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この活動は、埼大附属中英語科の研究「生徒が主体的にコミュニケーション活動に取り組む授業」の一環として平成元年度より全学年で行っていたもので、現任校でも行っている。出題者となる個人が「私は何でしょう」というクイズを出題し、残りの生徒が質問をしながら答えを捜し当てるゲーム活動である。
ビデオでゲームの概要を理解させ、教師の作った問題で練習をした後、生徒どおしの活動に移らせる。
・出題者は「What Am I?カード」を使ってクイズを作成し、事前チェックを受ける。
・毎時授業の最初に2人出題し、残りの者が8グループ対抗で答えを探し当てる。
・質問者に質問点(1点)、正解者に正解点(5〜1点)が与えられる。
(「おりがみ」:2年生女子)
1. I am a thing.
2. I can become many things.
3. I am colorful.
4. I am thin.
5. You can play with me.
これまでのカードには、事前に「目標」と「クイズの内容」を書かせていたが、実際の質問に対して戸惑う者が多かったので、今回はこれに「予想される質問とその答え」を書かせてみた。これに対して上記の出題者は次のような予想を書いてきた。
1. How big are you?
→ I'm bigger than hand.
2. How much are you?
→ I'm about one hundred yen.
3. What can you do?
→ I can become many things.
4. Do we have you? → Perhaps.
5. Who has you? → Many children.
この出題者は、実際に8つの質問を受けたが、うち3つは用意してきた文で切り抜けた。
さて、出題者への指導を十分に行っても、解答者となる残りの生徒が活発に質問できなければ、この活動を長期間維持できない。そこで、質問のための色々な表現集を提供する一方、「出題者がI
am a man. でクイズを始めました。答えを引き出すための質問を5つ書きなさい。」のような質問作りの練習を定期的に行っている。そうしたところ、解答者の方も出題の内容によって様々な質問を意欲的に出すようになった。しかも、これまでのように画一化された質問ではなく、その生徒の個性あふれる質問が飛び出すようになった。
この活動でも、「書くこと」と「話すこと」の両面を評価できる。「書くこと」については、出題者の「What
Am I?カード」のチェックによってヒントの文の内容・レベルを調べることができる。また、「話すこと」については、ゲーム中の活動(出題者、解答者)を観察し、その様子を記録しておく。
| What Am I? カード (平成8年度1年生作品) |
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「What Am I?」は生徒が毎回楽しみにしている活動である。しかし、ゲームそのものへの関心が強すぎるきらいがあるので、出題者個人の指導に力を入れた。特に、それまでの経過から予想される質問を割り出し、それぞれについて解答を用意させてみた。 その結果、これまでの生徒よりも格段に自信をもって発表し、質問にも的確に応答できるようになった。これは、質問への対策を事前に十分行っていたためと思われる。
この活動は、本校英語科で「話すこと」のコミュニケーション能力を高める重要な活動ととらえているので、今後とも「書くこと」との関連を十分に図りながら改良を加えて実施していきたい。
私は、 "What Am I?" を中学校でできる最高のコミュニケーション活動の一つと考え、十年近く実施してきている。その理由は次のような点からである。
・タスク、ゲーム性、工夫できる機会があり、生徒が目標をもって主体的に取り組める。
・既習事項を総合的に運用させることによって、言語材料の定着を図ると共に、突発的状況を乗り切る方策能力を養うことができる。
・復習として毎時間行うことで、小さな活動を積み重ねて着実に力をつけることができる。
そこで、この活動の内容と具体的な指導のノウハウをこれから紹介したい。
ここでは、授業の最初の10分間で、継続的にWhat Am I?を実施できるようにするための指導の手順を紹介する。活動を軌道に乗せるためには、4〜5時間かけてじっくり指導してほしい。
(1) 活動を理解させる
