『愛しい君をこの腕に抱いて』
仕事のない暇な午前中
いつもなら爆睡中の時間だが、今日はそうゆう訳にはいかなかった。
『にーの、ねぇにのっ!』
声の主が肩を掴んで揺すってくるから
「…っんだよ松本うるせーなっ。」
刺々しい言葉を吐いてやった。
『なんだよーにのの意地悪っ!』
少し鼻に掛かった甘い声が拗ねだした。
朝、まだ夢の中にいるオレを目覚めさせたのはコイツ。
いきなり家に来て、何を言い出すかと思ったら
『にの、あそぼv』
なんて笑顔で言い放ちやがった。
もう少し寝ていたかったんだけど…?人の都合を考えないのかコイツは…
しかし、そうは思っても家に入れてしまう辺り、オレはコイツに甘いのかな。
なんだかんだ言って、松本にベタ惚れしている自分がいるから。
…言葉には出さないけれど。
何故って、悔しいじゃん。オレばっかり愛してるみたいで。
オレばっかり恋してるみたいで。
一方通行の恋には苦い思い出があるから。
もう二度とあの胸の痛みは味わいたくないから。
だから普段は自分の心の扉に鍵を掛けて制御している。
しかし最近は素直に気持ちをぶつけてくる松本のせいで、心の呪縛を解かれることもしばしばある。
例えば…
「いつまで拗ねてるんだよ、亀っ。」
そう、例えば今。
拗ねてふて腐れている松本を後ろからそっと抱き締めて。
少し毒の入った言葉を耳許で優しく囁いている今。
『…亀じゃないもん…』
松本はそう言うと赤くなって俯いた。
あぁ、この横顔に何度欲情したことか。
心から愛しいと思ったその姿。
オレは思わずその場にその細い身体を組み敷いた。
『オレ、遊園地行きたかったのに。』
事が済んだ後、不満そうに話しかけてくる声。
ついさっきまでの艶やかな甘い喘ぎとは正反対のちょっと低めのトーンで。
「絶叫系駄目なの知ってるだろ。」
怖いんだよ、自分より高いところから落ちるのが。
『にのと2人で行きたかったのっ!』
嬉しい返答だけど、遊園地はオレにとって半ば地獄だから。
まだまだ文句ありげな顔をした松本を引き寄せて抱き締めた。
「遊園地より此処の方がいいだろ?」
少し赤面しながらも言ってみた。
たまには甘やかすのもいいと思って。
『…うん……』
照れながら頷く松本の唇にそっと永遠の愛を誓った。
仕事のない暇な午前中
いつもなら爆睡中の時間だか、今日はそうゆう訳にはいかなかった。
愛しい君が、すぐ側にいるから。
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あとがき兼言い訳
「ニノ潤の甘甘」とリクを頂き、書いてみたところ…あらら、もしかしてゲロ甘?
書いてて恥ずかしくなってきたのはこれが初めてです(笑)
海斗様に捧げます。。
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