(3)妊娠とつわり
妊娠がわかる兆候は、本当に人それぞれである。なのに、なぜドラマなんかでは、突然「う」と口を押さえ、ダダダ‥とトイレや流しに突っ伏すというシーンになるのか。でもって「もしや‥?」などと本人が、あるいは周囲が感じる、というような。
これはもう、仕方ないことなのかもしれない。だって、たとえば私の場合は、なんとなくムカムカする、いつもと違う、なんていう感じがあって、「これはもしや‥」と思ったのだ。でも、見た目には、どうってことはない状態である。「吐きそう」まではいかない、なんとなくムカムカ、である。ビジュアルで表現しようがないのである。
それに「思い当たるフシ」があるのだ。でも、念のため産婦人科に行き、診断をしてもらう。そして、ああ、やっぱりこれはつわりなんだ、と納得、というか得心する。
さて、その後のつわりも、本当に百人百様である。私の場合、ポピュラーなところで、ご飯を炊くあの匂いは、たまらなくつらかった。本当に、外に炊飯器を置いて炊きたい、と思ったくらいである。もう定かには覚えていないが、自分が食べたくないのだから、夫の食事も、かなり手を抜いたように思う(ま、当然とも言えるが)。
そして、猛烈に欲しかった(食べたいと思った)のは、ヨーグルト。それも、ちょっと堅め、プレーンな「ヤクルト」の「ソフール」というヤツ。ああ、以前の仕事場には、よくヤクルトのおねーさんが売りに来てたのになー。今なら、買い占めるのになぁ。一度、百貨店の食品売り場で売っているのを見つけたときは、ホントに驚喜しました。ふだんは、仕方ないからプレーンなふつうのヨーグルト食べていたけど。あと、夏場だったのでそうめん、そうめん、またそうめん。
そして、吐く。喘息の症状もあったので、中期はそこそこ体重も減った。だが、つわりがおさまり、10カ月に入り、喘息の発作もぴたりとやむと、しっかり妊婦太りしていたのだった。