(カリフォルニア・ドリーミン)
午前10時15分 ロスアンゼルス着 その後、バスで、ロス市内観光。 『窓の外はアメリカなんだ』窓を開けて、手を伸ばして、触れたかったけれど、届かない。アメリカに僕の心が、届かないし、アメリカからも心に、まだなんのメッセージも届かない。着いたばかりなのに、あせる気持ちが先にたつ。 ここはやはり、『夢のカリフォルニア』のイメージどおりの場所。水着になって日光浴をするギャル(最初に見た美形!)を見つける。睡眠不足と永すぎる一日で疲れ気味だったので、最初に見た美形だったのだが、何か映画でも観ているような、妙に現実感がなく、まだまだ第三者の気持ち。 ジョギングするカップル、海を見ながら一人、オカリナを吹く、プエルトリカン風の若者、明るくローラースケートやサイクリングする若者たち。「いったい彼等は、学校へ行ったり、働いていたりするのだろうか?ウィーク・ディだというのに、どーして、この時間に、どーして、さもさもイメージどおりに、ローラースケートやサイクリングする若者たちが、いるんだろう」と、どーでもいいことをぼーぜんと考える。 砂浜が長く波打ち際までの距離は、約100mもあろうか、とても遠くに、かすんで見えるようだ。やはり、FMウォークマンを持参すべきだったかなと反省する。この景色とウエストコースト・サウンドがぴったりだからだ。治安も昼間は、それほど悪くはないようだし、こんな環境で暮らしてみたいと真剣に思う。 白い砂と海の匂い・・・大きく空気を吸い込んでみる。「おおっ、アメリカ万歳!
ちなみに米国の中でも、特に車の多いロスは、
排気ガス公害が問題になってると云う。ウプッ。 途中で偶然、映画の撮影風景をみる。ツアコン(=ツアー・コンダクター)が「このようにアメリカでは、常にいたるところで映画の撮影が行われてます」と自慢げに話す。バスの窓からなので、良く見えなかったのだが、ロス市警の制服を着たポリス・・・。今思えば、メル・ギブソンの『リーサル・ウェポン3』の撮影だったような気がするが定かではない。バスは、ハリウッドへ向かう。 HOLLYWOOD〜ハリウッド〜 映画館に入ると、なんと、そこには、チャイニーズ・シアターの名のとおり、真っ赤な金ラメ入りのチャイニーズ・ドレスを着た小柄のブロンド美人ギャルがいるではないか!んー、アメリカ万歳! ちなみにコークは、" Large
Coke Two,Please "
とオーダーすると、とんでもない大きさのコーク・・・おまけに気が抜けていて、まずい。ツアコンにそれを話すと、曰く、「普通は、もっと大きいのよ」Oh!
My Syaka! ビバリーヒルズ/BEVERLY
HILLS 〜 もちろん日本語で通じ、応対・言葉遣いも良い。ここの商店街は、日本人観光客のみやげで、生計を立てているようだ。ロスに着いたばかりという気持ちが作用して、私は、この1点しか購入しなかったが、今こうして、日本へ帰ってきて考えると、ここでほとんどのお土産を買っておけば良かったと思う。 その後、ハワイで悲惨な体験をすることになるとは、私も、ジーザスも知らなかった。 ダウンタウン/DOWN
TOWN 〜 なんと!その危険地帯から、たった2丁ほど離れた場所が、我々の泊まるロスで高級の、各国の貴賓が宿泊するという4つ星の、そして、あの映画『ビバリーヒルズ・コップ』の撮影に使われたという、格調高きホテル・ビルトモアが、あったのだ!我々は、貧乏ジャッピーの羨望と妬み、そして憐れみの混じった複雑な視線を感じながら、ホテルの前に投げだされるようにバスから降ろされたのだった・・・。 しかし、そのツアコンは、重い荷物を我々に持たせ、ホテルの中に招き入れると、やにわに「夜は危険ですから、何処へも出ないで下さい」一言目のセリフが、これである。 「大丈夫だと思いますが、責任は取れません」 「はぁ」、 「その他、何か質問は、ありますか?」 「今のところ、ありませんが・・・」、 「そうですか、それじゃ、よい旅を・・・」 「はぁ」・・・結局、これが、この、ツアコンとの最初で最後の出会いであった。以後、我々は、色々なツアコンと出会うことになる。 TVをつける。アメリカのペイTVでは、日本で現在上映中のチャーリー・シーンの『ホット・ショット』やウィリアム・ハートの『ドクター』などの作品が観れるので、驚き。 ここで、最初の儀式『パスポート、金品をセーフティボックスに預ける。』と云う試練をクリアする事にする。何は、ともあれ、行動あるのみなのだ。 フロントへ行くと、黒人のフロント・クロークが、 " Yes
