2007年9月−12月の旧録・再発

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最終更新日:2007/10/16

ジャズCDの個人ページ」by K. Kudo

 

07年10月

マイ・フーリッシュ・ハート/キース・ジャレット(P)・トリオ(ECM)

’01年録音。ゲイリー・ピーコック(B)、ジャック・ディジョネット(Ds)とのトリオ。CD2枚組で109分の演奏。スタンダードやジャズメン・オリジナルばかりで、中間部にストライド奏法の入る懐かしい演奏(ファッツ・ウォーラー作で6−7曲目と、8曲目)。6年前の演奏を今になってリリースしただけあって、さすがにいい選曲と演奏です。ストライド奏法をトリオでゴキゲンに演奏するなんて、このトリオでは非常に珍しいことかもしれません。しかもボトムがただのサポートに終わっていないところもスゴいです。オリジナルがない分、いつもよりは親しみが増したかな、という感じ。確かに大いなるマンネリという言葉が頭をよぎりますけど、彼らの右に出るトリオが現在いない(と思う)ことも事実ですね。アップテンポの曲はスリリングだし、スローな曲は味わいがあるし。9曲目はうまくフリーの要素も取り入れています。(10月3日発売)

07年9月

ナウ・ユー・ノウ/小曽根真(P)(Sony)

’86年録音。スティーヴ・クジャラ(Fl)、ジョン・アバークロンビー(G)、マーク・ジョンソン(B)、ピーター・アースキン(Ds)。全曲小曽根真の作曲で、なかなかスゴいメンバーの集まり。かなり複雑なテーマを持っていて、途中のキメも印象的、なおかつノリのけっこう良いアップテンポのサンバの部分と静かな部分のある1曲目、ピアノ・トリオで優雅に優しいメロディが繰り出されるワルツの2曲目、フルートを交えた、ギターとのトリオでのクラシック/現代音楽的な味わいを持つ温度感の低いカチッとした3曲目、スタンダードの4ビートのような自然さで、けっこう複雑そうなテーマを持っている徐々に盛り上がる温かい感触の4曲目、ピアノ・トリオの、メロディアスで美しいゆったりしたバラードの5曲目、キメの多いテーマと、アグレッシヴで自由な、アップテンポがシャープな6曲目、フルートとのデュオでクラシック的にこれまた美しい静かな展開の7曲目。(9月5日発売)

スプリング・イズ・ヒア/小曽根真(P)(Sony)

’86年録音。ジョージ・ムラーツ(B)、ロイ・ヘインズ(Ds)とのトリオ。全曲スタンダードで、しかもピアノ・トリオ。有名なベースとトラムスを相手に堂々と渡り合っています。前作までとは全然変わってオーソドックスな温かみのある4ビートの曲ばかりになっています。まるで別人の演奏のよう。しかも、演奏はベテランのような味わいの部分もあるので、ブラインドでは当時の小曽根真の演奏とは思えないかも。知っている曲が多いので、うれしいし、こういう演奏もあってもいいかな、と思います。当時も日本企画で日本だけで発売されたアルバムだそうです。温度感もグッと上がって温かみがあるし、手垢のついた曲たちを、そんなにトリッキーな手法ではなく、正攻法で立派な演奏にして見せてます。ガンガン飛ばしてみたり、ゆったりと演奏したり。力強い場面もあれば繊細な演奏も聴くことができます。(9月5日発売)

アフター/小曽根真(P)(Sony)

’85年録音。ビル・ピアース(Ss)、エディ・ゴメス(B)、トミー・キャンベル(Ds)。全曲小曽根真の作曲。ここでもさまざまな編成での演奏で、曲によりジャズ色が強くなっています。浮遊感のある複雑なコードにのせたメロディとはっきりしたラテンリズムの展開の組み合わせが面白い1曲目、テーマは複雑そうですが、アドリブはややアップテンポの4ビートでゴキゲンな2曲目、しっとりとささやくように包み込むように奏であげていく美しいソロピアノでのタイトル曲の3曲目、トリオでのまさに「メリー・ゴーランド」といった感じの、夢を乗せて走るややアップテンポの3拍子のメロディアスな4曲目、やはり複雑なテーマやキメ、4ビートやドラマチックな展開などカラフルで渋めな11分台の5曲目、ベースとのデュオでメランコリックなワルツをゆったりと聴かせる6曲目、ソロピアノでまるで作曲された演奏のような7曲目。(9月5日発売)

OZONE/小曽根真(P)(Sony)

’84年録音。ゲイリー・バートン(Vib)、エディ・ゴメス(B)。小曽根真の初リーダー作で、全曲彼の作曲。7曲目はボーナス・トラック。ゲイリー・バートンが参加のため、ECMでの録音に似ている部分もあるし、時には盛り上がりも。チック・コリアの影響もたぶん大きいと思います。フュージョンタッチのリズムにメロディだけけど、うまくタイトルのようにクリスタルな感じにまとめている1曲目、ベースとのデュオでしっとりとメロディアスに奏であげていく、切なさもあるバラードの2曲目、豊穣なメロディが次から次へと出てくるクラシック的なタッチのソロピアノでの3曲目、ヴァイブラホンとの温度感の低い世界を2人でたゆたうように泳ぎ回り、時に対決するように絡み合う4、5(5曲目はトリオ)曲目、インプロヴィゼーションながら端正な旋律の6曲目、タイトルどおりデュオでのスパニッシュ的な7曲目。(9月5日発売)

 

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