上原 ひろみ(Hiromi Uehara)

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ジャズCDの個人ページ」by K. Kudo

 

いきなりアメリカのTelarc Jazzからデビューということで聴いてみたのですが、オーソドックスなジャズではなくて、フュージョンやファンクの要素も取り入れたカッコ良いサウンドです。そのバリバリと弾く演奏を聴いて、一発でファンになってしまいました。

最終更新日:2009/05/12

リーダー・アルバム

Another Mind/Hiromi Uehara(P)(Telarc) - Recorded September 16-18-, 2002. Mitch Cohn(B), Dave DiCenso(Ds), Guests: Anthony Jackson(B), Jim Odgren(As), Dave Fiuczynski(G) - 1. XYZ 2. Double Personality 3. Summer Rain 4. Joy 5. 010101   6. Truth And Lies 7. Dancando No Paraiso 8. Another Mind 9. The Tom And Jerry Show (Bonus Track)

全曲上原ひろみの作曲。デビュー作ですが、すでに貫禄十分のファンクだったり変拍子もあったりと、カラフルな構成。とにかくバカテク。いきなり飛ばした変拍子の、頭部に大打撃をくらうような1曲目、各パートのソロのみの演奏も交えて変幻自在に展開していくテーマだけフュージョン調の11分台の2曲目、ノリの良いストレートなフュージョンの3曲目、ゆったりとしたバラードで、時折り演奏も興味深い4曲目、ファンク系で4ビートもあったり、さまざまに表情を変えていく5曲目、哀愁を漂わせつつ盛り上がる6曲目、バリバリと弾きこなしていくラテン系の7曲目、メロディアスで荘厳な雰囲気すらあるドラマチックな展開のタイトル曲の8曲目。ソロの9曲目は超絶なボーナス・トラック。デヴィッド・フュージンスキーは2曲目に参加。(03年6月25日発売)

Brain/Hiromi Uehara(P、Key)(Telarc) - Recorded December 9-11, 2003. Tony Grey(B), Anthony Jackson(B), Martin Valihora(Ds) - 1. Kung-fu World Champion 2. If... 3. Wind Song 4. Brain 5. Desert On The Moon 6. Green Tea Farm 7. Keytalk 8. Legend Of The Purple Valley

今回はトリオのみの演奏で、シンセサイザーも加わっていますが、既成の枠にとらわれない、上原ひろみ流サウンドが展開。アイデアが次々とあふれてくるよう。全曲彼女のオリジナル。シンセサイザーと時々速いパッセージで「カンフー」の戦いらしさを見せている1曲目、メロディアスでちょっと洗練されて渋めなフュージョンの2曲目、優しくて切なげなバラードの3曲目、浮遊感を伴うテーマと哀愁漂うメロディが交錯し、自由に展開していくタイトル曲の4曲目、ラテンタッチですがピアノはスピード感があって彼女らしい5曲目、日本的情緒がたっぷりのソロ・ピアノによる静かな6曲目、怪しげなフレーズではじまり不思議なシンセのファンクとも言える7曲目、映画音楽のようなしっとりした感触の8曲目。9曲目はボーナストラック。(04年4月21日発売)

Spiral/Hiromi Uehara(P、Key)(Telarc) - Recorded May 28-31, 2005. Tony Grey(B), Martin Valihora(Ds) - 1. Spiral   Music For Three-Piece-Orchestra: 2. Open Door-Tuning-Prologue 3. Deja Vu 4. Reverse 5. Edge   6. Old Castle, By The River, In The Middle Of A Forest 7. Love And Loughter 8. Return Of Kung-Fu World Champion 9. Big Chill

