不安な時こそ笑顔で!
3月11日に起こった東北の大震災によって引き起こされた福島第一原子力発電所の事故は未だ終息しないままですが、原発の事故はこれだけではありませんでした。皆さんは25年前にロシア(当時はソヴィエト連邦)で起こったチェルノブイリ原発事故をご存知でしょうか。原子炉が暴走して爆発し多くの人が亡くなったこの事故は、当時世界中を大混乱に陥れました。
その頃の私は最初の子を妊娠したばかり。今思うとひどいマタニティー・ブルー状態で、苦しいつわりを持て余し毎日鬱々と過ごしていました。そこに起こったこの大事故。私は一挙に不安のどん底に突き落とされました。これからどうなっていくんだろう。こんな世の中に子どもなんか産んでしまっていいのだろうか。文字通り世界が終ったような気分でした。
でも、月満ちて子どもが生まれた後は育児に追いまくられ、新聞すら見る余裕もなくなり、時々不安が心に持ちあがってきても、日本国内や自分の周囲は平和そのもの。世の中はバブル崩壊前でしたから、そんな気持ちは徐々に遠のいていきました。そのうち二人目の子どもも生まれて、周囲のさまざまな物事に気を取られながら日々暮らしていくうちに、遠い国の事故の記憶などもうどうでもいいものになってしまったのです。
今回の福島原発の事故で、その頃の不安にさいなまれた日々の感情が、再び私の心の中に蘇ってきました。体が固くなって動けなくなり、心は落ち込んで何も考えられなくなり、お腹の中に重たい石を抱え込んだような、とてもつらい暗い気持ち。あの頃あんなにつらいと思ったのに、それをすっかり忘れてのうのうと暮らしていたからこんな事になったんだ。もしあの頃の気持ちを忘れないで、もっと真剣に考えて行動を起こしていたら、こんな事故は起こらずにすんだかもしれない等々、猛烈に反省しました。
ですから、今小さい子どもを持つお父さんお母さんたちが放射能の恐怖におびえ、ガイガーカウンターで放射能を計測したり、少しでも安全な食料や水・環境を求めて東奔西走したりしながら、不安な気持ちを抑えきれないでいるのがとてもよくわかるような気がします。
でも、一度不安になると、不安は不安を呼んで収拾がつかなくなります。一人が不安になると、その不安は周りの人にも伝わっていきます。親ごさんの不安は、そのままお子さんにも伝わってしまうのです。
まず自分が気持ちを切り替えて、笑顔です。最初は作り笑いでもいいから、まず笑ってみましょう。それから思わず笑顔が出てくるような何かをやってみてはどうでしょうか。音楽を聞いて口ずさんだり、スポーツに汗を流したり、コンサートに行って盛り上がったり、本を読んだり、親しい仲間と会って一緒においしい食事やお酒を楽しんだり、旅行に出かけたり。
遺伝子研究の世界的権威で筑波大学名誉教授・国際科学振興財団バイオ研究所所長の村上和雄先生は、「楽しいことを考えると、いい遺伝子のスイッチが入る」とおっしゃっています。先生は、吉本興業の協力を得て実験を行い、糖尿病に悩む人たちの食後の血糖値の上昇がお笑いを楽しむ事によって抑えられたという結果を得ました。心が明るい方向に変わったら体の調子まで良くなったのですね。
子どもたちに明るく楽しい気持ちを贈ってあげるのも、親が子どもにしてあげられる大切な事だと思います。さあ、あなたは何がお好きですか?何をすると元気がわいてきますか?鏡の前で笑顔を作りながら考えて、実行してみて下さい。
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