あなたが群れのリーダーになるために        

                                                千葉コーギーズ しつけ教室


犬は人間と同じように、家族(群れ)を形成する動物です。                           

犬社会・人間社会をはぐくむためには、コミュニケーションが必要です。

犬は、言葉でコミュニケーションをとることができません。

犬は、行動やボディ・ランゲージでコミュニケーションをとります。

そしてどんな社会でも、その社会をまとめる指導者(リーダー)が必ず誕生します。

犬とのコミュニケーションが取れるように、犬の言葉をしっかり学んで、

飼い主であるあなたが群れのリーダーになれるように、勉強しましょう!!


ここで間違えやすいのは、服従訓練としつけの違いです。

犬に馬鹿にされないようにと 押さえつけるようなきびしい服従訓練をすると、

先に不信感や恐怖心を
植え付けてしまい、逆効果になることがあります。

犬と人間がお互いに信頼しあえる、犬が人間を尊敬する、人間と一緒にいれば

安心できる、という環境を作っていくことが、とても重要なことです。


飼い主であるリーダーに刃向かう問題行動は、

1)         いつも寝ている椅子から降ろそうとしたときに唸る(噛む)。

2)         一度与えたおもちゃ(食事)を取ろうとすると唸る(噛む)。

3)       来客が帰るまで吠えている。

4)        飼い主の思いどおりにならない、命令を聞かない。

犬の問題行動の多くは、アルファー・シンドロームが根底にあることが多いようです。

では、この「アルファー・シンドローム(権勢症候群)」について考えましょう。

群れを作る動物の世界では、必ず群れの中に階級を作ります。そしてそれは

厳しく守られ、しっかり機能していきます。

ですから、中途半端なしつけや甘やかしをすると、

人間は「自分よりも下だ」(自分の方が強い)とするか、

または無理やり「自分の方が上」にさせられてしまいます。

犬にきちっと対処しなければ、犬は人間より完全に優位になり、

アルファ(その群れのリーダー)になってしまうのです。

普段の生活の中で、リーダーの決まりをわからせるしつけをしていきましょう。

重要なのは確実にできることを継続することです。



■リーダーは犬から注目される                        

食事の時間を利用して、あなたがリーダーであることを理解させます。

あなた(飼い主)がいなければ、食事にありつけないことを犬に実感させます。

食事のときに 「アイコンタクト」 をとってください。

犬の名前を呼んで、あなた(飼い主)の目を見るよう仕向けて下さい。

この時、犬の目線にあわせて、決して低くならないこと。

食事の時間を決めて、あなたから食事を与えるようにしてください。

食べ終わった食器は、すぐに片付けることで、食事をリーダーがコントロールしている

ことをわからせます。

朝・晩2回の食事で、空腹によるストレスもなくなるでしょう。

規則的な食事は、排尿・便も規則正しくなりますのでトイレのしつけもしやすくなります。



■食事はまず人間から

飼い主と犬の食事時間は、必ず飼い主が先です。

群れ(家族)で社会をつくる動物は、上位のものから食事にありつけるのです。

基本的に、飼い主や家族が食事を終えるまで、犬には与えないようにします。

犬のコミュニケーションには言葉がないので、行動で教えることが大事です。

あなたが先に食べて犬を待たせることは『誰が上位(リーダー)か』のメッセージを伝えるやり方なのです。



■リーダーは、褒めたり、ごほうびを与える

何をやるにも、人間の方が主導権をとってください。

犬が何かを要求したら、すぐに答えるのではなく、逆に人間が何かを要求して

うまくできたら、ご褒美として犬の要求に応じてください。

例えば犬が、構ってほしいとやってきたときには、まず『おすわり』をさせてから触って下さい。

あなたが主導権を握っているということです。



■テリトリーの出入りはリーダーが先に                    

犬がテリトリー(縄張り)を出入りするときは、リーダーより先に行かせないで下さい。

犬が先に出てしまうと、人間を誘導することになります。

これから狩に行くからついて来いと、勝手に行動してよいということになります。

家(テリトリー)の玄関、車の乗降など『待て』を命令して、必ずあなたから先に出入りして下さい。



■リーダーがテリトリー(縄張り)を支配する

犬はリーダーにテリトリーを譲ります。イヌが 通路に横たわっているとき、あなたが

そこを通るときは、またいだり、避けて通ったりせずに、必ず犬をどかせてから

通るようにして下さい。

今まであなたが座っていた椅子に、犬は必ず乗ります。戻って来たときに違う椅子に

座るのではなく、犬をどかせて、その椅子に座ってください。



■リーダーの命令は絶対的

命令(コマンド)するときは、怒鳴ったり、叫んだりするのではなく、低いトーンで

命令します。どんなに単純な命令でも連呼せずに、一度きりにすることが重要です。

最初は犬が命令(コマンド)に従えるように出来るだけ手助けしてあげて下さい。

(おやつを使ってみてもかまいません。)

