第2章 妊娠中のこと
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(1) 妊娠と喘息その1
(2) 妊娠と喘息その2
(3) 妊娠とつわり
(4) 妊娠中に読んだ本
(5) 胎動 (6) ひたすら歩く日々(1)妊娠と喘息その1
実は、私は喘息持ちである。といっても、もともと身体が弱かったわけではなく、小中高と、健康優良児そのもの。学校を休むことなどほとんどなかったし、「体調が悪い」なんてことは、全くの未体験ゾーンだった。
そんな私が突如喘息になったのは、大学四年の時。春先、家(実家)の建て替えのために市内で仮住まいへ引っ越しした頃からである。夜、ふとんに入っても寝苦しく、息苦しい。お風呂のふたをあけて湯気を吸うと楽になる気がして、夜中、お風呂で服のまま過ごすこと数日。「これってもしや喘息‥?」大学の保健館で「喘息です」と言われても、まだあまり実感がなかった。
そして社会人となり、紫煙の立ちこめる会社で深夜残業もいとわず仕事に打ち込んだ結果、喘息の発作が止まらなくなり、初めての入院を体験した。その時はさすがに懲りて、以後、少しは体調のことを気遣うようになってはいたのだが。それでも、まだどこかで「なんとかなる」と思っていたのだと思う。
しかし、妊娠して子どもを授かるとなると、もはや自分だけの身体ではない。この頃は、禁煙環境の会社でほんの少し仕事をする程度だったし、そう悪いコンディションではなかった。
妊娠するとホルモンなどのバランスが変わるため、喘息の状態が良くなる人、全く変わらないひと、悪化する人、と3タイプあるらしいが、私の妊娠(この時)は、まさに「悪化する」タイプだった。最初の妊娠(流産)の時には全く何もなかったのに、妊娠した直後から、状態が悪くなった。ずっとかかりつけだった病院にも、通った。しかし、吸入をしても、夜は横になるとすぐに、呼吸が苦しくなり、発作が始まる。つわりのしんどさも手伝って、一時は点滴をしてもらう程だった。
夜は眠くても、息苦しくてほとんど横になれないし、眠れない。それで昼間、なんとか寝ようとするのだが、そこはそれ、子どもの声、マンションにやって来る共同購入の車の音楽、移動パン屋の車が来た時に鳴らす大音響のBGM。子どもたちの元気な声。どうやっても眠れない。つらかった。