気ままにつくるいい日Eパン ***レーズン酵母***

→レーズン酵母の
起こし方

夏のテーブルには 爽やかな香りの食事パンがほしい
ローズマリー フィセル


ローズマリーとローズマリーフィセル 暑い日は、あんまり火を使いたくないもの。
わが家のテーブルもサラダやマリネなど、夏野菜を使った冷たいお料理が中心になります。
そんな食卓に添える、なにか気の利いたパンはないかなぁと考えたのがこれ。
ローズマリーの爽やかな香りと、黒胡椒のピリッとした刺激が、ちょっぴり弱った夏の食欲を呼び覚ましてくれます。

フィセルとは「ひも」のこと。でも今日のはちょっと太目のひもになってしまいました。
ホントはもっと端っこの方を細〜く成形して、カリカリに焼くつもりだったんですけど・・・(ロブションのパンみたいにネ)。

さてさて、飲み物は何にしましょうか?
冷たくひやした白ワイン? ちょっとスパークリングなのもいいですねぇ。
コロナビールにライムを絞って、などというのも捨てがたい・・・。
昼間っからアルコールなんて、って非難の声もなんのその。
食事のあとはやっぱり、シエスタと決め込みましょう。


<材料>
*中種* はるゆたか 100g 50% *本捏ね* はるゆたか 90g 45%
酵母液 *1 100cc *2 全粒粉 10g 5%
20cc *3
4g 2%
*1 原液を使用。元気なら水でうすめてもOK。 オリーブ油 2g 1%
*2 中種にする粉と同量 ローズマリー 適宜 *4
黒胡椒 適宜
*3 中種に使った水分とあわせて60%
*4 ローズマリーは枝先3本くらいを刻んで
黒胡椒は挽きたてを好みで
加減してください。


中種を仕込む。パンをつくる前の晩に、粉と酵母液を混ぜてラップなどをかぶせ室温に置いて発酵させる。
発酵前 発酵後 ここで使ったレーズン酵母液はいったいいつのだかわからないくらい前のものです。(多分、2ヵ月は経っているハズ・・・。)レーズンを入れたままで冷蔵庫にしまっておいたもので、それでも揺するとシュワワと泡を出して答えてくれるし、香りも良く、ちょっとなめてみても甘みが残っていて、これならパンになってくれそうだと思い試してみました。
とりあえずは中種を起こしてみて元気度チェック!
夜8:30に仕込んだものが、翌朝6:00にはしかっり3〜4倍くらいにムクムクしています。これは期待できそうですねぇ・・・。(室温28℃、熱帯夜!)
残りの材料を混ぜ、生地をつくる。ボールに入れて、3倍くらいに膨らむまで一次発酵をとる。
中種のボールに粉、塩、オリーブ油を入れ、様子を見ながら水を注いでまとめていきます。サックリとした感じに仕上げたいのであんまり熱心に捏ねる必要はありません。生地が手につかなくなって、表面がややなめらかになってきたらOKです。
発酵前 発酵後 ローズマリーは枝先の柔らかいところを摘んでみじん切りにします。黒胡椒はガリガリと挽いたばかりのものを使うと断然香りが違います。いずれも量はお好みで。(多すぎるよりは少な目の方が上品なパンになりますよ。)
捏ね上がった生地にローズマリーと黒胡椒を加えて、全体にむらなく混ざるようによく捏ねます。
一次発酵は室温29℃で2時間半。中種が充分に発酵していたので思ったよりずっと早い成長ぶりです。
一つ当たり35gに分割して丸め、ベンチタイムをとる。真ん中がやや太目のひも状に成形して布取りし、二次発酵をとる。
35gx8個とれました。ベンチは約40分。成形はタイユバン・ロブションの真似っこで、端っこを細くした紐状にしましょう。でもあんまり長いと天板に並ばない・・・と控えめにしたら全然違ってしまいました。残念!
バットの中にフキンをひいて、全粒粉を打ち粉にした上にひだを取りながら並べて置きます。生地の綴じ目は上向きにしておきましょう。
上にもフキンをかけて二次発酵。室温は30℃まで上がってきました。相変わらず元気が良くて、わずか1時間で窯入れ時です。


