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この漫画を読むたびに言うことですが、やはり、世の中には選ばれている人間と選ばれてない人間が確実にいるわけですよ。
もちろん、この漫画は「選ばれている」人間のストーリーです。
才能もあって、美形の人間しか出てこない漫画のどこに感情移入すればいいんですか(笑)!
私ごとで大変恐縮ですが、私も実は高校時代、学区内でも進学校とよばれる公立高校に通っていたのですが、
無理して入ったのが災いしたのか、3年間、学業成績も超低空飛行、部活にも入らず、ひたすら地下室でペリカを賭けてチンチロ遊びをしているという、サイアクな高校生活を送っていました。
「そう言えばオレは宮沢雪乃みたいに努力していたんだろうか? 人生の目標とか決めていたんだろうか?」
そんなことを思い起こさせて、非常に苦い思いをさせられる作品であります。
でも、この作品にも私なみのダメ人間が一人出てきます。
アニメ版ではダミ声が印象的だった芝姫つばさです。
父親の再婚相手の息子であった一馬と「きょうだい」になったつばさは、一馬に対して淡い恋心をいだきはじめます。しかし一馬はプロも注目するようなインディーズバンドのボーカリスト。音楽に熱中し、人生を一歩踏み出そうとする一馬の姿を見て、つばさは過去の失恋のトラウマから一馬を拒絶するようになり、引きこもってしまうのです。
大好きだった父親は再婚、兄代わりにしたってくれた有馬はヒロイン宮沢雪野とデキてしまう。つばさのなかで、「捨てられた」思い出がよみがえるわけです。
一方、一馬は一馬で、「妹」のつばさを、あまりにも純粋無垢なつばさを傷つけまいとして、距離を置いてしまうのです。
一馬に捨てられたつばさは、ますます大人になることを拒絶して、引きこもってしまうわけですよ。
拒食症と自律神経失調症で入院してしまったつばさを救ったのは、一馬の歌でした。
なんと、一馬は自らのバンドの歌の中で、そんなダメなつばさを全肯定し始めるのです。ダメ人間を更正させるには、だめなところを含めて全肯定するしかありません! 守護月天なみですよ!
挙げ句の果てには、一馬はつばさにプロポーズするわけですよ!
こうして、つばさは一生大人になれずに、一馬の庇護の元、ダメ人間として生きて行くわけです!
オメデトー! ぼくはココにいてもいいんだ!! 庵野監督イズムがこんなところにも!!
一馬は言います。
「つばさはぼくにとって「男」じゃないから こんなに心を許してくれるんだって知っている。(中略) でもぼくは後悔していない ぼくの心の中にあるつばさへの想いは 少しも曇りのないきれいなものだから ぼくも ぼくの作る歌もきみのもの 何年先でもいい どれだけ先になってもいいから ぼくを好きになってくれないか」
く〜、少女漫画にでてくる男の子って、どうしてこう無色透明無味無臭なんでしょーね。ギラギラしてる男は嫌われるっていうのはわかっていても、「射精する気がないんじゃないか……」と思っちゃいますよ!
すでに、「りぼん」に出てくる女の子たちなんか、セックスしまくりなのにですよ!
芝姫が、ダメ人間でも生きていけるのは、絶世の美少女だからです。
これが、ブッ細工な女の子だったら、一馬もココまでは言わないでしょうしね。
つくづく、世の中というのは不平等だ、と思わせる漫画です。
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