ホルマリンと解剖実習


ホルマリン:大学の解剖実習で学生に健康被害多発

 ホルマリンを使用した大学の解剖実習で、学生が気分を悪くしたり、アレルギー既往症が悪化したりする健康被害が発生していることが分かった。文部科学省の問い合わせに、全国の大学の医学部で98〜03年度の各年度に111〜158件、歯学部で16〜59件の報告があった。03年度には医学部学生が健康被害が原因で退学したケースもあった。

 文科省と厚生労働省が井上和雄衆院議員(民主)の質問に対する答弁書で明らかにした。ホルマリンの人体への影響は、一定濃度以上の蒸気や溶液が目や皮膚などにかかれば、健康被害が起きるとされる。文科省は01年4月、医学部か歯学部を置く大学に対し、解剖実習時のホルマリンの取り扱いに注意するよう通知している。【玉木達也】

毎日新聞 2004年7月13日 21時36分


賠償提訴:解剖実習で化学物質過敏症に 元医学生が大学を

 「解剖学の実習で使う薬品によって化学物質過敏症になり、医師の道を絶たれた」として、東海大と山口大の医学部を退学した30代の女性が7日、両大に計1億円の賠償を求めて東京地裁に提訴した。解剖学実習で化学物質過敏症になった学生が大学の責任を問う訴訟は初めてという。

 訴状によると、女性は東海大医学部生だった99年4月、解剖学実習の際に遺体の固定に使うホルマリンに接した後、のどの痛みや皮膚のかゆみなどに見舞われた。症状は改善せず、00年3月に退学した。01年4月に山口大医学部に編入した後も、解剖学の実習中に意識を失ったり、目の痛みなどに苦しんだ。女性は02年2月、専門医から「多種類化学物質過敏症」と診断されたため、ホルマリンに触れずに実習を受けられるよう大学に要望したが、十分な対策がとられず、04年3月に同大学も退学した。

 女性側は「ホルマリンの危険性は明らかで、大学によっては濃度を下げたり、アルコールに切り替えているのに、両大は安全配慮義務を怠った」と主張している。

 東京都内で会見した女性は「大学側は化学物質過敏症の理解が不十分で、詐病やヒステリーだと言われた。同じ理由で医師になることを断念した人がいるはず」と話した。【渡辺暖】

 ▽東海大医学部の話 原告の在学当時、実習室には最新式の換気設備が設置されていた。

 ▽石原得博・山口大医学部長の話 訴状を見ていないのでコメント出来ない。

毎日新聞 2004年9月7日 19時38分


http://blog.livedoor.jp/a2z_blog/archives/4315415.html

近思雑感 2004.7.13

解剖学実習で健康被害ねえ?【解剖実習の健康被害一千件 医・歯学部】 国公私立大の医学部や歯学部で、解剖実習でホルマリンを使った学生が、目やのどの痛みなどの健康被害を訴えたケースが1998年度から2003年度までの6年間で1015件に上ることが13日、文部科学省の調査で分かった。 ●共同

教養課程が終わって、学部3年の9月からドライスカルを用いての骨学実習に引き続いて解剖実習だったような・・確かに目に刺激はありました為害性の低い固定・保存液の開発が望まれますが先輩は通ってきたこと、そんなことを言っていてはお医者にはなれません篤志家のご献体を前に、自分は「健康被害にあった」と被害者になるという感覚ではないなあ解剖学の実習は単なる実習ではありませんでした一礼して接し、勉強をさせていただき、献体者慰霊祭に参加し、手を合わせ解剖実習を終えると人体を扱う学部生としてようやく自覚が出てきたような気がします


 私自身は、大学の教養学部時代に、動物学実習でカエルの解剖実習があったのですが、すべての学生に生きたカエルを渡せるはずもなく、青い大きなポリペールに入ったホルマリン漬けのガマガエルが解剖材料でした。学生一人に二匹でした。一匹目は徹底的に微に入り細にわたって解剖、二匹目は最終的には骨格標本になるように解剖しましたのだったと思います。ホルマリンでじゃぶじゃぶの中から手でつかみだし、解剖の途中でまた名札を付けてホルマリンの中に戻して、次週また取り出して解剖という繰り返し。自分のナマの生きた手がホルマリン漬けになる、という経験を全員がしたものです。ホルマリン漬けの手はゴワゴワで、触覚も鈍り、風呂にはいるとぶくぶくに硬く膨らんで、実にすさまじいものでした。においはきついし、目はしょぼしょぼするし、家でも「くさい」と家族に嫌がられたものです。頑丈な世代というのでしょうか、鈍感な世代というのでしょうか、団塊の世代なのですが、誰も過敏症にはならなかったような・・・。なんかこう・・・やわな時代になってしまったな、というのが正直な感想です。過敏症になってしまった方は、実際辛いのでしょうから、可能ならばホルマリンフリーで解剖実習が出来るようになるといいですね、とは思うのですが・・・。

2004.09.23 案山子亭主人、感想。

 

 

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