(3) 庭にトマト
これは雑草じゃないな‥。入居約半年、2002年初夏のある日、狭い庭の草むしりをしつつ、そう思うグリーンがあった。旺盛な伸び盛り‥だけど、なんか‥そう、野菜、トマトかじゃがいもの苗みたいな‥。
ということで、そのままおいて放っておいてみた。南のフェンス脇、部屋で言うとダイニングと
和室の間の前あたりである。そのままにしつつ、なんとなく水だけやったりすると‥ぐんぐんのびてきた。やはりこれは、どう見てもトマトである。なんの具合か、種がこぼれたのだろうか。ちなみに私は、野菜栽培経験は全くない。
だが、心配せずとも、その緑はぐんぐんのびる。まるでジャックと豆の木だ。そのうちに、黄色い花を咲かせる。太い茎に似合わず、可憐な花である。次はここ、その次はあそこ‥といった具合。
花が終わると、いつの間にか緑色の実がついている。やがてそれは少しずつ成長し、もう誰が見てもトマト!である。なんの手入れもしていないから、少し割れ目が入ったりしている。が、完全無農薬トマトである。子ども達にはさみで収穫して喜び、食卓に載せる。「○○が庭で穫ったあのトマトだよ〜」というと、もちろん大喜び。味も、‥おいしい。さほど甘い!というわけでもなく、日向臭い、なんかなつかしい味である。気分もあるのだろうが、夫も喜んで食べている。
ぐんぐんのびて、さすがに花がつくと、そのうちのひとつふたつを間引きし、実を大きくすることも考えた。夏の間にいくつ食べただろうか。やがて秋が来ても、まだ花を咲かせている。しかし‥霜の季節がやってきた。もう11月である。霜にあたった場所は、てきめんに、黒ずんでいく。もう終わりだ。ご苦労さん。なんだか忍びないが、抜いて捨てることにした。
たまたま、こぼれ種があって、我が家に居着いてくれたのだろう。多分、わざわざ植えても、もうあんなにがしがしと実ることはないだろうな〜と、なんだか少し寂しい。夏の、素敵な思い出である。
余談だが、この翌年夏(2003年)、トマトの苗を捨てた場所(敷地西側)からまたトマトが生えてきた。しかし今度は芽が出るのが遅かったのと、2年目だからか、あまり勢いはなく、小さなトマトが1〜2個なっただけに終わった。3年目の今年(2004年)は‥トマトは出てこなかった。
トップへ 線路脇の暮らし-目次- 前へ 次へ