要木材は欅、桐、金具は手打ちの鉄金具に限る、仕上げは本漆による木地呂塗り、そして何より仙台のまじめな職人が作ったものを旨とするものであろう。

 


台箪笥は、羽織を折らずにいれることと、刀をいれることを目的とした男持ちの箪笥として、江戸時代末期に誕生している。間口4尺、弾出は4段ぐらいで高さは3尺前後、貴重品の収納のために一部に片開きの開き戸がついているのが基本で『爺呂箪笥』と呼ばれている。
木工部分は大工が手がけ、塗屋が漆を塗り、刀鍛冶や飾職人が 金具を作るという分業で製作されていた。

昔の箪笥の材料は、主に杉材で構成され、前板のみ欅、栗材が使用されている。金具はツタや紋などから発生し、次第に鶴や亀などの縁起物、後に龍・獅子などの細工物に変わってきている。塗は漆塗りだが、 下地に柿渋や弁柄などで着色を施したものが多く見られる昔の箪笥をみると、手間を省いた簡単な作りのものや、豪華な作りの箪笥など、手間の掛け具合(職人としての仕事)やお金の出し具合(財を競い合う様子)がわかっておもしろい。