全曲上原ひろみの作曲。今回は3人だけでの演奏で、8曲目を除けばピアノで勝負。内省的な部分も増え、キメがけっこうキマります。あまり派手ではなく、静かにはじまったかと思ったら、穏やかな中にもスゴいフレーズも入っているドラマチックなタイトル曲の1曲目。2−5曲目は組曲になっていて、28分もの長さで、静かで美しいフレーズもちりばめられていて、メカニカルな部分もあったり、盛り上がるところは盛り上がる、まさに物語のような壮大な展開。まさに3人のオーケストラか。ラテンのテンポも良く、哀愁度がかなり強い情景的な6曲目、テンポが立ち止まるようなゆったりのような、それでホンワカとくる7曲目、シンセで「カンフー」が戻ったゴキゲンな8曲目、ゆったりと中間色的色合いでメロディアスに進む9曲目。(05年10月19日発売)

Time Control/Hiromi's Sonicbroom(Telarc) - Recorded October 22-25, 2006. Hiromi Uehara(P, Key), David Fiuczynski(G), Tony Grey(B), Martin Valihora(Ds) - 1. Time Difference 2. Time Out 3. Time Travel 4. Deep Into The Night 5. Real Clock Vs. Body Clock = Jet Lag 6. Time And Space 7. Time Control, Or Controlled By Time 8. Time Flies 9. Time's Up 10. (Vonus Track) Note From The Past

グループ「Hiromi's Sonicbloom」での登場。全曲上原ひろみ作曲で、のっけから変拍子の嵐が吹きまくり、クァルテットとしてもけっこうまとまっています。デヴィッド・フュージンスキーのフレットレス・ギターを多用した変態フレーズが何とも言えない、甘口を排した強力なユニット。曲ごとのジャズ・フュージョンというよりも、壮大なプログレッシヴ・ロックを通して聴いているような雰囲気もあります。もちろん、フュージョンやファンクが満点の曲や、しっとりめの曲も。2曲目のファンクで生ピアノを弾いているのもいいし、3曲目でアップテンポの4ビートスタイルになるのもいい。非常に変化もあり、このハードコアさはハンパではない。9曲目の小品でいきなり終わり。単体としてはボーナストラックは良いのですが、全体の流れを壊している感じも。(07年2月21日発売 )

Beyond Standard/Hiromi's Sonicbroom(Telarc) - Recorded December 2007, January 9-12 and February 20-27, 2008. Hiromi Uehara(P, Key), David Fiuczynski(G), Tony Grey(B), Martin Valihora(Ds) - 1. Intro: Softly As In A Morning Sunrise 2. Softly As In A Morning Sunrise 3. Clair De Lune 4. Caravan 5. Ue Ue Wo Muite Aruko 6. My Favorite Things 7. Led Boots 8. XYG 9. I've Got Rhythm 10. Return Of Kung-Fu World Champion (Bonus Track)

初のスタンダード集。キメが鋭くジャジーなクラシック(3曲目)やカッコよいジェフ・ベックの曲(7曲目)もあり、上原ひろみ作は8、10曲目のみ。1曲目の小品はLPノイズのプチプチを入れた遊びも。全体的にはジャズ&プログレ・ファンクの曲によっては変拍子バシバシで、4ビートの部分も一部にありますが、スタンダードを超えたサウンド。変態ギタリスト、デヴィッド・フュージンスキーもハマり役。複雑なパッセージもあるアンサンブルは密になっていて、しかも大胆。7拍子のソフトで濃厚な2曲目、スリリングでスピーディな4曲目、日本のメロディをリハーモナイズで聴かせる5曲目、やや盛り上がりつつしっとり系の6曲目、セルフ・カヴァーとしてギターを加えた8曲目、ソロ・ピアノが迫力の9曲目、ボーナス・トラックがうれしい10曲目。(08年5月28日発売)

 

共演・参加アルバム

Chasing Shadows/Tony Grey(B, Key)(Isol Discus Organization) - Released 2007. Hiromi Uehara(P), Oli Rockberger(P, Key, Voice), Elliot Mason(Btp, Tb), Gregoire Maret(Harmonica), CHris Dave(Ds), Martin Varihora(Ds), Dan Brantigan(Tp), Tim Miller(G), Ronald Bruner Jr.(Ds), Lionel Loueke(G), John Shannon(G), Bob Reynolds(Ss, Ts) - 1. Chasing Shadows 2. Walking In Walking Out 3. Guiding Light 4. No Mans Land 5. Don't Look For Me 6. Peace Of Mind 7. Dark Within 8. One Of Those Lives 9. Where Does It End