sir."(何か御用でしょうか旦那様) " Safety Box Please." " This Way Please." ホテルから出られないので、ホテル内で捜すことにする。ジャパニーズ・レストランもあったのだが、着いていきなり、日本食って云うのも情けないので、レストランへ入る。一流のホテルの割には、どー見てもメキシカンなウェイターが入ろうとする我々を見付けて、やって来て、何人だと尋ねる。 " Smoking ? " " Yeah ! Smoking." "
○☆◇◎◎○"(一瞬、何を聴かれてるか判らなかった。) しかし、多分ビールの種類を尋ねているだと、鋭い感で感じ取った。 " Budweiser
Please." " Yes !" 我々の感は、見事に的中し、ビールを注ぎ始める。バーテンは、白人の紳士風で、落ち着いたアンチークのデザインのバーには実に米国的ないい風景。当然のことだが、アメリカのバーでは、ワン・ショットごとに、料金を支払う。安い! そこへ、一見、リッチな常連ブロンド・マダムが、一杯ひっかけに来る。 「エディドウシテタ?」 「ニホンジンノアイテシテタ」 「オージャパニーズワタシケッコウスキヨ」などと、話し、 (
なんと知らないうちにこのころから、私のヒアリング能力がグッとパワーアップしていたのか、大体、話してる意味は判った。)我々に、ロスは何回目かと気さくに話し掛けてくる。 " We are fresh time
!"(初めてです。) 「ロスハトテモヒロイノヨ、クルマナシデハクラセマセン、トクニヨルハアルイテルトキケン」「ワタシハオンダニノッテイルノ・・・」アメリカの車は、金を投げるようなものと、親日派らしく日本を褒めたたえ、「オットヲクルマニマタシテルノヨ」と言いながら帰って行った。 バーテンのエディは、「アシタモキテクレ、オレハオリエンタルマジックヲレンシュウシテオク」と言っていた。 " All right , Good Night
! "そう云って、楽しい夜のひとときを終える。
ロス空港で、入国審査・・・まるで、ディズニーランドのスターツアーズに乗るかのような長蛇の列。なんと、ここで・・・1時間ほど並ばされる。
入国審査官は、プロレスラーのスタン・ハンセンに似で、態度が横柄、俺を「Next!」と顎で呼びやがった。
ムッ!とした俺のサムライ・スピリッツに気圧されたのか、パスポートを見せ、「入国目的は?」の質問に、「サイト・スィーィング(漫遊じゃ)」と答えると、その後は、一言も無く
FREE PASS!。
フフフッ、『武士道精神』をなめるんじゃねーよ。
後述の『”コリアおばさん”』は、「入国審査官は、とってもチャーミングな女の人で、笑顔が素敵で、よかったわよねー、ほんと、アメリカっていい国ね。」と語っていた。一番最初に逢った、その国の人で、その国の印象がこれほど違うとは・・・・
出口へ出ると「桑島さん、Nさん、ですか?」と呼ぶ声。なんと!中森明菜に似たかわいぃー現地係員ではないか!!!。
『ヤッター、こいつは旅の最初から縁起がいいぜ!』と期待に胸をふくらませ、二人「はーい!」とユニゾンで返事。
『これからずぅーと、彼女と一緒に、ルンルンのロスかんこー(^_^)★!』名前を尋ねようとと思った瞬間「バゲージが出てきますので、こちらでお待ち下さい。」と一言。
ここで、隣の席で一緒だった中村氏と別れる事になる。割引チケットで来たらしく、ここから彼は、単独行動・・・。
彼の宿泊予定のホリディ・インまでの行き方を、明菜ちゃんに尋ねるが、「乗り合いバスに乗ってホリディ・インと言えば連れて行ってくれるわ」とやはり、JTB以外の客には、そっけない返事。それが、中森明菜風の彼女との最初で最後の出会いであった。ともあれ、"
Good Luck !"と、かろやかな英語で、中村氏に別れを告げる。
空港のガラス越しに見える外の透明度の高い光が、パームツリーに反射して、まばゆいくらいだ。そう、窓の外は、もうアメリカ。
「Nさん、桑島さん、ですか?」バゲージを受け取ると、むかつい男が顔をだした。なんだ?なんだ??「バスが待ってます。こちらです」と案内される。
外へ出ると、そこはアメリカ。遂に念願のアメリカの地を踏む。『やったーアメリカだ。アメリカだ』と心に云い聞かせながら歩く。確かに、肌で感じる空気も、どこか違うようだ。
