南中の家K邸
2004.8
1999年に設計を終え、途中の工事中断を含めて5年の歳月を経て完成
した自邸です。
当時、現在のように誰もが木質系の内外装を意匠としている訳ではなく、
バブル崩壊後の新たな方向性を模索していた時代ではなかったでしょうか?
そんな中、20代後半の私は自邸において新たな住宅を提案するのではな
く自分の中に存在する住宅のイメージを完成させる事により、今後の新た
な目標が見えてくるのではと考えていました。
考えていたこと
「風土に適し何世代にも渡り住み継がれる家」
これが私の目指していたものです、核家族化が進み住宅に対する考え方も
日々変化する現在において、かなり保守的な考えではありました。
当時、紀の川市周辺に数多く残る農家住宅(しころ形式)やその工事を仕
切る大工さんの影響を大きく受けていたのではと感じています。
構造はコンクリート造の柱梁に木造の屋根や壁を取り付けたスケルトンイ
ンフィルの概念を導入しています(つまり将来、木造の部分を変更するこ
とにより大規模な改修工事を行えるようにしています)
骨組みであるコンクリート造部分には水の少ないコンクリートを使用し、
フッ素樹脂の塗装をすることによって長寿命化を計っています。
逆に木造部分は、必要に応じての塗装や張り替えやすい事を前提に設計さ
れています、つまりメンテナンスをしながらいつまでも住める家となって
います。
内装は、杉材(龍神材)の梁をそのまま見せることを中心として、火山灰
を材料とする塗壁で仕上げています。当時よりデザインの為のデザインを
好んでいなかったので、工法や構造を反映した飾りのない意匠となってい
ます。訪れた方に素朴な家だねと言われることが多く、そうだなと再認識
しています。建築関係者からは懐かしいデザインであると指摘されていま
す、自分が育ってきた70年代80年代の影響を色濃く反映したものだと
思っています。
時は新世紀、新たな方向性の創出が現在のテーマとなっています。















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