<フィセルの成形>
手前からキュッキュッ 向こうからキュッキュッ 半分にしてトントン ころがしてノビノビ 交互に並べるのがポイント
掌で平らにつぶした生地の手前1/3を折る 向こうから1/3を折る 更に向こうから半分に折り、親指の付け根で叩くようにしてくっ付ける 転がしながら延ばす フキンでひだを取りながら、バットに並べていく


オーブン下段に小石をひきつめた天板を入れ、250℃で充分に熱しておく。
今日は蒸気注入をしてみましょう。小石はびっしり敷き詰めなくても大丈夫。私はタルトの空焼き用のアルミの粒々を利用しています。最高温度が250℃にならないオーブンでも、充分に小石が熱くなるように余熱しておけばOKです。
二次発酵を終えた生地は、綴じ目が下になるようにしてそっと天板に移す。カミソリで斜めに2本クープを入れる。
ふっくら太って窯入れを待つ クープはちょっとしたコツがある ふっくらと膨らんできたら、つぶさないようにそっと天板に移します。
クープは良く切れる刃物で、生地表面を削ぐように斜めにスッと切り込みを入れます。思い切りが悪いと生地がひきつれるし、乱暴すぎても同じ。軽く左手を添えて、生地がかみそりの刃に引きずられないようにしてあげてください。

一枚の天板に4本しか乗らないので、後の4本はちょっと待っていてもらいます。
ですから最初の窯入れはほんの少し早めに。後の生地がかなりふいてきているようならばちょっと気温も高いので、冷蔵庫でお待ち頂きましょう。
小石の入った天板の上の段に窯入れし、40ccくらいの水を小石の天板に注ぐ。すぐに扉を閉め、250℃で5分間おく。小石の天板を抜き取って210℃に下げ、10分〜15分こんがりと焼き色がつくまでしっかりと焼きこむ。
蒸気注入は意外と簡単 バリッとした皮のパンを焼くには、この蒸気注入が必須。フランスパンのあの皮は、蒸気なしでは生まれません。
私も正直なところ「家庭でそこまでやらなくても・・・。」と思っていたのですが、この方法が意外に簡単で効果が大きいことに気付いてからは、みなさんにお勧めしています。

小石は園芸用か金魚用(?)のものなどをきれいに洗って使えばいいと思います。
充分に熱した石に少量の水を注いでジャ〜!!っと蒸気をあげます。水を注いだらオーブンの扉はすかさず閉めてくださいね。5分ほどして、パンの膨らんで行くのが止まったら、小石の天板は取り出してしまいます。
あとは少し温度を下げて、しっかり色づくまで焼きこんでください。
端っこがチョット焦げるくらい焼いた方が芳ばしくっておいしいですよ。
どうですか?
うまく腰があがりましたか?


いつのだかわからないレーズン酵母。
冷蔵庫の中でじっとおとなしく寝ていた子が、こんなに元気なパンになってくれました。
毎日様子を見て、時々ごはんをあげて、と言っていた私が実は一番Eかげんだったということを白状します。
それでも酵母たちはしっかりと生きているんですから、たくましいものですね。
このたくましさ、不可思議さがまた天然酵母の魅力なんだな、とあらためて感じてしまいました。

焼き上がったパンはなかなかの上出来。
ローズマリーの軽やかな柔らかい香りと、黒胡椒の鼻に抜けるようなスキッとした香りが交差して、正に”嗅覚で食べるパン”になりました。
バターが重く感じられたら、上質のエクストラバージンオリーブオイルをつけるのもいいでしょう。
今日はナスのマリネにちょっぴり辛目のサルサを添えて、酵母に感謝の食卓です。
ナスのマリネを添えて

1999.8.7




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