バスに乗ると更に別の女性の担当者が待っている。さすが、合理主義の米国JTBと感心すれば、いいのだろうか・・・。
バスは、我々に『初めて見るアメリカの景色』を見せつけ、そのままロスの某ホテル・・・ここで各自、昼食との事。
午後12時30分 ここで、ビュッフェ(バイキング・スタイル)の食事。
" Do you have coupon ticket ? "
(ブルーチップを集めているか?)と訳の判らないことを聴いて来たので、
" No. Cash! "
(俺たちは、日本の大名だ。小判で払ってやる!)と、かます。
そのやりとりを聴いていたJTB職員すかさず、$15でクーポンを売り付けやがった。多少、ムッとするがチップ込みということなので、許してやる。
食い物は、「特別旨くなかった。はっきり、言ってマズい。」と云うのが、その時の感想であった・・・。ここですでに、確かに悪い予感はあったが、初めての本場アメリカ料理なので、疑いながらも、確信出来なかったのだろう。この後、我々は悲惨な体験を積み重ねることになるのだった。
早速、我々の英会話が、どのくらい通じるのか試したくて通りがかった通りすがりのボーイさんに、トイレを尋ねる。
ここは、ワザとに " Where Is Rest Room ? "ではなく、軽く、"
Rest Room ?
"と語尾を上げて尋ねてみると、あっさりと通じ、ボーイさん気軽に教えてくれた。ホテル内のレスト・ルームで海外初のトイレ体験。AIDSに注意しなければ・・・と妙に訳の分からない緊張をする。
睡眠不足と長すぎる一日で疲れ気味ではあったのだが、窓の外を見ると結構、楽しませてくれるようだ。道路を走る車は、やはりアメ車が多く(当たり前)、中にはボンネットがなく、エンジン剥き出しで走ってる車も見える。
遠くに、あの有名な『HOLLY
WOOD』の看板が見える。
やはり、ここはロスなんだ・・・と感じる。しかし、窓ガラス一枚、仕切られてるだけで、なにか、ビデオでもみてるような感じで、実感がともなわない。
ベニス・ビーチ/VENICE
BEACH
〜ベニス・ビーチにバスは停車する。辺りは名前の由来のとおり、イタリア風の建物や高級リゾートマンションが立ち並ぶ。
チャイニーズ・シアター/CHINESE THEATER 〜
ハリウッドのチャイニーズ・シアター見学。TVで見たイメージより、以外にセコイ建物。
このハリウッドと呼ばれる地域も、もっともっと派手ハデで、美しい夢の世界のような場所かと思っていたが、以外に汚い。ジャッピーや米国の田舎者でゴッたがえしているし、建物の壁にスプレーの落書きが病んでる印象を強くする。当然、おのぼりさんの我々は、銀幕のスターのサイン入り敷石を見る。
喉が乾いたので、何か飲みたかったのだが、あいにく、日本の観光地のように、付物の自動販売機がない。ツアコンに尋ねると、勝手に映画館に入って買えと言う。
日本では、入場券を買わなければ、中に入れないのに、そーゆーもんかいと、映画館の中に入り、コーク(Coke)を買うことにする。
バスの中から、有名なロデオ・ドライブ(Rodeo
Dr.)を眺める。映画『プリティ・ウーマン』の1シーンに使われた場所だ。ティファニー(Tiffany
& Co.)、サンローラン(Saint
Laurent)、エルメス(Hermes)、グッチ(Gucci)、アルマーニ(Giorgio
Armani)、カルチィエ(Cartier)、バリー(Bally)、ルイ・ビトン(Louis
Vuitton)、シャネル(Chanel)、セリーヌ(Celine)・・・・女性なら、目の色を変えて買い物をするんでしょうね。我々には、ただ眠いだけの場所だった。
リトル東京/LITTLE
TOKYO 〜
チャイニーズ・シアターで買ったコークが、
3分の1も飲んでないのに、腹はダブダブ・・・ゴミ箱に投げようとする。そばにいた日系人にゴミ箱らしきものについて尋ねると、「これはポストですよ」と教えられる。
オニヅカ通りの『安心堂(Anshindo)』で、買い物。あのティファニーやローレックスの公認販売店。ここで、実際に持っていったSASONカードが使えるかどうか、確認する意味でカードを使い、クリスチャン・ディオールのネックレスを買う。やはり、セゾン・カードは、国際的だった!
