2007年5月−8月の旧録・再発

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最終更新日:2008/07/17

ジャズCDの個人ページ」by K. Kudo

 

07年8月

ライヴ・アット・モンタレー・ジャズ・フェスティヴァル1963/マイルス・デイヴィス(Tp)(Universal)

’63年録音。ジョージ・コールマン(Ts)、ハービー・ハンコック(P)、ロン・カーター(B)、トニー・ウィリアムス(Ds)。ブートでも発表になったことがあるそうですが、音はけっこう良い感じです。1曲目は導入部、6曲目はいつものテーマのそれぞれ短い曲(?)で、中間の4曲はおなじみの曲を長めに。当時はライヴでは、ある程度のレパートリーのうちから、基本的に同じ曲を繰り返し演奏していたそうで、ここでもそのようです。ただ、演奏するごとにフレーズやサウンドは変わっていくので、こういう演奏が出てくれるのもうれしい。サックスはまだウェイン・ショーターではなくてジョージ・コールマンですけれども、まあ不満はなくて流れとしてはけっこういい感じではないかと思います。やっぱりソニーの公式録音の間を埋めていく、こういう音源が発表になる場は必要だな、と思ったりします。マイルスの追っかけをしている人向けだけではもったいないかも。(8月29日発売)

Levin' Song/ジョルジュ・パッチンスキー(Ds)・トリオ(澤野工房

’94年録音。Jean-Christophe Levinson(P), Jean-Francois Jenny-Clerk(B)とのトリオ。全曲Jean-Christophe Levinsonの作曲で、市場にあまり出回らなかった幻のアルバムとのこと。ヨーロッパ的なトリオでメロディも美しく、しかもあまり甘めでもない。特にベースとドラムスのサウンドは少し硬派かも。しっとり感を持たせつつアップテンポの8分の6拍子で、寒色系のメロディアスなサウンドが広がる1曲目、やはり沈んだ感じの曲がややゆったりと、時にフレーズが冒険をしつつ進んでいく2曲目、やはりアップテンポの8分の6拍子の、叙情性を交えながらスピーディーな感じも時々ある3曲目、じっくりと進んでいく11分台のドラマチックな盛り上がりもあるバラードの4曲目、饒舌な感じでありながら温度感が低いサウンドが特徴的な5曲目、遠くを見つめるような静けさからはじまる叙情的な14分台のバラードの6曲目。(8月24日発売)

Double Exposure(Complete)/佐藤允彦(P)(A Touch)

’88年録音。エディ・ゴメス(B)、スティーヴ・ガッド(Ds)とのトリオ。六本木ピットインでのライヴ。 佐藤允彦のオリジナル(1−2、4−10曲目)あり、スタンダードやジャズメン・オリジナルありの演奏で、カッチリとした3人の演奏は、キマるところはバシバシキマっていくので、どこまでもスリルがあります。グループの性格は、個人的にはラストの フリーの要素も取り入れつつカチッとしている「セント・トーマス」を聴くと分かるような気も。とにかくスゴい。 再発売の際に、2曲目「イエロー・ドルフィン」が追加になって、コンプリートとなりました。この曲も、なぜカットになっていたか分からないほど良い出来です。グループの性格上、一発モノというよりは、キメがけっこう多く、4ビートの部分もフリーに近い部分もスマートに流れていく感じです。さすがはデジタル・リズム・セクションと当時呼ばれていた2人。(8月22日発売)

07年7月

Live-2003/Next Order(Order Tone Music)

’03年録音。武藤祐志(G)、清野拓巳(G)、石垣篤友(B)、松田”GORI”広士(Ds)。グループ1枚目の作品で、1−3曲目が武藤祐志作曲、4曲目がセロニアス・モンクの曲。ライヴ録音。また当時はインプロ・バンドやジャズの要素が強く、4ビートも多めで、スタンダードも演奏していたとのこと。2人のギタリストの個性的な違いは当時から目立ってました。いきなり4ビートでジャズ的にはじまったと思ったら、キメがハードコアフュージョン的な部分もあったり、ギターとドラムスのデュオもあるパワフルでエキサイティングな1曲目、しっとりと静かにはじまってから落ち着いた進行をして、中盤ハードロック的展開を見せる2曲目、8分の6拍子で浮遊感のある出だしからジャジーに盛り上がっていく3曲目、クセのあるジャズメン・オリジナルをあまりジャズっぽくならずに、明るいサウンドのジャズやファンク的に料理する4曲目。(7月29日発売)

