ヒューズさんのあの話で、なにやら不思議な言葉が出てきます。

「アンクル」「シュガー」「オリバー」「エイト」「ゼロ」「ゼロ」

これはヒューズさんが無能大佐に取り次いでもらう為のコードです。(パスワードみたいなもん)

実はこれ「フォネティック・コード」といって実在し、使われている言葉なのです。
これをちょいと変換すると「U・S・O・8・0・0」つまり、うそ800→嘘八百
そう、ヒューズさんが本当に伝えたかったもの・・・本来持つコードは「アンクル〜」ではなく、この「USO800」のほうです。
なんてヒューズさんらしいんだ!(ェ
という事は置いといて、では何故「アンクル〜」などと長ったらしい言葉を言ったのでしょうか。
今回は、覚えると実に楽しいこの「フォネティック・コード」のだいたいにせまってみましょう。

■ フォネティック・コード(Phonetic Code)とは
学校の授業で、こんな会話をした事はなかったでしょうか。

「問1の正解はディーです。」
「え?何?B?D?」
「ディー。」
「え、ビー?」
「違う!デー!エービーシーディーのディー!四番目のディー!」
「あぁ、Dね。」

と、聞き取りにくいことがありますよね。これは英語を使う人たちにとっても一緒の事で、まだ問題の正解くらいならいいですが、例えば軍隊の無線連絡。「Bチームへ、T地点よりG地点へ移動」などの指示を聞き間違えたら大変!命の危機さえあるのですが、無線という電波の悪い状態で聞き間違える可能性は大。

そんな時は上記の会話のように「ABCDのD」と言ってもいいのですが、これは非常にめんどくさい。「ABのBチームへ、ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTのT地点より、ABCDEHFGのG地点へ移動」なんて、バカバカしくてやってられません。

そんな時、別の言葉に置き換えてアルファベットを言い伝えます。
それもめんどくさい、難しいと思ったかもしれませんが、これは日常によく使われる手段です。
例えば、電話で自分の名前を伝える時。

「私の名前は、はがねのえどです。」
「はがねのえどさん。字は?」
「鋼鉄のこうに、野原のの。江戸時代のえどで、鋼野江戸です。」
「あぁ、鋼野江戸さんですね。」

こんな感じで、アルファベットを違う言葉に置き換えて、伝達します。
しかし、皆が「A」を伝えたい時に連想する言葉が一緒だとは限りません。「about」かもしれないし「all」や「apple」かもしれない。バラバラだと、またもやややこしい事になるので、その置き換えを決めたものがフォネティック・コードです。

  
ALFA アルファ BRAVO ブラヴォー CHARLIE チャーリー DELTA デルタ
ECHO エコー FOXTROT フォックストロット GOLF ゴルフ HOTEL ホテル
INDIA インディア JULIETT ジュリエット KILO キロ LIMA リマ
MIKE マイク NOVEMBER ノーベンバー OSCAR オスカー PAPA パパ
QUEBEC ケベック ROMEO ロミオ SIERRA シエラ TANGO タンゴ
UNIFORM ユニフォーム VICTOR ビクター WHISKEY ウイスキー X-RAY エックスレイ
YANKEE ヤンキー ZULU ズゥル        

■ フォネティック・コードを使ってみよう!
よく戦争映画なんかで使われる「アルファチーム、ブラヴォーチーム・・・」というのは、フォネティックコードからきていたんですね。 上記のコードを使うと、指示が簡単に的確に伝わります。

「問1の正解はデルタです。」
「ブラヴォーチームへ、タンゴ地点よりゴルフ地点へ移動」

まぁ!なんて楽しげ!(違)

ヒューズさんは正確に伝える為に、フォネティック・コードを使って、自分のパスワードを読み上げたのでした。確かに「ユー・エス・オー」と電話口で聞き取る事は(特に「鋼の」の世界の通信技術では)難しいかもしれません。

というわけで、実生活において、使うことは皆無ですが、知っていると、イザという時便利・・・かな?
ただし、問題は相手方が知らないとまったく意味がない事ですね。

■ 鋼の的「フォネティック・コード」
上記の欧文通話表は、世界標準で広く使われているものですが、地域によって、キーワードは違います。
ヒューズさんが使ったフォネティックコードはイギリス版だそうです。(荒川さんHPより)上記のコードだとQのケベックが実在の地名から来ているので「仮想世界に不向きかな」とのことでした。ちなみにドイツ版はかっこいいらしい。が、下に日本語版を載せますが、なんか日本語かっこ悪い。「おしまいのん」は結構洒落てるなぁ。と思うのですが、「三笠のみ」とか言いにくくない?

和文通話表

朝日のあ いろはのい 上野のう 英語のえ 大阪のお
為替のか 切手のき クラブのく 景色のけ 子どものこ
桜のさ 新聞のし スズメのす 世界のせ そろばんのそ
タバコのた 千鳥のち 鶴亀のつ 手紙のて 東京のと
名古屋のな 日本のに 沼津のぬ 鼠のね 野原のの
ハガキのは 飛行機のひ 富士山のふ 平和のへ 保険のほ
マッチのま 三笠のみ 無線のむ 明治のめ もみじのも
大和のや 弓矢のゆ 吉野のよ        
ラジオのら リンゴのり 留守居のる レンゲのれ ローマのろ
わらびのわ 尾張のを おしまいのん 濁点 半濁点

仲間同士で、秘密のフォネティックコードを作り、連絡を取り合うと、ちょっとしたスパイ気分を味わえて、面白いかもしれません。

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