第4日目.2月 2日(日) ラスベガス

   絶景!グランドキャニオン



午前 8時30分 起床。

 3時間も寝ただろうか?身体が、ほとんど寝たまま。ホテル内ビュッフェ・レストランは、列をつくって、並んでいるので、和食レストランへ行く。
 この店の中には、スシ・バーのカウンターがあり、寿司、さしみ、そば、うどんなどが食べれるらしい。ちなみに我々の朝食は、カリフォルニア米のご飯、納豆、生卵、海苔、シャケの切り身、漬物。
 オプショナル・ツアーのピック・アップまで、30分くらい時間の余裕がある。そこで、醒めない大バカ者二人組は、自然とカジノへ脚を運ぶ。

 私は、30分で$50(約6,500円)くらい負ける。昨夜の、TILT(打ち止め)台を捜したが、既にキープされていたのが原因。しかし、ほんとに24時間、人の途切れる事がない場所だ。


午前10時35分
GRAND CANYON NATIONAL PARK グランドキャニオン・ツアー

 ピック・アップの場所で待っていると、年寄りの白人が来て、「シノシタサン、シノシタサンイマセンカ?」ととよく、耳立てて聴かなければ判らない声がする。ああ、またジャッピーが、おおボケかまして、寝坊したのかと、我々は、余裕をもってかまえていた。

 再び「シノシタサン、シノシタサン2メイサマイマセンカ?」と切羽詰まった声がする。「ン!?」その2名様に不吉な予感を感じ、我々は、跳んでいった。

" We Are Japanese , N & KAWAJIMA.
(俺たちは、日本の有名な士族『N家』と『桑島家』の者だ。)

" Are You GRAND-CANYON SKY TOUR Pick Up ?"
(おぬしは、我々を漫遊に案内する者ではないのか?)

" Oh Yeah ! Check."

彼は、電話で確認し、我々だと言う。「どーなってるのー!!!」と怒鳴りたかったが、とにかく我々は、バスに乗る。

 約30分ほど、市街地区から、砂漠地帯へとバスは走る。西部劇映画で良くみる、絡まった乾し草が生き物のように、渇き切った道路をクルクルと回ってる。感激!


 やがて、
グランド・キャニオン航空と名付けられた飛行場へ到着するが、そこは米国。非常にラフな空港。(早い話が、セコい)

 まず、最初に体重測定。担当のトレーシーちゃんが、かわいい。(とーぜん、ブロンド)白のトレーナーに、ジーンズという飾らない清楚な姿。まるでアメリカ映画、そう、『アメリカン・グラフティ』・・・いや、『グローイング・アップ』なんていう、B級青春映画に出てくる可愛い女の子のイメージ。
 私たちの乗るプロペラ機のパイロットは、元、『ロギンス&メッシーナ』のケニー・ロギンスに似ていた。飛行機の前で、女の子が、一緒に記念撮影をしてくれと頼むと、妙に喜び、自慢げに仲間のパイロットに声をかける。

「ドーダ!オレナンカ、ニホンノオンナノコトイッショニ、シャシンヲトッテルンダゾーウラヤマシーダロー!」と言っていた。
 田舎の若者は、どこも大変なんだなと思った。

 硬派の私たちは、男二人でプロペラ機をバックに記念撮影する。

 
8人乗りプロペラ機での出発フーパー・ダムを左手眼下に見下ろしながら、貸し切りで、なかなかリッチな気分!約1時間ほどで、グランドキャニオン上空。睡眠不足から、ここまでほとんど寝ていたが、気付くと、なんと大パノラマ!上空から、見渡す限りグランドキャニオンで、グランドキャニオンの向こうにまた、グランドキャニオンで、延々と続く様は、雄大な国アメリカを実感!で、ここはアリゾナ州。一回の旅で、カリフォルニアネバダ、そしてアリゾナと三つの州を回ることが、出来て単純に感激!

