ご存じですか? 『破綻懸念先』以下となると…

金融機関からの借入金が
債権として第三者に
譲渡される?


 政府は金融機関に対し不良債権の最終処理を求めており、金融庁は金融機関に対して厳しく特別検査を行っているようです。その結果、借入金が債権として整理回収機構や債権回収会社に売却(債権譲渡)されるといったことが起きつつあります。

◆ 借入金が債権回収会社等に売却される? ◆
<A社の事例>
 製造業を営むA社は、大幅な債務超過で実質的には経営破綻同然の状況だが、数年前より手形・小切手の振り出しを止めて現金取引に変更したため銀行取引停止処分は受けずにやってきた。
 金融機関からの借入金はあるが返済は滞りがちで、厳しく督促されていたにもかかわらず返済に回せる資金がなく、これといった対策も講じなかった。ところがある日、A社債権を買い取ったとの通知を整理回収機構(RCC)から受けた。

 このA社の例では売却先(債権の譲渡先)が整理回収機構でしたが、民間の債権回収会社や外国資本の債権研修会社も考えられます
 取引銀行であれば、これまでの取引実績があり、良くも悪くも企業の内情を知っている為、厳しい債権回収の中にも多少の配慮がみられた面もあるようでしたが、過去に取引など無い第三者となると、全くビジネスライクな厳しい債権回収が行われると考えられます。

<留意>
 いわゆる改正サービサー(債権回収会社)法が施行され、債権回収会社の取扱債権の拡大や業務の規制緩和などが行われています。今後、こうした債権回収会社への金融機関からの債権売却が増えると考えられます。
 

◆ 厳しく企業を選別 ◆

 金融庁による特別検査もあって、銀行等は貸出先(債務者)の選別を厳しく行っています。例えば、実質的に債務超過状態であれば、キャッシュフローが良くても破綻懸念先に格下げされるともいわれ、今後「破綻懸念先(経営難の状態にあり経営改善計画等の進捗が芳しくなく経営破綻に陥る可能性が大きい企業)」が増えるとみられています。

 

◆ 企業の日頃の対応は? ◆

 金融機関の厳しい選別に対し企業の対応としては次のようなことが考えられます。

  1. 金融機関が自社をどう評価しているか分析する。
     金融機関は取引先すべてに対して独自の企業で格付けを行っています。自社がどの分類(格付け)に位置づけられているのか、客観的に自己判断します。さらに自社の借入金についても、その内容を分析します。

  2. 借入金で金融機関から「回収に注意を要する債権」「回収に重大な懸念のある債権」と見られているようなものは、返済や担保の差入れを行い「正常債権」にシフトする。

  3. 極力赤字決算は避ける。(ただし、粉飾決算は絶対に行わない)

  4. 金融機関に対し決算書や月々の試算表を提示して自社の財務内容を積極的に開示する。

  5. 金融機関へは経営者が自ら赴き、自分の言葉で説明できるようにしておく。

  6. 説明のための資料は、数字による裏付けをする。
     例えば経営計画書や過去の業績資料(部門別・商品別のもの)、業績改善策(特に数字による裏付けが必要)、利益計画、資金繰表など

 



 
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