●● イチ×シュウ ●●
頬に、唇に、顎に、順にキスを落とし、汗ばんだ手のひらでシュウの身体をまさぐる。
おれの手は、シュウの感じる場所を余すところなく知っていて、勝手に動き回る手をよそに、おれはシュウの胸先を口に含んだ。
つんと勃ちあがる淡い色の突起を、舌で舐め回し、ちゅうっと音を立てて吸い上げる。
途端に乱れるシュウの呼吸に、おれは気をよくしながら、何度も何度も舐めては吸い、時折甘く歯を立てた。
「イチ、も、しつこいっ」
焦れたように身体を捩り、シュウの手がおれを押しのける。
その手を逆に掴んでシーツに押しつけ、おれは唇をゆっくりと下に這わせていった。
しっとりと汗ばみ、おれの手に吸い付くような肌に、頬を擦り寄せ、口付けて、その感触を十分に楽しむ。
繁みに辿り着く頃には、シュウのモノはすっかり勃ちあがって、とろとろと蜜を溢れさせていた。
つんつんと舌先で先端をつつくと、ぷくりと雫が盛り上がる。
それをちろりと舐めとって、おれは一旦顔を離すと、起きあがりシュウの腕を取った。
「何だよ」
「乗って」
「ヤダ」
「いいから」
やいやいと押し問答をしながら、どっかりとベッドに横たわり、「乗れよ」と自分の腹をぺちぺちと叩く。
ぐずぐずとしているシュウを、促すように腕をひくと、しぶしぶ、といった様子で、シュウはおれの身体を跨いだ。
その途端、良いことを思いついて、シュウの顔をにやりと見上げる。
「やっぱ、逆にして」
「は?」
目をぱちくりさせて、おれを見つめるシュウのふとももをいやらしげに撫で上げ、足の付け根を指で辿りながら、おれは命令するように言った。
「尻、こっちに向けて乗って」
「…ぜっってーイヤ!」
おれの示唆したポーズを、一瞬の間ののち理解したシュウが、顔を赤くして喚く。
その、断固拒否の姿勢に、おれは強引に押してもダメだと悟ると、シュウの身体を両手で撫でながら、甘い声で囁いた。
「なあ。ひっさびさのホテルだぜ?」
下腹につきそうなほど、反り返った自身に触れながら、下からじっと見上げる。
「だあれもこないし、見られる心配もない。おれとお前の二人きり」
とろりと手を伝う先走りに、興奮したおれの声が低く掠れる。
「何も、恥ずかしくなんかないだろ?」
濡れた手でシュウの手を掴み、口元に持っていって、見せつけるようにそれをしゃぶると、シュウは目元を潤ませて、ぶるりと身体を震わせた。
「な?」
細い指に舌を絡め、股のほうまで舐めてやると、シュウがぎゅっと目を瞑り、おれの手を振り払って、手を引っ込める。
「やればいーんだろ、やればっ!」
半ばヤケのようにシュウは喚くと、おれの顔に尻を向けてどしんと座り直した。
容赦なく胸の上に乗られて、一瞬息がつまったが、目の前に見える、白い背中に、一気に鼻息が荒くなる。
「綺麗だな」
シュウの身体は、余分な肉がまるでなく、少し華奢に見えるのだけど、裸になると、しなやかに張りつめた筋肉がちゃんとついていて、実にキレイな身体をしている。
シュウは、「イチみたいな方がいい」などと言うが、おれはこんなデカくてゴツくて真っ黒で汗くさいシュウは、まっぴらゴメンだ。
誘われるように肩胛骨から背骨にかけて撫で下ろし、細い腰を両手で掴むと、シュウがため息をついて、おれの腹に両手をついた。
「うっ」
いきなりすっかり勃ちあがっていたモノを掴まれて、息が詰まる。
さっきまで、あんなに嫌がっていたのに、いざとなるとシュウは大胆だ。
おれの顔の前に丸い尻を突き出し、完全に69の姿勢になると、シュウはおれのモノにねろりと舌を這わせた。
ぼやぼやしていては、また先にイかされそうなので、おれも慌ててシュウの双丘を両手で割り広げ、その狭間に舌を這わせる。
「はぁっ」
途端に甘い声を出して、身体をくねらせるシュウに、おれは思わずにやりとしながら、尖らせた舌をひくつくソコにねじ込んだ。
普段は恥ずかしがって、なかなかこの場所への愛撫をさせたがらないから、いざされると、刺激が強いらしい。
唾液をたっぷりまとわりつかせた舌を、何度も抜き差しすると、シュウは身体を震わせて、おれのモノをぎゅうっと握りしめた。
「いってえ」
思わず声をあげると、シュウが荒い息と共に、「ゴメン」と呟く。
おれは笑って、いいよ、と言う代わりに、窪みに何度も舌を這わせた。
すっかり勃ちあがったシュウのモノから滴る先走りが、おれの舌にまで伝ってくる。
尻を割り広げる手に力を込め、全てを晒したソコにちゅっと口付けると、シュウはまるでお返しだとでも言うように、濡れた音を立てておれのモノにしゃぶりついてきた。
張りつめた双球を唇にそっと吸い込むと、シュウも同じようにおれのソレへ舌を伸ばしてくる。
「ん、う、ぅ…」
ぺちゃぺちゃとおれのモノを舐める濡れた音に混じる、シュウの吐息。
それに、おれがたてる卑猥な水音も加わって、おれたちは互いに自身を滾らせた。
たっぷりと濡れた後腔に、はじめから二本の指を纏めて突っ込む。