 グランドキャニオンの飛行場に到着。ここから、バスに乗り換え、グランドキャニオン内の
ホテルに向かう。標高2,000mなので外には、雪もほんの少し残り、膚寒い。

午後12時30分 昼食〜ホテルのビュッフェ式の店にはいる。スープ〜吐き気がするほど、マズく一口で、残す。サラダ〜シドイ味のドレッシング、ロースト・ビーフ〜よく云う草履の味。ここでも、ほとんど残す。


午後1時30分 ホテルを出発。

 バスでホピ・ポイントへ向かう。グランド・キャニオン・ツアーのバス運転手、小太りの人のいい、田舎のあんちゃん。日本語ガイドのおばちゃんに、「最近の日本の女の子は、スタイルもいい娘が多いですね。彼も独身です日本の女の子は、どぉ?」と聞かれるが、顔を赤らめ、答えが無い。実際、田舎の若者は、どこも大変なんだなと思った。

 グランドキャニオン飛行場からは、他の日本人観光客と一緒で、昨夜、ナイト・ツアーで一緒だったギャルと、再び出会う。また土建屋関係の団体さんも一緒で、バスの中で騒ぐは、飲むは、若い娘にはちょっかいだすはで、品が悪く、同胞としては、『日本の恥部』のようで、恥ずかしい思いがする。しかし彼等は、海外旅行の達人である。一昨年は台湾、昨年はオーストラリアへ行ってきたと言う。やはり、旅の恥はかき捨て、恥ずかしいティシュもかきすてか!?でも、中には新婚さんもいるのだから、美しい思い出を作ってあげたいものだと思う。

 極め付けは、集合時刻に仲間が遅れた時、" One People イナイヨ!"と云う、恐怖の英語で、その言葉にバスの運転手が車を止めた時、「おおっ!通じた!通じた。やっぱりお前の英語は通じるな!」と、仲間が感心した時である。






























ホピ・ポイント〜その瞬間、「わああぁーっ!」とバスの中に、どよめきが起こった。そして、その後に、誰の口からも、感嘆の言葉が、出ていた。ツアコンに云われたとおり、やはり空の上から見るのと、地に足をつけて、見るとでは、大違い。眼の前に広がっているのは、『アメリカの夢』なのか!?
ピマ・ポイント「おおーっ!」ホピ・ポイントで、いくらか慣れてるはずなのに、再びバスの中に、どよめきと、感嘆の言葉が出ていた。これは、もう私の文章表現力では、書き表すことが出来ない。ものの見事に『絶景』。
グランドビュー・ポイント〜日本人ガイド(50歳くらいで、『小森のおばちゃま』に似ていた、最初は、口うるさいババァだと思ってたが、話を聞いてるうちにイイ人だなと感じることになる。(どんな訳があって、この国へ来て、この年齢まで、この国で働いてるのだろうか?)「次に行くポイントが、私が一番皆さんに見せたかった景色です」と、自身ありげに話した場所。行く途中に、野生の鹿が道路に飛び出してきてバスが急停車し、雰囲気は盛り上がる。

 いきなり「・・・・・・!(絶句)」目に入り切らないほど、これまでのポイントより、ワイドで、峡谷の深さは、見るのが恐いほど、深く入り組んでいる。思ったほど風は強くない。しかし、手すりがあるとは言え、何となく足がすくむ。背筋が、ヒャーとするほどだ。
 『あぁー! 来て見て良かった』(ここに来る前、半分は、キャンセルして寝てようかと思った。)睡眠不足も何のその、本当にそう感じた。

 絶景グランドキャニオンにも別れる時間が来たらしい。出来れば、せめて、酔うような色に染まったという『夕焼けのグランドキャニオン』を観たかった。いったい、どんな色になるんだろう。

 我々の乗った、8人乗りプロペラ機パイロット、ケニー・ロギンスに、降りがけに、礼を言うと、彼は一言 " Well Come "と、クールに決める。この決めゼリフは、今後、遣わせてもらおうっと思う。

午後6時00分 
フラミンゴ・ヒルトンホテルへ戻ってくる。
 部屋で、休む間もなく、せっかく、治安もイイのだからと、軽くシャワーを浴びた後、
夜の街(The Strip Street)へ繰り出す。

 宿泊先のフラミンゴ・ヒルトン( Hilton-Flamingo)や、サンズ( Sands )のネオン前で、記念撮影。噂に聞いてた通り、やはりフラッシュはいらないようだ。その後、あの映画『レインマン』のロケや、ヘビー級ボクシングの試合会場として、有名なホテル・シーザース・パレス ( Caesars Palace ) へ行く。

CAESARS PALACE ホテル・シーザース・パレス〜ケバケバしく、レッドやピンクのネオンが多い中で華麗に、しかも上品なグリーンにライトアップされた建物へ向かう。
 名物の動く歩道に乗ってホテルに入ると、異様な雰囲気・・・というより、あのフラミンゴ・ヒルトンがゲスに見えるほど、もっと上品で、もっと高級で、静かにゲームを楽しむといった感じ、東洋人の姿はほとんど見えず、いたたまれず、スゴスゴとホテルから出ることにする。

 結局、ホテル・フラミンゴの雰囲気が、一番あっていると感じ、ホテル・フラミンゴにスゴスゴと帰る。

 夕食〜昼食で泣かされてるので、やはり日本食になってしまう。お互いそう、お腹も空いてないので、Japanese Tenpura Nudel ( テンプラうどん ) を食べる。それでも、ダシは、Good ! テンプラは、Bud !