5、7曲目以外は全曲トニー・グレイの作曲で、5、7曲目はオリ・ロックバーガーとの共作。エレクトリックの多弦ベースを低音域から高音域まで駆使してギターのようにも弾いたりする超絶技巧の若手ベーシストで、速弾きはかなり目立ちます。上原ひろみ・バンドでもおなじみですが、メカニカルだったり変拍子だったり、メロディアスだったり、意外にストレートな曲もあったり、いずれにしてもベースがけっこう前面に出てくるサウンド。ベースの多重録音もしていて、音数の多さに、気合の入っている時に聴かないと疲れる気もします。けっこう濃いサウンドとでもいうのか。でも、この音使いやバンド(メンバーは入れ替わりますが)サウンドは、ハードコア・フュージョン好きにはけっこういいかもしれないです。上原ひろみは7曲目に参加。(08年4月23日発売)

Duet/Chick Corea(P) & Hiromi Uehara(P)(Stretch) - Recorded September 24-26, 2007. - [Disc 1] 1. Very Early 2. How Insensitive 3. Deja Vu 4. Fool On The Hill 5. Humpty Dumpty 6. Bolivar Blues   [Disc 2] 7. Windows 8. Old Castle, By The River, In The Middle Of Forest 9. Summertime 10. Place To Be 11. Do Mo (Children's Song #12) 12. Concierto De Aranjuez/Spain   [DVD] 1. Fool On The Hill 2. Concierto De Aranjuez/Spain

2CDと2曲入りDVD。CDの全12曲中、チック・コリア作が4曲(5、7、11−12曲目)、上原ひろみ作が3曲(3、8、10曲目)で、他はジャズメン・オリジナル(ビル・エヴァンスの1曲目、セロニアス・モンクの6曲目)やガーシュイン(9曲目)、ジョビン(2曲目)、ビートルズ(3曲目)など。2人ともカチッとしたピアノをこれでもかと弾いていくので、あまり大仰な感じはないし、一体感が非常にあります。それでいてかなりスゴいことをやっていると思います。楽曲をインプロヴィゼーションを駆使して(楽譜ではないだろうと思います)、これほどまでにまとまりのあるピアノ・デュオを全編通して聴けるのは非常に珍しいです。知っている曲はメロディも2人のピアノも両方楽しめるし、彼らのオリジナルにも新しい息吹が吹き込まれているような感じ。(08年1月30日発売)

Jazz In The Garden/The Stanley Clarke(B) Trio with Hiromi Uehara(P) and Lenny White(Ds)(Heads Up) - Recorded December 13 and 14, 2008. - 1. Paradigm Shift (Election Day 2008) 2. Sakura Sakura 3. Sicilian Blue 4. Take The Coltrane 5. 3 Wrong Notes 6. Someday My Prince Will Come 7. Isotope 8. Bass Folf Son No.5 and 6   9. Global Tweak 10. Solar 11. Brain Training 12. Under The Bridge 13. Bonus Track: L's Loop

スタンリー・クラーク作が3曲(1、5、8曲目)、上原ひろみ作が2曲(3、11曲目)、丁々発止の緊張感のある2人のインプロヴィゼーションが聴ける9曲目、ボーナストラックの13曲目がレニー・ホワイト作、他はスタンダードやジャズメンオリジナル。各曲時間は短め。いつもの上原ひろみと違って、ジャズ・トリオとしての側面。オーソドックスな4ビートの曲はあまり多くないですが、こういう曲もなかなかやるな、という印象。ピアノは相変わらず才気あふれるフレーズをほとばしらせています。ただ、アルバムとしての流れがちょっと自然ではないかなと思います。あくまでも主役はスタンリーか。2曲目は日本の「さくらさくら」で、雰囲気を保ちつつリハーモナイズしています。渋めに展開していく3曲目、意外にジャズの展開の11曲目。(09年4月15日発売)

(他の主な参加CD)

 

 

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