「しつけ」の長谷川博一の本

よい子になりたい 

少女の心に棲みつく悪魔

悪魔の世界へようこそ

 「刹那まこと」は、この本の主役である少女の名です。
 実は私は、彼女には一度も会ったことがありません。それでも彼女のことをよく知っているのは、この数年間、お母さんのカウンセリングをしていたからです。
 まことは、知らないうちに、心の中に「悪魔」のような人格をつくりあげていました。この悪魔は、中学生になって突然、暴れ出し、「よい子」だった彼女自身と家族をひどく苦しめました。
 まことが十六歳になったとき、嵐の中をも生き抜こうとした「証」を、本にして残したいと強く願いました。彼女は、よい子ではない自分の「ありのまま」を認めたいと思ったのです。
 幸い、その闘う日々の思いは日記につづられ、絵に描かれていましたので、私はそれらを素材にして、刹那まことのこれまでの人生を再構成することができました。こうして、一度も会ったことのない二人が一冊に思いを込めるという、一風変わった本が誕生したのです。
 この本には、「よい子になろう」と必死にがんばり続け、壊れてしまいそうになった少女の「痛み」があふれています。同世代の若い人たちには、まことの世界をのぞいてみてもらいたいと思います。もしかすると、自身が「心の悪魔」と無縁ではないことに、気づかされるかもしれません。
 そして……。
 子どもに「よい子」を期待するあまり、子どもの心に悪魔を作らせていることに気づいていない大人たちがいます。その人たちには、「刹那まこと」をこれ以上増やさないことを、ぜひとも考えてもらわなくてはならないと思うのです。
 最近の低年齢少年による凶悪事件は、「よい子の中の悪魔」が起こしているのですから。

長谷川博一

刹那まことの絵と日記よりの文章、長谷川博一のコメントにより構成される、いっぷう変わった本になりました。

小B6判 上製 216ページ 本文すべてカラー印刷 1500円


装幀/熊澤正人 装画/刹那まこと

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書店では「いじめ・不登校」といった棚に並んでいることも。

ジュンク堂書店大阪本店3階での10月17日の様子です。
ご担当の林様ありがとうございました。

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