カジノ・ゲーム〜今日こそは、大勝ちし、ブロンド娘ふたりを横にはべらせ、泡風呂に入り、勝利の美酒に酔うのだ!・・・・・と誓ったはずなのに、現実は、いつものとおり、厳しかった。(当たり前)我々も一応、「バカ」ではないので、とーぜん、昨日の反省を踏まえ、今日には、今日の作戦があった。

 それは、賭事の基礎とも、セオリーとも云うべき、「一角千金」であった。(んー、やはり「バカ」か!?)
 我々は、心に余裕を持つように努めながら、一気にこの
フラミンゴ・ヒルトンで一番レートの高い、ミリオンダラー・マシンへ向かったのだ。(昨夜は、どれがどの機械か判らなかったのだ。)

 ふふふっ、電光掲示板には、$1,563,284の表示・・・。いただきだぜ!$1,563,284×128円=200,100,352円!

2億10万352円!たったの$3(384円)で、何と2億10万352円!におく、じゅうまん、352円!2億10万352円・・・!・・ふっふっふ・・・パチンコと、桁が違うのだよ・・・。

 ここは、一気に思い切って、$50換金!いきなり、3BRANK!ついているのか、いないのか、$4出てくる。

 それから、僅か10分。・・・再び、$50換金!・・・それから、僅か5分。再び、$50換金!・・・それから、僅か3分。チェンジャーに" Last Try! Last Fight!"と喚き散らし、$50換金!

 " Oh! My Godfather Part 2 ! " 結局、$200(約26,000円)すったところで、私は、黒人のチェンジャーに教えられたC25(25セント=約32.5円)マシーンへ移動し、N氏はブラック・ジャックへ移動していた。

 C25マシーンは現金で、大当たりで1,000枚($250=32,000円)、出てくるマシーンで、実に庶民的な喜びが味わえる機械であった。

 ところで、ほとんどの皆さんは、ご存じの通り、カジノ内の酒は、『ただ』である。但し、チップは別で、ツアコンの説明では、$1も上げれば充分。との事だったので、昨夜は$1しか渡さなかったのだが、どうも、バニーの対応がよそよそしかったのだ。

 一度オーダーに来た切り、その後は、呼び止めないと持って来てくれなかった。『あまり飲ますと、酔っ払いガラが悪くなるからかな』などと、考えていたのだが、今夜、ミリオンダラー・マシンにいた時に、その時は好調だったせいもあって、最初に来たバニーガールに$2渡してみた。

 すると、20分もしないうちに、またオーダーにやって来るではないか!?

 再び、$2渡す。するとまたもや、数十分後にやって来るではないか!?C25マシーンに移動してからも、間をおかずにやって来る。更には、黒人のチェンジャーまでやって来て、「ソコハデナイ.デルマシーンヲオシエル.ワタシジャパニーズスキネ!」などとサービスもがぜん良くなる。結局、バニーガールとチェンジャーは、どこかで情報交換してるようだ。バニーガールに$2渡したのが、きっかけだったようだ。

 教えられたマシーンは、いきなりベルの音と共に777(スリーセヴン)を出した。(ちなみに、C25コインを100枚、$25=3,450円)

 すると、「どうだ、本当に出ただろう。」と、チェンジャーがやって来る。仕方が無く、" Your Right ! "と、一握りのコインを渡す。

 その後、彼女はベルの音と共に、頻繁にやって来る。私は手掴みで、ガバガバ、チップを渡す。確かにそのマシーンもまた、それほど頻繁に出る機械であった。仕舞いには、他のチェンジャーもバニーも、" Your Great Player!"とニコニコしながら云い寄ってくる始末。
 私は、" I'm a Strong Man !"とか、" I'm a Powerful Man !"とか、すっかりその気になって、訳の判らないセリフを連発し、ガバガバ、チップを渡す。

 酒は、切れることなく、持ってくるし、バニー達は、抱きついてくるし、これはもう、酒地肉林ってヤツ。


 そうこうしている時、齢(よわい)六十五歳位のアメリカン老夫婦が、近くにいる事にきずいた。見ていると、かなりスッている様子。調子に乗っている私は、" Hi !"と気さくに声をかける。

