だいち法律事務所が取り扱った案件に関する判例を紹介します。
 獲得した判例が増えてきたため、「高次脳機能障害」「脊髄損傷」に関する判例は、専用のページに掲載しています。
 また、判決以外で解決した事案は、「その他の解決例」ページで紹介しています。


最新判決

神戸地方裁判所 H21.8.3判決(確定)


【自賠責の後遺障害等級】
 頸髄損傷(別表一第1級1号)

【判決の要旨】
 事故時62歳の男性が、原動機付自転車で走行中、前方で展開を開始した普通乗用自動車に衝突し、頸髄損傷、第6・7頸椎骨折、歯槽骨骨折などの傷害を負い、別表一第1級1号に該当すると認定された事案で、
@ 将来介護費について、
     症状固定時〜弁論終結時  近親者介護を前提として日額8000円
     弁論終結時〜近親者67歳  平日は日額1万8440円(職業介護人1万5440円+近親者3000円)
                        土日祝は日額8000円(近親者)
     近親者67歳以降        日額1万7000円(職業介護人)
と認定した。
A 入通院慰謝料として350万円、後遺障害慰謝料として2800万円、合計3150万円を認定した。
B 妻の固有の慰謝料として400万円、子の固有の慰謝料として100万円を認定した。

【担当弁護士のコメント】
 この事案では、近親者の詳細な陳述書を用いて、介護の実態を詳細に立証しました。また、医学文献を用いて、一般的な介護の手順などを分かり易く裁判所に説明しました。
 この様な努力が実った結果、高額な介護費を認定してもらうことができたと考えています。



過去の判決 
高次脳機能障害に関する判例はこちら  高次脳機能障害に関する判例はこちら

裁判所・判決日など 判決の要旨 担当弁護士のコメント
大阪地方裁判所
 H20.12.24判決

【自動車保険ジャーナル1781】
【自賠責の後遺障害等級】
 右肩関節機能障害(10級10号)
 右鎖骨の奇形(12級5号)
 右頚部の外貌醜状(12級14号)
 以上、併合9級

【判決の要旨】
 事故時28歳、任用期間付き地方公務員の女性が、事故日が平成14年7月で症状固定日が平成16年2月であったため、平成16年11月30日から(平成16年7月1日に遡って適用)施行された新基準が適用されずに旧基準に基づき、右腕神経叢損傷による右肩関節機能障害(10級10号)など併合9級の自賠責後遺障害等級認定を受けた事案で、
@ 自賠責実務の認定基準(労災の認定基準に同じ)の改正は、整形外科分野における新たな医学的知見から日常生活の動作全般について改めて評価を行った結果を障害認定基準に反映させたものであり、民事交通事故損害賠償実務においては、自賠責実務の適用基準日に拘束されることなく、新しい認定基準に沿って判断するのが相当であるとした。
A 原告の肩関節の障害の程度は新基準によっても8級の基準を満たさないが、同人の肩関節には10級の基準を大きく上回る制限が残存していること、同人の右上肢には、肩関節の障害だけでなく、易疲労性、肘関節の屈曲の軽度制限及び筋力低下、右前腕の回内、回外運動にかかる筋力低下、右上肢外側全体にわたっての知覚低下が残存していることも無視し得ないので、同人の右上肢による労働能力の喪失の程度は8級相当に至らないもののそれに相当近いものがあるなどとして、労働能力喪失率を45%(8級相当)として逸失利益を算出した。
B リハビリのため、将来の整骨院での施術費用として約73万円を認めた。
大阪地裁
 H20.9.8判決

【自動車保険ジャーナル1781】
【自賠責の後遺障害等級】
 3度の異議申立の後、次のとおり認定された。
 右足関節の用廃(8級)
 右足趾の全部の用廃(9級)
 右膝関節の著しい機能障害(10級)
 骨盤骨奇形(12級)
 右下肢短縮障害(13級)
 右下腿局部の神経症状(14級)
 以上、併合5級

【判決の要旨】
 事故時34歳、症状固定時37歳の会社員の男性が、3度の異議申立の結果、右足関節の用廃(8級)など併合5級の自賠責後遺障害等級認定を受けた事案で、
@ 自賠責の認定した後遺障害等級のうち右足関節の用廃(8級)、右足趾の全部の用廃(9級)、右膝関節の著しい機能障害(10級)について、その適否が争われた。裁判所は、自賠責の認定した後遺障害等級をいずれも肯定した。膝関節については、同部位に傷害を負っていないうえ、抜釘後しばらく、可動域制限がみられなかった時期もあったが、抜釘の際の骨欠損等を理由に、右膝関節の著しい機能障害(10級)を認定した。
A 減収がなく、むしろ、事故前に比べて約25%年収が増加していることから、逸失利益も争点となったが、原告が事故後も高収入を維持していることについては、原告が右下肢の疼痛等に耐えて長時間の残業をこなしたり、自宅で毎日2時間以上かけて体調管理をしたり、必要に応じてタクシーを利用するなどの特段の努力や経済的負担をしていること勤務先や周囲の人の配慮、協力が大きく寄与しているとし、また、今後、原告が昇進等の場面や転職の際に不利益を被る可能性は否定できないとして、症状固定時から67歳に達するまでの30年間について、事故前年の年収を基礎収入として、52%の労働能力喪失率を認めた。
B 定年(60歳)時以降は基礎収入を減額すべきであるとの被告の主張について、原告が症状固定時37歳と比較的若いこと、逸失利益の算出にあたって一般的な昇級を考慮していないこととの均衡などを理由にこれを排斥し、事故前年の年収を基に67歳に達するまでの逸失利益を算出した。
 
津地方裁判所 松阪支部
 H18.10.27判決
加害者が運転する車両が、カーブでセンターラインをオーバーし、対向車線を走行していた被害者が運転する車両に衝突した。この事故について、保険会社は、被害者の無謀運転が事故の原因であるとして、「被害者にも落ち度があり、30%の過失相殺が相当である」と主張していたが、裁判所は、被告の主張には理由がなく、被害者には過失相殺において斟酌されるべき過失は存在しないと判断した。  
大阪高等裁判所
 H16.12.9判決
@ 眼振検査で異常がでず、自賠責保険での等級が12級12号とされた症状固定時72歳女性の「ふらつき」(平衡機能障害)につき、裁判所は7級相当と認定した(ただし、30%の素因減額あり)。
A 相手方(損害保険会社側)は客観的所見がないとして14級を主張し、こちらは労働能力を100%喪失したとして3級を主張、1審判決(大阪地裁)は3級相当と認定していた。
PDFファィル
大阪地方裁判所 堺支部
 H16.10.13判決
 右股関節の可動域制限(12級7号)・右膝関節の可動域制限(12級7号)・右下肢の1p短縮(13級9号)の後遺障害を残し、併合10級に該当すると認定された男子の労働能力喪失率について、事故後、就労が難しくなったため解雇されたこと、再就職したものの収入が大幅に減ったことなどを考慮し、35%(9級相当)と認定した。