― 檀信徒から僧侶まで ―



念珠については、材料に応じてその功徳(くどく)が説かれています。例えば『数珠功徳経』では
鉄珠にて一遍誦せば福五倍、真珠・珊瑚にては百倍、金剛子は百億倍、水精は千億倍
菩提子の念珠は計ることのできない無量の福を得ると説き、『摂真実経』では香木(こうぼく)
の珠を以ては一分の福を得、水精・真珠を用うれば一倶胝(くてい)〔万億〕分の福を得、菩提子を
用うれば無量無辺不可説不可説の福を得ると説いています。
 経典の多くは、数ある念珠の中で無量無数の福を得る菩提子の念珠を以て最上としています。
ただ、『陀羅尼集経』のみは「諸数珠中水精を以て第一」としています。この理由のためか、
真言宗では晴の儀に水精(水晶)の念珠《装束(しょうぞく)の念珠》を用いています。
なお、念珠の製法や材料についての詳しいことは、伊藤古鑑著『合掌と念珠の話』(大法輪閣)を
参照して下さい。他に、堀内寛仁著『真言宗法衣法具解説』(清栄社)や栂尾祥雲著『秘密事相の研究』
(臨川書店)などが参考になります。



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