" Are You Win ?"の問いに、" No."と力無く、答える。

 私は、今朝、出来なかったマシーンを指差し、

" This Machine Is Yesterday Night and This Morning TILT."
(この機械は、昨夜も、今朝も打ち止めだったぜ)
と教える。

" TILT !?"(打ち止め!?)
" Yes."(そうだ)


 その老人は、私の言葉を信じ、その台に向かう。すると、たちまち小当たり!私も、小当たり!お互いに、振り向き" Your Good - Player !"声を掛け合う。

 そのうちに、しばし休憩し、話し合う雰囲気になる。
" Where You Come From ?"と私が尋ねると、
"
San Francisco"とジイさんは、答える。
" What Time In
VEGAS ?"
" First Time."

 きっと、苦労して、永年働いてきて、子供を育てて、忙しくて、これまで、夫婦で旅をするヒマもなかったのだろう・・・。

 私は、老人の目のシワの淵に、彼の人生をかいま見たように思えた。

そして、また" Good Luck !"、" Thank you !"と、声を掛け合い、戦線に向かう。

 しかし、それから1時間後、彼は負けた。

" Oh! I'm Sorry・・・"
(ジイさん、ごめんよ。出る台だと思ったんだけれど・・・)

" No. I'm Enjoy Time."
(気にするな。私は、君の御陰で、楽しい時間を過ごすことが出来た)

 そして、彼は、

" Are You Tomorrow ? "
(明日はどうするんだ?)

" I'm Going To San Francisco."
(サンフランシスコへ行く)

" Oh! San Francisco! You Are Good!"
(そいつは、素晴らしい!君は良い選択をした)

" Good ? Oh Thank You."

" How Do You Stay San Francisco ?"
(サンフランシスコには、何日滞在するんだ?)

" Only One Day"(たった、一日しかいない)

" Oh! No. It's Stay For Four Days."(最低4日はいないとダメだ)

" Four Days !? It's So Regret!"(4日!?そいつは残念だ!)
" San Francisco Is Good City."(サンフランシスコはイイ街だ)

" Yeah! I Want Eat To
Crab. and I Want Ride To Cable Car."
(そのようだね。カニも食べたいし、ケーブル・カーにも乗りたい)

" Your Good Choice!"(イイ選択だ)

" Thank you ! I Hope Refreshment For You. Good-Bye."
(ありがとう!あなたもリフレッシュして下さい)

そう言って、別れを告げた。

 私にとっては、英語オンリーの会話で、初めて、男同士の心と心が通じたようで、妙に嬉しかった。

 それから、1時間ほどたって私もこのカジノに別れを告げる時間がやってきたようだ。最後のコインが無くなり、" I'm Lose."可愛い黒人のチェンジャー、そしてバニー達とも別れる。



 2日間共、スロットで$600(約78,000円)以上負け、腹が減ったので、食事を取ることにする。N氏を捜すと、まだブラック・ジャックをしているようだったので、一人で、「話のネタ」にと海外での寿司を食べに行く。

 日本語で、「上生」とオーダーすると、一見、日本人風の板さん、けげんそうな顔をする。冗談半分で、" NAMAZUSI High Class , Please."と言うとやっと、理解したようだ。ほほっ、これが例の『日本人顔には騙されるな』と云うやつなのか。(そんな、ウワサが特にあった訳ではない。)

 寿司が届き、醤油が目の前に無かったので、さすがに「ムラサキ」はやめておいて、日本語で、「醤油下さい」と頼むと、また、日本人顔の板さんが、けげんそうな顔をする。

 " Soi source , Please."と言うと、これまた、やっと理解していただける。日本人のママが、「済みませんでした。アガリです」とお茶を持ってくる。味は、日本の(北海道の)マズイ寿司屋なみ。ただし、$28+チップ$5払い(約4,290円)値段は一流。

午前 3時30分 部屋に帰る。楽しかったベガスの最後の夜を終える。明日の朝は、早起きなのだ!寝る。

 今現在、このベガスでは『エクスカリバー』という、4,000室の規模を誇る巨大ホテルが最高らしいのだが、来年にはあのユニバーサルが、ディズニーランドとユニバーサル・スタジオとカジノをミックスした、超豪華なエクスカリバーを超えるMGMホテルを建設するらしい。

 それが、出来たら、もう一度来たい。グランドキャニオンにも2泊くらいして、あの大自然の中で、ゆっくりするのもいいな、などと思いながら眠りにつく。