二次試験対策
<共通事項>
□まずは本文が読めることが大切であることは言うまでもない。センター試験ほどマイナーな作品はあまり出ないので、各時代の有名出典を中心に学習しておくと良い。
平安…「枕草子」「源氏物語」「伊勢物語」「大和物語」「大鏡」
鎌倉…「平家物語」「発心集」「徒然草」「宇治拾遺物語」
江戸…「玉勝間」
最近は出典別の問題集も市販されている。問題集はメーカーにはこだわらず、解説が詳しいものを選ぶこと。
□当然のことであるが、過去問を分析してから取りかからないと無駄なことをしていまう恐れがある。例えば、文学史や文法を出題するかどうかはほぼ過去問を見ればわかる。これらが出題されるかどうかは大きな問題である。また、解釈や説明問題の問うてくる深さも大学によって違う。主要大学については以下に述べるが、各自最低5年分は過去問を見ておきたい。
□何と言っても古文の二次試験といえば解釈問題である。基本単語と語法によって正確に解釈しなくてはならない。中堅大の場合は基本単語を直接問うことが多いが、多義語の場合は文脈によって解釈を決定する必要があるので、きっちり語彙力を付けておく必要がある。
□部分解釈の問題は単語だけでは解答できない。助詞・助動詞・副詞などの解釈も正確に行う必要がある。特に、副助詞・終助詞・推量の助動詞・呼応の副詞は完璧にしておこう。
□説明問題はまず設問の分析から、「何か」で問われたら名詞または「〜こと」で終わり、「気持ちか」で問われたら、「〜気持ち」で終わる。「なぜか」は「〜から」。これは言うまでもない。さらに、自分で自分の答案を読み直してみて、@主語・述語はきちんと対応しているかA傍線部の長さや設問文の要求を満たしているか、を確認する。
□解答欄の大きさが前もってわかっているなら練習もその大きさでやっておく。ここまで掻くのは余分かな?と悩んだときは解答欄を大きさで採点基準を推測するとよい。
□練習時にはできるだけ先生の添削を受けること。添削を受けることによって、自分の悪い癖が発見できる。
□本番では白紙を残さないこと。とにかく記述式の答案は、いかに「今まで自分はこれだけ勉強しました」ということを採点者にアピールするかがポイントです。そういう意味でも、丁寧に誠実に書くことも大切である。
<主要大学の古文の傾向>
(学部・方式等には分けていない大学もあります。およそ旺文社の入試問題正解に載っている問題をもとにしました)
□北海道大学…<文学部>標準レベル。比較的短い文章。出典は平安鎌倉の和文。解釈・説明問題中心。基本的な文法問題が出る場合もある。<教育・法・経済>やや難。比較的短い文章。近世が中心。解釈・説明問題中心。見慣れない出典が多く、直訳だけではうまくいかない場合があるので練習が必要である。
□東北大…やや難。北海道大よりは長文。出典は多岐にわたる。解釈・説明問題と文法も出る。98年度には文学史も出た。
□筑波大…標準レベル。短い文章(全国を見ても短い方)。平安鎌倉時代の有名出典が多い。解釈・説明問題中心だが、和歌に関する問題が多い。
□千葉大…やや難。出典は多岐にわたる。解釈・説明・文法・文学史と設問も多岐にわたる。難問は出題されないので、中堅レベルの問題集の数をこなせば対応できる。
□東京大…<文理共通>標準レベル。鎌倉近世中心。解釈・説明問題のみ。おもわず現代語の感覚で解答してしまいそうだが、あくまでも古文の問題なので、単語の語義や語法を無視してはならない。<文科>難。平安文学が多い。共通問題に比べると、まず読解がやや難。平安文学の世界に精通しておくことが必要。和歌の解釈をさせることもあるので本物の力が試される。
□お茶の水女子大…やや難。平安鎌倉の人物関係の複雑な文章。解釈・説明・文法問題。主語等を説明させることと、文法問題が細かいのが特徴。
□京都大(前期)…やや難。中世・近世の随筆・評論中心。解釈・説明問題。直訳ではたちうちできない。本文を本当に理解していないと書けないものが多い。和歌に関する問題もハイレベル。
□大阪大…<文学部>やや難。本格的な平安鎌倉の和文。解釈・説明問題。和歌に関する設問にも注意。<人間科・法・経済>現古融合(97年度を除く)。基本的な単語・文法力で対応できるが、和歌に関する問題や文学史が問われることも多いので注意。
□神戸大…標準レベル。本格的な平安鎌倉の和文。解釈・説明問題中心で、文法は決まって助動詞の説明が要求される。60字から100字の説明は練習が必要。
□奈良女子大…やや難。本格的な平安鎌倉の和文。解釈・説明問題中心。和歌が含まれることも多く文脈を正確に理解しないと書きづらいものが多い。
□岡山大…やや難。本格的な平安鎌倉の和文。解釈・説明問題中心。広島大に次ぐ長文。長さに慣れれば怖くはない。
□広島大…難。本格的な平安鎌倉の和文。日本一(?)の長文。ここは長い上に、解釈・説明・文法・抜き出し問題と多岐にわたっており、ある意味では日本で一番難しいかもしれない。しかし、問題はよく練られており、日頃の努力が報われる良問ぞろいである。但し、かなりの長文なので、時間配分には注意したい。
□山口大…標準レベル。広大に準じて良問が多い。平安鎌倉の和文が中心。広島大学より読みやすいが、文学史が出題される点に注意。有名出典が多く、つるちゃんの予備校のテキストがよく的中する。字数制限をつけた説明を練習しておこう。
□九州大…(やや)難。文学部のみ二問で、近年はどちらかに「説話」が出題されている。新課程になってオーソドックスな出典が目立つが、出題範囲は解釈・説明・文法・文学史と多岐にわたる。以前はマニアックな知識が問われることが多かったが、97年以降、取り組みやすくなった。文学部の文学史は他大学よりも難しいので教科書や「国語便覧」で確認しておこう。※本学に関しては講座を担当しています。詳しくは授業でね。公開講座もあるよ。
□熊本大…やや難。本格的な平安鎌倉の和文。比較的短い文章で設問も少ない。しかし、難問ではないので高得点をとりたい。和歌に関する問題も多い。状況説明・心情説明を短時間でこなす練習が必要。文法問題はきっちり得点したい。
□佐賀大…平易。今年は人気が出た大学だけに二次はぜひがんばりたい。平安鎌倉の有名出典が出る。山口大と同じく的中しやすい。文法は出ないが、文学史は出る。古文で稼げるよ。
□鹿児島大…標準レベル。熊本大学と同じ程度の分量だが、本学の方が読みやすく書きやすい。文法は出ない(修辞は出た)。比較的有名出典が多いのでここも的中しやすい。
以上、触れてない大学についてはご容赦下さい。また、メールをいただければ、時間の許す限り相談にのります。