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日本の国技ともいえる“野球”。
古くからさまざまなシステムが確立されたこのスポーツは
近代スポーツの中にあって、武道に通ずるものがある。

礼節を重んじ、『和』を大切にする指導者の姿勢は
まさしくもうひとりの父親といえるのかもしれない。

ある少年にとっては、寝食を供にする実際の父親よりも
接する時間が長いかもしれない。
また、ある少年にとっては実際の父親よりも真剣に叱って
くれるかもしれない。

その偉大な背中は少年達の目にどのように映っているの
だろうか?

ある少年野球チームのコーチを取材した。


■少年野球チームのコーチをするようになったきっかけは?

7年前、サッカーを習わせていた息子を、小学校のグラウンドへ連れていったのがきっかけでした。
グラウンドでは、地域の少年野球チームが熱心に練習をしていました。

「息子には野球をやらせたい・・・」

今思えば、まさしく親のエゴからスタートしたのかもしれません。

■指導者になって何か感じた事、変わった事は?

子供達の練習量の多さにびっくりしました。子供達のみならず
コーチにとって負担ではないのかなと疑問をもっていました。
いざ、自分が指導者の立場になってみると、寸暇を惜しんでまで
のめり込むようになっていました。これには自分でも驚いています。

■良かった事、感動した事についてお聞かせください。

指導者になってから7年が経ちます。
ふと子供達が何気なく口にした言葉が耳に残りました。

「俺達のチームは弱いチームだと学校で言われている」

という言葉です。
確かに同じ学区内にはとても成績のよいチームがあり、学校内では常に比較の対象にされているという事に
気がつきました。私はそんな子供達に“何が1番大切なのか”というのを指導してきているつもりです。

毎年6年生が、私の元を巣立ちます。
チームの卒業式である“卒団式”の席上で教え子たちの、言葉ひとつ、ひとつが私にとって財産です。また、やっていてよかったと思える瞬間でもあります。勝ち負け以上に大事な事を、この時期
の少年達に伝える事ができればと、低学年から指導してきて、卒団式でチームを去る教え子達の言葉を聞いていると、『私の意図するものが伝わっていたんだな』と、実感できる事ができます。
その瞬間がとても感動します。

■卒団する6年生から聞いた“感動する言葉”を具体的に教えていただけますか?

『僕は野球が今まで以上に好きになりました。』
『野球で勝つこと以上にいろんな事を教えてもらいました。』等です。


◆編集後記


私の住んでいた地域では、小学生の軟式野球チーム
はありませんでした。
昭和40年代の事です。

皆、思い思いの格好をして草野球に励んでいました。
当然、そこには指導者はいなく、近所のお兄さん達と
一緒になって野球をする日々でした。

当時は野球というのは遊びのひとつであり、上下関係
や、礼儀というものを自然と学んでいたのかもしれませ
ん。昨今は子供達が上下関係を学ぶ遊びが減りつつ
あります。

その一方で、少年野球をはじめ子供達がスポーツを
通じて人付き合いを学べる機会が、昔に比べて増えて
いるのではないかというのを感じました。

今の子供達はゲームばかりではありません。
また、近所の怖い大人がいなくなったわけではありま
せん。
形を変えて今もしっかりと子供達の勉強の場は残さ
れています。

少年野球の指導者はボランティアとして頑張って
おられます。

【庄内南スポーツクラブ】http://www.tcct.zaq.ne.jp/bpaip100/shonan_001.htm