トムヤムクンが食べたい。でもお店で食べると高い。
ならば自作だろう! と思い、決行。
トムヤムクンが好きだ。すっぱいのに辛い、というのが好きだ。パクチーもだいぶ好きだ。海老がちりちりになっていてもかまわない。銀の深いスプーンでひとくちすすって、ヒーヒーいいながらビールが飲みたいのだ。
しかし、ここ日本ではトムヤムクンはそうそう手ごろな食べ物ではない。というか実際は、タイ料理屋に行かないと食べられないという現実。
かといって多忙な現代人、忙しくて手が離せないのにどうしてもトムヤムクンが食べたい、ということもあるだろう。仕事に疲れて帰宅し、ふとトムヤムクンの味が恋しくなることもあるだろう。
だから俺は、あえて提唱する。21世紀のトムヤムクンは、自宅でつくるものなのだ、と。
本日は、日本の家庭でも作れるカジュアルなトムヤムクン、ということで、できるだけ手ごろな材料をそろえました。
まいたけはフクロタケの代わりである。パクチーは最近はスーパーで売っている。最後のトムヤムペーストは、輸入食材店をうろうろすれば見つかるはず。意思あるところに道は通じる。250円くらいだったような。
さあ、さっそく調理にとりかかろう。
まずは、おなべに湯をわかしましょう。トムヤムペーストひとつから、だいたい四杯分のトムヤムクンができます。4カップほどの湯を沸かしましょう。四人前と考えるか一人前と考えるかは、あなた次第。
さあ、これからどんな面倒が待ち受けているんだ、と思いきや、ここでなんとおもむろにペースト投入。
味噌汁なら味噌は最後だが、トムヤムクンはペーストが最初。間違えないように注意しましょう。
ペーストを投入したら、おもむろに、もやしと海老とまいたけを続けざまに投入しちゃいましょう。どさどさどさどさ。
ばーん。あまりに単純すぎるつくりかただ。これでいいのかだいぶ不安になりますね。画像だと具沢山の味噌汁みたいになっているが、実際には鼻を突くあの独特の匂いがします。においだけで簡単にむせます。ごほげほがほ。
さて、具を投入したらふたをして、海老やまいたけがやわらかくなるまで少し煮込みます。その間ははるかなるバンコクに思いをはせたり、小学校のころ好きな子にしたばかばかしいアプローチ(教科書を隠すとか)を思い出したりして時間をつぶしましょう。
さて、海老もすっかり真っ赤になり、煮えたようです。そしたら、本当ならレモングラスを入れるのですが、面倒だし高価なのでレモングラスの代わりにレモン汁を投入。
そうです。レモン汁が本当はいいのですが、あいにく我が家になかったため、柑橘系ドレッシングで代用の代用。料理には柔軟性と勇気が必要なのですね。どぼどぼどぼ。
余力があれば、ついでに塩コショウで味をととのえてやりましょう。なければこのままでも食べられます。妥協は最大のスパイスですね。
器に盛り、パクチーを添えれば、あれあれ、いつのまにか完成しています。
これが次世代の手作りトムヤムクン。鼻を近づけると強烈な匂いがします。うん、トムヤムクンそのものだ。おいしそう。さっそく家族に食べていただきましょう。
はい、お母様。
辛いらしい。
もうむせてしまって、食べるどころではない様子です。
続いて私も食べてみましたが、めちゃくちゃ辛いです。唐辛子なのか山椒なのか、とにかくとても辛い。私はうまいうまいといって食べることができましたが、家族は全員ギブアップしてしまいました。
まあでも、自分がおいしいと思えればそれは成功なのです。というわけで、トムヤムクン手作り計画、大成功! ごめんな母!