途中でバスは、ダウンタウンの危険地帯を通る。観光コースの一部ではないだろうが、バスの窓から、ダウンタウンの危険地帯、噂のホームレスを見ることになる。黒人のお父さん、お母さん、幼い子どもらが段ボール箱を引きずってとぼとぼと歩いている。夕陽が沈む頃で、オレンジ色の最後の陽射しが、斜めに彼等を浮き彫りにしている。空気が乾いている。幼い子どもらの目だけが、異常に白く見える。その先に小さな教会があった。聞くと食事を出してくれるので、ひときわホームレスが多いという。
午後6時30分 ビルトモア・ホテル(Biltmore
Hotel)到着
しかし、捨てる神あらば、拾う神である。ホテルの入口では、ブス・デブ・チビの全てを兼ね備えた女性のツアコンが、ちゃんと待っていてくれたのだった。
「ロスの滞在は、2日間ですね」、
「Check in の手続きは、済ませました。これがKeyです」、
「Check out は、自分達でやって下さい」、
「 Down(バゲージ・ダウン)は、11時です」、
「2月1日、午後13時5分にこのロビーに居て下さい。もし、居ない場合は、ベガス行きの飛行機に乗れませんので、注意して下さい」、
「何か、質問はありますか?」と英語訛りの言葉でまくし立てた。
我々は、めげずに「この近くでもダメ何ですか?」と尋ねると「何処か、行きたい所があるんですか?」と冷たい返事。
「アルコ・プラザで買い物をする予定です」、
ビルトモア・ホテルの部屋のつくりは、歴史を感じさせる、しっとりとした落ち着いた雰囲気。手荷物で持ってきた
" スリッパ "
に覆きかえる。やはり、ホテルに備え付けては無いようだ。
さすがに、「サー」がつくと気持ちがイイ。
(知っていると思うが、俺たちは、大金持ちの日本のサブ・ショーグンだ。金庫貸せ。)
(これは、これは、こちらでございますだ)と彼は、フロントの奥へ案内し、部屋番号とマイネームをサインをすると、彼は金庫を出して、その場を立ち去る。我々が、何を入れるか一切プライバシーと云う事なのだろう。なかなか良い心掛けだ。ゆっくりと我々は、印篭(パスポート&トラベラーズ)をBOXのなかにしまう。
" OK ! "と云うと、彼が戻ってきて、鍵を渡してくれる。 " Thank
You !
"これで、取敢えずパスポートとトラベラーズ・チェックは、安全だ。部屋に戻る。
システム電子手帳で、日本時間を確認すると、31日の午前10時、電話するには、イイ時間と再び、部屋を出る。公衆電話から、KDDを利用して、日本の実家に無事コールする事にする。何故、部屋からかけないかと云うと、ホテルの回線使用料は、結構高いときがあるらしいからだ。(ちなみに帰ってから、1通話3分間で2,800円支払う。)
午後7時30分 さて次は、第二の関門である『夕食(ディナー)』である。
" Two Persons "
(俺たちは、日本のサブ・ショーグンだが、今回はお忍びだ。)
(煙のように消えることが出来るのか?)
(忍者ではないが、それ位の忍法は使える。)
・・・と私の流暢な英会話は、バッチリ通じ、席に案内される。
Oh!ハープを弾いているのはブロンド!ハープの生演奏は、初めてであった・・・。疲れと、ホロ酔い気分であったが、ブロンドの長い髪が美しく、まるで、ギリシャの絵画を見るようだ。「ケアレス・ウィスパー」が美しく流れている。疲労からか、2本のビールで、すっかりホロ酔い気分になる。料金は、馬のようにサラダをガバガバ食わされ、そうたいして、旨くないラム・ステーキを食わされ、頼みもしない、デザートまで食わされ、二人で$130にチップで$150(約19,500円・チップ別)ほど。痛恨!
このように、ボラれても懲りないのが、我々二人のの性格である。飲み足りないので、バーへ行く事にした。
バーは、カウンターとボックスが3つほど、そして、奥には絵になるビリヤードのあるムーディなバーだった。まず、カウンターに腰掛け我々は、軽くビールをオーダーした。
" Beer Please."
やはりRPGと同じく、「酒場に行かなければ、情報は得られない」である。バーを出る頃には、すっかり思考回路が、英語になっていたようだ。
午前 1時30分 部屋に帰る。
シャワーを浴び、長かったアメリカの第1日目を終える。