2007年7月。
てんつくマン直筆名刺で、バナナ紙を使うことになった我が社。
「バナナの紙を作ったこの”紙造くん”(※1)だったら、いろんなものを原料に紙が作れるんだねぇ。
バナナは北海道じゃとれないし、北海道だったら・・・やっぱりとうきび?」(※2)
はじめは、そんな単純な発想でした。
札幌大通公園の夏の風物詩、とうきびワゴンで毎日大量に売られているとうきび。
当然毎日大量に廃棄される皮・・・。
これを原料に紙を作ってみたらひょっとしてひょっとしたらビッグプロジェクトになっちゃったりして。
なぁんて期待をちょびっと持って動き出しました。
しかしながら、これが大変な道のりになるだなんてこのときは知る由もなかったのです。
※1 無薬品・非加熱でパルプ化できる機械。
※2 とうもろこし のことです。北海道では とうきび という呼び名が一般的です。
07.07.29-31 〜 序章T 〜 まずは、会いにいく。
そんなこんなで、とうきびペーパーを作ってみたい!と決めたわが社。
まずは紙作製のお願いに”紙造くん”を開発した優良パルプ普及協会さまのもとへ
わが社代表が札幌から埼玉まで寝台特急で向かいました。
お話をさせていただいた結果、ご協力をいただけることになりまずはサンプルを作製していただけるとのこと。
どんなふうに出来上がってくるのか楽しみです。
07.08 〜 序章U 〜 サンプル到着。
とうきびの皮をごそっと送り、サンプルの作製をしていただきました。
配合率をいろいろ変えて作ってもらった結果、やはり とうきび30%:古紙70%くらいが
印刷に適しているかんじです。
100%だとボロボロと剥がれ落ちてきて紙として使うのは難しそう。

左上:とうきび20%古紙80%,右上:とうきび50%古紙50%
左下:とうきび100%,右下:とうきび30%古紙70%
07.08.27 〜 皮100キロまでの道T 〜 初日にいろいろありました。
今回最低ロットの紙(A1サイズで5000枚分)を作るために必要なとうきびの皮の量は100kg分。
しかも、乾燥させた皮で、です。さらに、ヒゲの部分を取り除いて欲しいということです。
これは・・・・かなりの量の皮が必要になるのでは!?
そんなこんなで初日です!

まずは、とうきびセンターから皮をいただきます。トラックでビニール袋約12袋分を移送。

着いた先は 草の実会平岸の里。今回はこちらで皮とヒゲの選別をお手伝いしていただきました。
そして、今日作業が始まったばかりなのにHTBさんのTV取材や、市役所での記者会見(!)もありものすごく忙しい日でしたね。反響やいかに!?
07.09.1 〜 皮100キロまでの道U 〜 休日出勤で、むく。
初日から、すでに3回皮の輸送をし選別作業をするもまだまだ100kgには遠く及ばず・・・。
他の通常業務もあるため、うちの代表のみ連日選別作業に出ずっぱりでしたが
本日は全員休日出勤で、今平岸の里に運んでいる分の皮を選別。
乾燥させる必要があるため、お天気のよいときにしか作業ができません。来週は雨もよう。
それにしてもいい天気!今日は乾きますね〜。
1週間作業した分も、まさかカビてはいないでしょうな ということで一度袋から出して
再びの乾燥作業。う〜ん、農家さんのようだ・・・。うちなんの会社だっけ。
なんか楽しそうに見えるかも(笑)
だんだん皮が長ネギにみえてきました・・・。
乾燥させてます。
これでひとつ2.5Kgくらいです。
07.09.6 〜 皮100キロまでの道V 〜 助けてください!
週間天気予報がはずれ、毎日ギリギリ晴れの中今週も作業を続けていましたが
これは、やってもやっても終わりが見えない・・・。
特に乾燥したまま保存しておくというのが難しいのです。
また、皮のままだとどうしてもカサが増してしまい100kg分なんてどうやって送ったらいいだろね・・・と問題がいろいろと出てきていました。
そこへ救いの手が!!
砂川のL社社長が乾燥も粉砕もやってあげるから持っておいで! とのお言葉。
はぁぁぁ〜!ありがたや〜!
その日のうちにワゴン車をこちらへ手配してくれたので、うちの代表が早速今できている分の皮を積んで
一緒に砂川へ。明日も運びます。
07.09.10 〜 皮100キロまでの道W 〜 焦げる&台風
L社のご厚意により、乾燥・粉砕というとうてい自分たちではできない工程を
やっていただけることになって喜んだのもつかの間。
乾燥の加減が難しいそうです。ちょっとやりすぎるとコゲちゃうとのこと。
乾燥してないと粉砕機にもかけれないらしく、またも問題発生か・・・。
しかも、週末の台風で持っていっていた皮の一部にカビが発生! ぎゃーーー。
しかしながら乾燥の加減は、さすがその道のプロ。
その後いろいろと試してくださって確実に進行中とのこと。
これで何キロ分できたのかなぁ。