「あぁっ」
大きな声をあげて、シュウが仰け反り、おれは慌てて指を引き抜いた。
「わり、痛かった?」
「…続けて」
おれのモノを握る手はそのままに、シュウは吐息まじりで言い、おれはそれなら、と再び指を突き入れた。
「イチ、は、早くっ」
言われるまでもなく、おれももう保ちそうにない。
おれは、ぐちゃぐちゃと音をたてて、内部を掻き回すように指を動かし、多少強引に3本目の指もねじ込む。
「く、あ、ぁあっ」
シュウはおれの上で身体をくねらせると、何故か張りつめたおれのモノの先端を、べろりと舐め回した。
「シュウ、や、やめっ」
ほんとに弾けてしまいそうで、シュウを足で牽制しつつ、指の動きを早める。
「イ、チ。も、いい。欲しい」
掠れた声で言うなり、シュウが身体を起こし、おれは濡れた指を引き抜いた。
「マジで上に乗ってくれんの?」
身体の向きを変え、おれをまたぎ直すシュウの頬に手を伸ばしながら、聞いてみる。
「コレを堪能したいんだろ」
シュウは、わざとぎしぎしとスプリングを揺らすと、ゆっくりと勃ちきったおれのモノに腰を落とした。
「ん、んっ」
早くシュウの中に入りたがって、ダラダラとだらしなく先走りを溢れさせる先端に、ひくつくシュウのソコが触れる。
シュウは息を詰めると、一気に腰を落としてきた。
「あぁああっ」
「くっ」
挿入の衝撃と、きつい締め付けに、二人揃って声をあげ、しばし息が整うのを待つ。
「大丈夫か?」
おれの腹に両手をついて、肩を上下させているシュウの顔を覗き込むようにして聞くと、シュウは顔をあげて、「平気」と笑った。
あーもう、可愛いなあ。
下から見上げるシュウの笑顔はまた最高で、シュウの中でおれのモノが一層膨らみを増すのが分かる。
「んっ、も、これ以上、デカくすんなよっ」
動けなくなるだろ、とシュウは唇をとがらせ、おれは笑ってシュウの胸に手を伸ばした。
「んじゃ、早く動いて」
きゅ、と勃ちあがった胸の尖りを摘み、促すように、軽く下から突き上げると、シュウがゆっくりと腰を浮かせる。
シュウが動いた分だけ、おれが引き出され、そしてまた根元までくわえ込まれる。
その動きはひどく緩慢な、それだけにたまらない快感をおれにもたらし、おれはうっとりと目を閉じると、シュウの胸を弄ったまま、シュウの与えてくれる快楽に酔った。
温かく滑ったソコが、おれのモノをぴっちりと隙間無く包み込み、擦り上げる。
シュウが動くたび、ギシギシとスプリングが軋み、おれの身体を小さく揺らした。
「あっ、あぁっ、あん、イ、チっ」
シュウの甘い声が耳に心地よく、おれは目を瞑ったまま、汗ばんだシュウの身体を撫で回した。
「イチ、イチっ」
シュウの動きは、だんだん大きく、激しくなり、とうとう堪えきれず、おれもそれに合わせて腰を突き上げる。
「あぁっ」
後ろに倒れそうになるシュウの身体を、がっしり抱き留め、おれはベッドのスプリングを最大限に生かして、下からガツガツと突き上げた。
まるで荒馬に乗っているかのように、シュウの身体はおれの上で揺れ、ほとんど悲鳴のような嬌声が、絶え間なく響く。
おれが、一瞬でも動きをとめると、シュウはまるでねだるかのように、淫らに腰を蠢かせ、それに煽られて、おれもまた激しく腰を動かす。
「も、もぅ、イく…っ」
白い首を反らし、身体を震わせるシュウに、おれは身体を起こすと、ぎゅっとシュウを抱きしめた。
「ちょい待って」
言いながら、もう発射寸前のシュウの根元を指で戒め、そのままぐるりと身体を返す。
「あぁああああっ」
耳のすぐ横で、つんざくような悲鳴をあげられ、一瞬耳がキーンとなったが、構わずシュウの身体を二つ折りにせんばかりに足を抱え上げ、上から思い切り突き入れた。
「ひあっ、あ、イチっ」
手を離すと、途端にシュウが自身を吐き出す。
勢いよく吐き出された白濁は、胸にまで飛び散り、おれは絞り上げられるような締め付けに呻きつつ、そのまま二度三度と腰を叩きつけた。
「うぁ、あ、あぁっ」
達したばかりの身体を攻められ、シュウが身体をぴくぴくと痙攣させながら、おれの背中に爪を立てる。
甘美なまでのその痛みに、おれはシュウ、と大きく叫ぶと、最奥に全てを流し込んだ。
内壁に注がれる熱い奔流に、抱きしめたシュウの身体が、何度も震える。
「シュウ」
「イチ」
お互いに、掠れた声で名前を呼び合い、荒い息もそのままに、口づけを交わす。
汗まみれの肌を密着させ、足と足を絡ませ、おれたちは随分長い間、キスをしていた。
「「愛してるぜ」」
唇を離し、じっと見つめ合って、同時に同じ言葉を囁く。
思わぬシンクロに、おれたちは思わず笑い出すと、絡まり合いながら、ベッドの上をゴロゴロした。
「ね、もっかいする?」
おれの頭を撫でながら、誘うように聞いてくるシュウに、ウィンクを返す。
「もっかいといわず、何度でも」
「いいね」
ぎゅっと抱きついてくる身体をベッドに押し倒し、おれは二回戦の準備に入った。
<おわり>