栗山政子句集

砂時計

四六判 上製 160ページ 1800円


装幀・熊澤正人 装画・三嶋典東

サングラスかけてずばりとものを言ふ
 普段穏やかな人が、サングラスをかけた途端に大胆になることがある。目を見て話すことがないから眼鏡越しに嘘が見え隠れしたり、またその反面、本音も言いやすい。この句の場合は、確信を衝いた発言をしている方のサングラスである。
 このような佳句を収めた「砂時計」の集中、多くの人が共鳴句に出会うことであろう。そして読み進むうちに、熟成期間を経て紡ぎ上げたことばの平明さを心ゆくまで味わうに違いない。
     ――跋より(水田光雄・「ジャックナイフ」著者)

【収録作品より】
高きへと飛ぶ鳥バレンタインの日

サングラスかけてずばりとものを言ふ

母在りし日のごと母の日を過ごす

もう一度まあるい月を見て眠る

インタビュアー若し八月十五日

するすると登れさうな木あたたかし

古書店にめぐり合ふ本クリスマス

走り根や冬眠の蛇このあたり

中空に辛夷と桜触れ合へり

いつせいに花の吹雪けば積もるはず


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