『正反対な俺達』
俺の好きな物はあいつは嫌いで。
俺の嫌いな物はあいつは好きで。
共通点なんてあまり無いのに似ていて。
なんだかよく分からなかった、昔の俺とニノとの距離。
なのにいつしか、相手が気になりだして。
そんな感情が生まれること自体不思議な事なのに、発生したそれはどんどん大きくなって。
いつしか目で追うようになって。
隣に居るようになって。
それなりの事、するようになって。
「コイツが一番大切なのかもしれない」
殆ど無かったはずの共通点。
でも、今確かに2人には同じ気持ちがあるんだろうな。
「コイツが一番大切なのかもしれない」
ぎゅっ。
仕事の後、ニノの運転する車の助手席に座って外の光り輝くネオンに目を奪われていた時。
無造作に置いていた自分の手の上に、ほんの一瞬だけ温かい何かが重なった。
驚いて思わず振り返った。
でも、おそらく何かをしたであろうニノは知らんぷりで運転に集中で。
俺の勘違いかな?とも思ったけど、あの温もりは確かな物だったから。
俺の身体が覚えている、心地よいニノの温度だから。
何なの?って真剣な横顔に目で問いかけた。
結局返事は返ってこなかった。
その代わりに、さっきまで前を見ていた強い瞳と出会う。
「何…?」
『………別に…。』
俺と居るときはそんなに口数は多くないニノ。
最初は嫌われているからそうなのだと思っていたけど、そうでもないらしくて。
まぁ、俺もあまり話す方ではないから何も言えないけど。
『なぁ……なんで俺と居るの?』
心地よい温度を、今度は頬に感じた。
柔らかい何かが唇に押し当てられて、キスされているんだ…と気付く。
聞いておきながら、変なの。これじゃあ答えられないよ。
そんなことを思っているうちに、熱い軟体が隙間を狙って入り込んできた。
ドクンッーと心臓が五月蠅く音を立て出す。
腕を突っ張ってみても、力ではニノに敵うはずが無くされるがまま。
こんな所で何盛ってるんだよ…心の中でそう呟いたと同時に解放された。
「ッ…ばか…なんでこんな所でッ…」
離れてからすぐ、そう文句を言ったけど。
『仕方ないだろ、したかったんだから。』
いやに真面目な顔で言い返された。
「俺はしたくないのに…。。」
思わず呟くと、それを聞いたニノはププッと笑い出した。
なんだよーっと睨みつけてやると、笑うのを止めないニノは
『俺らって、昔からこうだよな。』
なんて言い出した。
わけ、分かんない。
そんな目で、見つめ返した。
ニノの事、分かってきたつもりだけど。今日は何が何だか…って感じ。
『昔っから正反対だった。』
付け足すように言ったニノ。
そういえば、ずっとこうだった。
俺が一緒にいたいとき、ニノは一人で居たくて。
俺が近づくと冷たくあしらわれたりしたっけ。
逆に俺が忙しくて大変なときに限って、二宮って男は俺に構うんだ。
それでキレた事も何度かあった。
今もそう。
ニノはキスしたくて…俺はしたくなくって。
…したくない?
……俺したくないのかな。
………ひょっとしたらしたかったのかも。
「…………今回は違うかも…よ?」
再び前を見て運転しているニノに、小さな声で言ってみる。
ホントに小さな小さな声。
でも、そんな声でも聞こえているんだよね、ニノには。
「…したかった…かも…。」
そう言ってもう一度ニノを見つめた。
俺の好きな物はあいつは嫌いで。
俺の嫌いな物はあいつは好きで。
殆ど無かったはずの共通点。
でも、今確かに2人には同じ気持ちがあるんだろうな。
「コイツが一番大切なのかもしれない」
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あとがき兼言い訳
実は2ヶ月越しのこの小説(暴露)
途中色々ありましたが何とかここまで(笑)
松本さんのキャラがまだ慎ちゃん寄りな辺り、時の流れを感じるでしょ(笑)
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