ゼミナール紹介編
「ロシアを中心とするCIS諸国の経済・政治・社会を考える」
(年度によって若干表現の変わることはありますが,内容は実は同一です。また神田でのゼミナールには「中・東欧」も対象に加わります)
ロシアをはじめとするCIS諸国は,かつてソヴィエト社会主義共和国連邦(ソ連)を形成し,政治的にも経済的にも世界に大きな影響を与えていた。1991年末のソ連崩壊後には,各国では計画経済から市場経済への移行が試みられており,経済学にとっても興味深い対象となっている。また,これら諸国は石油・ガス等の天然資源が豊富であり,現在もなお,世界経済を左右する存在である。その中核的存在であるロシアは,わが国の隣人でもある。
こうしたわれわれ日本人にとって無視できない存在であるロシア,そしてCIS諸国の経済・政治・社会を各人の関心を最大限生かしつつ,ゼミナール参加者全員で考えていきます。
ゼミナールは,学生が個人ないしはグループで,自分の意見を発表し,討論を行う場です。このことによって専門知識を深めるとともに,効果的なプレゼンテーションの技法を学びます。また,ゼミナールは出会いの場所でもあります。ゼミナールには,年齢も,出身も,背景も異なる人々が集り,相当の時間を共有します。そこからは,通常の講義やサークルでは得られない貴重な人間関係が生まれるかもしれません。
担当教員は,主に読むべき資料の提示,議論の方向の整理,補足的な説明等を行います。いわば,教員は監修者として裏方の役割を担当することになります。従って,参加者たる学生の意見発表がなければ,ゼミナールはなにも始まりません。また,活発な議論があれば,実は担当教員がいなくともゼミナールは十分に成立します。要するに参加者である学生の一人一人がゼミナールの主人公となります。
主人公たる参加者は,
――意見を発表する
――ゼミナールの活動・運営に対して提案を行い,他の参加者の合意の下でそれを実行する
という権利を有します。
またその反面
――レポーターとして年複数回の報告を行うのをはじめとして議論に参加する
という義務を負います。ですから,自分の報告時に無断で欠席するのは論外の行為です。
また,ゼミナールのメンバーは,自らが望んで参加したわけですから,
――毎回の出席(ゼミナール活動を最優先し,やむを得ず欠席する場合には,事前に連絡をいれる)
――討論への積極的な参加(黙っているのならゼミナールに参加する意味なし)
が期待されています。
具体的な活動内容・ゼミの運営のしかたに関しては,毎年,年度冒頭の2〜3回を費やしてみんなで決定します。
「こんなことをやりたい」「こんなことを始めてみたい」という希望をもっている人を歓迎します。
共通テキストの輪読と個人研究報告の二本立てで進めます。
・共通テキストは,基礎的な知識の習得を目標として,何を読むかは,参加者で話しあって選定します。
参加者は, このテキストの部分を担当し(「レポーター」となり)
・どんなことが書いてあったのか
・読みながら浮かんだ疑問点・感想
・テキストに関連して,調べてみたこと
等をレジュメにまとめ報告し,議論の種を提供します。
参加者は,これに基づいて意見の交換・討論を行います。
以上がテキスト輪読の基本形ですが,参加者の希望によって
――レポーターに質問・突っ込みをいれる「討論者」を別に選ぶ
――レポーターをたてずに,みんなが疑問点・論点を出し合う
などの変更を加えることもあります(年度始めにみんなで相談して決定します)。
個人研究報告は,その名のとおり,個々人が興味を抱いたことに関する報告をおこなってもらいます。本ゼミナールのテーマは意図的に広くとっていますから,自由な研究が設定できるはずです。
ゼミナールでは,複数回の報告をしてもらい,その場でだされた意見・コメントを参考として,最終的には「ゼミナール研究論文」として論文の形にまとめます。
過去のゼミナール研究論文タイトル
「ロシアの政党・政治――複数政党制導入後の展開――」
「ロシアのテニス」
「ロシアメディアの遍歴」
「市場経済移行」
「ロシア人画家とその作品について」
「モスクワ建築」
「スターリン家族の肖像とスターリン評価」
「チェルノブイリ原発事故の放射能汚染について」
「ロシアの自動車産業と自動車市場の現状について」
「ウォッカとロシア経済」
「石油関連の利権について」
「北方領土問題」
「ロシア経済において天然資源が果たす役割 天然ガスの可能性」
本ゼミナールでは,専修大学ポータルサイトの伝言機能を使って,各種連絡をすることが多くあります。ポータルサイトはこまめに参照してください。
いままでの共通テキスト
下斗米伸夫・島田博編著『現代ロシアを知るための55章』明石書店,2002年
袴田茂樹『現代ロシアを読み解く』ちくま新書,2002年
宮下誠一郎『ソ連・ロシア,東欧の政治と経済』専修大学出版局,2001年
田畑伸一郎・末澤恵美編『CIS:旧ソ連空間の再構成』国際書院,2004年
井本沙織『ロシア人しか知らない本当のロシア』日本経済新聞出版社,2008年
廣瀬陽子『コーカサス国際関係の十字路』集英社新書,2008年
注意・ロシアおよびCIS諸国関係のテキストは,一般書店に在庫としてあるということはまずありません。テキスト決定後,速やかに書店やネットを通じての注文を行なってください。