「石舞台」(1996年)
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創作への想い
幼い時に耳にしたもの、目にしたものは、静寂と沈黙と、闇。又、闇に一条さす光の光景だった。
原風景を問われれば、私はそう答えるのだろう。そしてそこには、ほんのり緑の芳しさがあった。
幼い折から身の回りに日常的にあったものは、奈良の仏たちの姿であった。夢に憑かれた者のように、それらの仏たちに恋をしながら私は育った。乾漆や、虫食いの木、ブロンズ等の形の中に、その物理的な素材や形を超えた強い気配を感じた。それは、何と強力なメッセージだったことだろう。その感覚は、今は私の背骨となっている。
不可視のもの、密やかなものに魅力を感じる。作品は、作家の時間と空間のメッセージだと思っている。いや、それすら超えた存在でありたいと願う形而上的力であるのかも知れない。作家は、作品をあちこち排出し、落としながら、いつも何ものかを超えていきたいと徘徊する存在なのだ。
96年東京都住宅局公園緑地課の仕事で、練馬の公園に21tの「石舞台」という子供たちが自由に登ってもよい、遊んでも良いモニュメントを設置した。竣工の翌日見に行ってみると子供たちの嬉々とした姿がそこにあった。瞬時に私の中を雷のように時間軸と空間軸の夢が駆け抜けていった。
創作は、時折砂金のような歓喜を掬い取る“ふるい”のようなものであるのかもしれない。
作品は、茫漠たる宇宙へのアンテナのようなものであるのかもしれない。
坂口紀代美 2004.4
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受賞
◆建設省都市局長賞受賞/練馬区大泉中島公園環境彫刻「石舞台」 (1996年)
◆モダンアート協会展奨励賞受賞(1992年)
◆モダンアート協会展部門賞受賞(1983年)
個展
◆個展 ギャラリー サテライトU パリ(パリ市内/フランス)(2002年)
◆個展 始弘画廊 (東京/南青山)(2000,1996,1993年)
◆個展 川崎法律事務所(奈良市) (2001年)
◆個展 竹屋画廊(鎌倉市)(1999,1996年)
◆ダンテスカ国際ビエンナーレ(イタリア/ラヴェンナ) (1998,1996,1994,1992年)
◆個展 国際奈良学セミナーハウス内 旧世尊院(奈良市)(1998年)
◆個展 ギャラリーシェール(宇都宮市) (1997年)
◆個展 ギャラリー世都(東京) (1995年)
◆個展 空想 ガレリア(東京/銀座)(1994年)
◆個展 廣瀬画廊 (松山市) (1993年)
◆現代日本彫刻米国巡回展(ワンワールド トレードセンター/ポートランド市.州立ポートランドステート大学附属美術館/コロンビア アートセンター/バンクーバー市.州立ポートランド大学附属ギャラリー)
(1990年)
デザインワーク
◆IASS国際空間構造会議名古屋2001.論文集、CD表紙、会議用ショルダーバッグ等トータルデザイン
◆国土交通省主催.国際冬季道路会議札幌大会.日本政府館ショルダーバッグデザイン |