風をあてて乾燥・・・乾け〜!!

オーブンで乾燥する方向へ。 最後はこんなに細かく砕かれました。
07.09.14 〜 皮100キロまでの道X 〜 足りないです。
カビてしまったぶん10キロ弱を補うため、もう終わったと思われたヒゲ選別作業を
11日から代表自宅庭にて再開し、本日三度砂川L社へ輸送。今度こそ・・・。
先に乾燥・粉砕した分は、すでに埼玉へ到着済み。今度はパルプになるのです。
07.09.20 〜 皮100キロまでの道Y 〜 さよなら皮たち!
ようやくすべての皮たちが埼玉へ向かいました。さぁ紙になって戻ってきてね。
07.09.26 〜 埼玉でパルプ化 〜
遠路はるばる運ばれた皮たちは、埼玉で順調にパルプ化されている模様。
バナナよりも繊維質が硬いそうです。
とうきびの皮の緑色が少し残るかな?と期待していたのですが
パルプ化の段階で、ほぼ色は落ちてしまっているとのこと。ん〜残念。
真っ白しろの紙ができてきたらどうしよう・・・。
見た目普通の紙と変わらないね〜なんてなったらショックです;
07.10.12 〜 紙、は? 〜
最初の到着予定が10月初旬。
その後スケジュール変更にて、到着予定日が10/15となっていました。
ところが・・・今日の段階で
どうやら、まだ、製紙段階に進んでいない、らしい。との連絡が。
らしい?
らしいってどういうことでしょうか・・・。
全員の背中に嫌な汗がツツーっと流れました。
パルプは今どうなっているのか!?紙はできるのか!?
最悪紙ができないなんてことになったら・・・・
ここまでの間にたくさんの方々に協力していただき、今更「できませんでした」ではすまされません。ヒィー!
夕方もう一度連絡が来るとのことだったのに、18:00を過ぎても一向に連絡が来ずハラハラハラハラ。
20:00すぎ、来週半ばに製紙に入るとの連絡が来てやっと全員生きた心地がしました;
とにかく、あと、ちょっとです。あとちょっと。
07.10.19 〜 FAXでひと安心 〜
今日、製紙会社さまから、とうきびペーパー発送済み伝票のFAXが来ました!
19(月)着!
やっと!!やっとやっと来るんですね〜!!!
とりあえず、一安心です。あとは無事に事務所まで届いておくれ〜。
事務所は大量のとうきびペーパーを迎えるため棚を空けて待っています。
07.10.22 〜 よくぞ戻った おかえり〜 〜
今日、とうきびペーパーが到着しました!!
とにかく大量の紙をまずは事務所内に入れることで手いっぱい。
菊全版はとりあえず、床に平積みです。まるでテーブルのように積みあがっています。
早速外装をあけて、とうきびペーパーとご対面・・・。
おおおーーー!!
繊維がばっちり見えてる!!
バナナとはまた全然違った手触り〜♪スバラシー!

到着ほやほやです。

これが菊全版。 こんなに大きい紙が2000枚あります。
最終的な配合率は、とうきびの皮25%:古紙75%となりました。
レーザープリンターでも、家庭用インクジェットプリンターでも印刷可能です。
さぁ、これからどんどん売りますよー!!どうぞ弊社までお問い合わせください!
おしまい。(もしくは、来年の製作現場につづく。)
2007.11.08 written by M
追記:
その後、販売を予定してたミシン目入りA4用紙については、
繊維が強すぎて、紙目と違う方向ではミシン目に沿って紙が裂けないということが判明し、断念しました。
我が社にはミシン目入れる機械代の請求だけが・・・これもまた勉強ですねー(涙)
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