち向かう
第13章 十分に甘え、少しずつがんばること
第14章 しあわせは「自分が好き」な人に
第15章 相互的コミュニケーションの回復
第16章 社会のそそのかしに立ち向かう
終章 親にも癒しを――子どもが嫌いな親へもっと詳しい目次をごらんになりたい方はこちらへ。
【はじめに】より
私の多忙さが度を超したと思うようになったのは、ちょうど四年くらい前(一九九八年)でしょうか。不登校、児童虐待、少年犯罪など、心の闇(病み)へのケアを専門とする人間が忙しいというのは、きっと社会が好ましくない方向に進んでいるに違いありません。四年前は、「中学生のナイフ事件」(よい子がキレた犯罪)が何十件も発生し、小学校の学級崩壊現象が騒がれ、児童虐待の悲報が相次いだ年でした。
一九九七年、私は不登校やひきこもりの子どもの家庭をボランティア学生が訪問する、メンタルフレンド活動を始めました。一九九九年には、子どもの愛し方がわからずに虐待してしまう親をケアするために「親子連鎖を断つ会」を設立しました。そして最近は犯罪や裁判の現場にも携わるようになり、異業種の人たちとの対話を大切にしてきました。
今、家族や社会を生きることに疲れた人々が(大人も子どもも)、心の奥で希求している普遍的なものが何であるのか、その正体がだんだんと見えてきたような気がしています。私がカウンセリングの仕事をはじめてからの二〇年という期間でも、この希求は強さを増しているように思うのです。
人々の心の中から抜けてしまった、この「穴」は何でしょう。
はたして、この「穴」を埋めることはできるのでしょうか。
そのためには、いったいどうすればよいのでしょう。
今の私を忙しくしている仕事の一つに、各地から招かれる講演や研修があります。その機会に、私の考える心の「穴」について、人々の心にしみ込むように語りかけてきたつもりでいます。そしてその反響が、私の両肩にのしかかり、重みを増していることに気づきました。
そんな折、雑誌の仕事が縁で、樹花舎の花村健一さんに出会い、私の考える心の「穴」が何であるか、またそれを埋めるためにどんな努力が助けになるか、より多くの人々に問いかけたいという願いが、樹花舎からの出版というかたちで実現されることになったのです。
本書は、私が親向けの講演で話していることを中心に構成しなおし、書き下ろしたものです。人々に普遍的な心の問題を、親と子の関係、特に「しつけ」という切り口から解読してみようと思います。
なお、本書で説く独特な考え方は、そのほとんどが「事例(これまでに私と出会った人々の生きざま)」を拠り所としています。私の支えになっている一つひとつの「出会い」と「別れ」に対して、心からの感謝を表したいと思います。
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長谷川博一の本「よい子になりたい」もぜひ、ご購読ください。
長谷川博一の「カウンセリングマインドの重要性 学校臨床の現場から」はこちら。
長谷川博一の「あのとき、本当は……」はこちらで紹介しています。
長谷川博一の処女作、新版となって刊行
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●長谷川博一(はせがわ・ひろかず) 1959年愛知県生まれ。東海女子大学人間関係学部心理学科教授、同大大学院文学研究科人間文化専攻教授。名古屋大学大学院教育学研究科博士後期課程中退。専門分野は人格障害、虐待、青少年問題、心理療法論。学校、警察、児童相談所、裁判所などと連携した実践活動に取り組む。学生をメンタルフレンドとして研修派遣する「心理臨床グループ」や、親の立場から虐待問題にアプローチする「親子連鎖を断つ会」などを主宰している。著書に『子どもたちの「かすれた声」』、『たましいの誕生日 迷えるインナー・チャイルドの生きなおしに寄り添う』(いずれも日本評論社)、『〈私〉はなぜカウンセリングを受けたのか――「いい人、やめた!」母と娘の挑戦』(東ちづると共著、マガジンハウス)などがある。
「しつけ」はこのように書店さんで紹介されている。メディアで紹介されている。次々と紹介記事が……。
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