*助言:この場合、コマンドの前後に犬の名前をつけないこと

『コマンドは連呼せず、大声出さずに冷静に!!』



■リーダーは常に勝者

犬との遊びなどは、必ずあなたが主導権を握るようにして下さい。

ボールやおもちゃはあなたが持ち出し、遊びの終了もあなたが決めて、

犬の届かない所に片付けて下さい。出しっぱなしは禁物です。

ボール遊びの持って来いゲームの場合、犬がボールをリーダーの所まで

持ってきてから、終了してください。

引っ張りっこでも、リーダーが負けてはいけません、必ず勝って終了してください。

大型犬相手に勝つ自信がないゲームなら、ゲームはしないで下さい。

ずっと負けていると、リーダーの座が逆転してしまいます。



■リーダーは一番よい場所を確保する                      

犬と人間の関係では、民主的な話し合いなど通用しません。

犬と寝床(ベッド)を共にすると、犬はあなたを同格の仲間と思いこんでしまうことになります。

犬を寝室に入れるなら、あなたとは別の寝床で眠らせることが必要です。

犬に、あなたのことをリーダーなんだとはっきり認識させ、信頼関係が築けるまでは

あなたの寝床(ベッド)にあげてはいけません。

ソファーなどに先に犬が寝ていた場合、かわいそうだからといって遠慮するのではなく、

一番良い場所はあなたが優先してください。



■リーダーには体のどこでも触らせる

下位の犬は、上位の人間の優しい扱いに服従します。

グルーミング(体の手入れ)をしてください。触って嫌がる部位があれば、

ごほうびを使ってもいいですから、徐々に触れるようにして下さい。

子犬のときから、上位の者にお腹を出して、服従する姿勢をとらせること。

犬が静かにしていたらほめてやり、お腹を出しても安心なんだよと教えてください。

*助言:「自由になりたければ、おとなしくする」ことを教えてください



■おなかを見せるのはリーダーに服従の姿勢

ふせの姿勢の時に、お腹を撫でてやりましょう。片方の足の付け根や内側を

そっと触ったり、撫でたりします。これが気に入れば、犬はごろんと横になって

お腹を見せてくれます。この服従の姿勢がどんなに嬉しいことか、安心できることなのか教えてあげて下さい。



     リーダーのアメと無視                                               

しつけをするということは、犬に文句を付けることはありません。

犬が悪いことをした場合、その行為を止めさせることを先決にしますが、

次にどうすればしなくなるかは、忘れがちになります。

リーダーに褒められることを教えてあげましょう。

「リーダーウォ―ク」を徹底して、人間主導でイヌを動かしましょう。

そうすれば、散歩中に引っ張る動作も少なくなります。

無視も重要です。可愛がるなと言うことではなく、外から帰ったときなどに5分程度でいいですから

イヌの存在を無視してください。イヌが落ち着いてから、人間がイヌを呼び寄せ、

そして誉めてやってください。



以上のことを理解して、犬と生活していくうちに、犬のしつけに自信がもてるようになると思います。

どうすれば飼い主が主導権を握って犬と接することができるか、ということも自然と身につくと思います。

常に安定した態度でしつけることが大切です。

心で笑って目で叱る。 短気を起こしそうなときは犬に接しないこと。

犬もあなた(飼い主)も、常に楽しんでいるという気持ちを忘れずに。



上記の内容は、

NHK「趣味悠々・犬のしつけ」を担当した「藤井聡先生」のセミナーの内容に、

千葉コーギーズが補足したものです。


船橋保健所主催

船橋駅前フェイスビル3階きららホール  2003.1月

『藤井聡先生 プロフィール』

(株)オールドッグセンター全犬種訓練学校 責任者 

付属 日本訓練士養成学校 教頭

社団法人:日本警察犬協会(PD) 公認1等訓練士

社団法人:日本シェパード犬登録協会(JSV) 公認準師範

警視庁嘱託:刑事部鑑識課の警察犬の選定、飼育指導

埼玉県警察本部嘱託:嘱託警察犬指導手

総理府:動物適性飼養教本作成委員

環境庁:動物適性飼養講習会講師