'Jazz Quintet -60'(Metronome)(澤野工房

’62年録音。Bjarne Rostvold(Ds), Allan Botschinsky(Tp), Niels Husum(Ts), Benst Axen(P), Niels-Henning Orsted Petersen(B)。幻の名盤だそうです。メンバーのオリジナルが多く、ニールス・ペテルセンの参加が目をひきます。マイナーなミディアムテンポでの哀愁漂うメロディが印象的な1曲目、ややアップテンポで都会的な無機的さもあるようなテーマの2曲目、ピアノのリリカルなバラードにホーンが彩りを添える3曲目、マイナーな8分の6拍子ややラテン系の4曲目、チャーリー・パーカー作で一瞬アメリカに行ったようなノリの5曲目、ワルツというか8分の6拍子というか、力強くグイグイ引っ張っていく6曲目、アップテンポで知性と豪快さを感じさせる進行の7曲目、しっとりとホーンが歌い上げていくバラードの8曲目、トゥーツ・シールマンス作のマイナーなブルースで哀愁のある9曲目、朗々としたテーマからややアップテンポの渋いアドリブに入る10曲目。(7月13日発売)

コーネル1964/チャールズ・ミンガス(B)・セクステット・ウィズ・エリック・ドルフィー(Bcl、As、Fl)(Blue Note)

’64年録音。ジョニー・コールズ(Tp)、クリフォード・ジョーダン(Ts)、ジャッキー・バイアード(P)、ダニー・リッチモンド(Ds)。全く初登場の音源だそうで、音もけっこう良い。しかもCD2枚組(トータル134分)。場面展開やドラマチックな進行がいい感じ。ジャッキー・バイアードのストライド・ソロ・ピアノが堪能できる2曲目、ベースがメロディを奏でている3曲目。そしてエリック・ドルフィーが出てくるのは29分にも及ぶ4曲目からで、いかにも彼のフレーズというのが堪能できます。まったりとスローに進んでいき、それでいて飽きさせない5曲目、有名曲をオーソドックスにと思ったらドラマチックな展開の6曲目、クラシック的にはじまって途中アップテンポで盛り上がる31分もの大作の7曲目、運命を感じるこれまたおなじみの8曲目、アイルランドのトラディショナルをアップテンポのジャズで演奏する9曲目、ファッツ・ウォーラー作をフルートで飛翔する10曲目。(7月11日発売)

07年6月

ライヴ・イン・ヨーロッパVol.2/ヨアヒム・キューン(P)/ダニエル・ユメール(Ds)/ジャン・フランソワ・ジェニー・クラーク(B)・トリオ(Another Side Of Jazz)

’92−93年録音。統制されたフリージャズ(と言うのは変ですが)で世界最強のピアノトリオのライヴ。3−5曲目はヨアヒム・キューン作、1曲目はジェニー・クラークとの、2曲目はダニエル・ユメールとの共作で、パワーは強力。時に4ビートになる場面のシャープさも見事。ピアノとベースとのユニゾンのテーマから4ビートになったかと思いきや、ヘヴィーなファンク的な展開になっていく変幻自在な1曲目、慌しいハイスピードのテーマから、自由度の高い掛け合いとも言えるアドリヴの部分に入っていく、実験的な部分もある18分に及ぶ2曲目、ちょっと硬質感のあるワルツのバラードが印象的な3曲目、ミディアムなベースのフレーズの上を暴れ回る場面もある、時に静かな場面も見せる4曲目、ミステリアスなテーマだけれど骨太な17分台の5曲目。(6月20日発売)

 

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