導入としては、活動の様子がわかるビデオ(NHKの A STEP TO ENGLISH等)があると一番いい。もし無ければ、New
Horizon(東京書籍)の昭和62〜64年版2年生のLesson 4(What Am I?)を使うとわかりやすい。
次に、実際に行わせたい活動の要項を示す。その際には、ゲームの実行例や活動に必要な表現集なども用意する。そして、一通り説明したら、教師対生徒で数問実行してみる。すると、説明では理解しきれなかった生徒も、周りの生徒の行動ですっかり理解できるようになる。
(2) グループで問題を作成させる
まずはグループで知恵を出し合って問題を作らせ、問題作成の基本を仲間と協力し合いながら習得させる。ただし、ここではヒント文作りを学ばせたいので、タイトル選びで時間をとられないように課題を与えてしまった方がいい。
(3) グループで問題を出し合わせる
いよいよ自分たちで作った問題を使ってゲームを実行させてみる。グループ毎に順番に出題し、残りのグループが回答者となる。なお、出題・回答は代表者にさせるのではなく、ヒントを言う者、回答をする者など役割分担をさせ、全員が活躍できるようにする。
(4) 個人で問題を作成させる
今度は、本番に向けて個人で問題を作らせる。タイトル、ヒント文ともに生徒個人のオリジナリティーが発揮できる場面である。うまく作れない生徒もいるので、期間巡視で援助してやる。
(5) グループ内でゲームを試行させる
個人作成の問題をすべて実施するためとルールを確認するために、グループ内でゲームを実行させる。得点もしっかりと付けさせ、本番さながらの雰囲気をつかませる。
(6) 全体会のリハーサルを行う
ここまで来たらゲーム活動の基本はマスターできているはずだが、生徒に活動の主体を預けるからには、最後の詰めをしっかりしたい。そこで、教師が出題者となってゲームを実行し、出てきた問題点を一つずつチェックして、質の高い活動をするためのポイントを示してやる。
ここでは長年の経験から、実際の活動に移る際の留意点をいくつか紹介する。
(1) 問題作成について
個人に問題を作らせるので、その取り組みや仕上がりには個人差がある。したがって、他の教育活動と同様に、その生徒を励まし個性を生かす方向で指導にあたる。また、時代背景からか、問題そのものに中学生として不適切な事柄や仲間を揶揄するようなものが出てくることもあるので、必ずチェックして指導する。
(2) ゲーム実施について
この活動を長期間楽しいものに維持するためには、何らかの演出が必要である。まず第一に、教師自身が気分を高揚させて活動に臨む。それは、教師が活動を楽しんでいるのが見えなければ、生徒は楽しいと思わないからだ。第二にゲームの進行に変化をもたせる。出題者の入退場やゲームの進行中に、盛り上がり感や緊迫感をもたせるBGMを使うと効果がある。第三に、競争心を失わせないようにする。そのためには得点の累計を定期的に示すのが一番いい。また、その他で実行中に出てきた問題点も、その都度生徒と共に考え改善していく。
(3) 発達段階に応じた指導について
この活動を教育効果の高いものにするためには、生徒の学習発達段階と精神的レディネスに応じて、常に活動内容を改善していくことが必要である。具体的には、新出事項を含めたヒント文を問題に入れさせたり、新出文型を使った質問や凝った質問をした場合は得点を倍にしたりする等の方法が有効である。
(4) 評価について
この活動では、学習意欲の向上をねらいとした形成的評価に重点を置きたい。例えば、よい問題はそれを具体的に誉めたり、うまい質問をした生徒を誉めたりする。すると、本人はもちろんのこと、周りの生徒の意欲も向上する。また、英語通信(拙著本誌第2号参照)などを使ってクラスを越えた成果の発表をするのも有効だ。
もちろん、最終的な評価にも利用する。発表に関してはいくつかの観点から得点をつけ、質問に関しては意欲や貢献度を積極的に評価する。
この活動の実践は、授業時間の一部を割く勇気と指導を継続する気力を必要とするが、その分効果も大きい。もし実践をお考えなら、切手500円分を同封の上、勤務先まで資料の請求を。
◇所在地:〒112 東京都文京区大塚1-9-1
なお、別ページに次のような生徒用の指導資料(テキストのみ)があるので、参考にしてください。上記宛てご請求いただければ、実際のプリントをお譲りします。
○What Am I?活動の概要
○What Am I?問題作成のポイント
○What Am I?表現集
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