ベルリオーズ/リスト 幻想交響曲S.470
- デュシャーブル(EMI<75>)(12:43/6:02/14:22/4:22/9:54)○-△
ジャケット→
第1楽章はやや乱暴で、細部がクリアでないところもあるが、楽章が進むにつれて尻上がりによくなっていく感じ。第3楽章はテンポが多少走るところがあるものの、打鍵に力強さと明晰さがある。第4楽章は何よりテンポが正確というかインテンポを保っているのがよい。また細部もまずまずクリアである。ライナーによると、彼はアクロバティックな動きを要求するようなところ(そのまま弾こうとすると却って流れを乱すようなところ)は、音を簡略化しているそうである。もの足りないところはあるものの、それはそれで一つの見識であろう。グールドならこういうときは(「運命」の終楽章でやったように)多重録音をするんだろうけど…。
- ペトロフ(A&E<91>)(14:00/6:07/18:08/5:08/10:03)△-○
たぶん録音のせいだが、乾いた音で歯切れがよい(反面コクというか豊かな響きに欠ける)。技巧のキレはいいのだが、テンポがやや不正確というか走ったりするところが結構ある(特に終楽章)。また、編曲にペトロフの手が加わってさらに難しくなっているのだが、そのため弾くのが余計に苦しくなって音楽の流れを乱している感じのところもある(まずは元のまま確実に弾いて欲しいのだが…)。そういう意味で(テクニシャンのペトロフだが)自分の技に溺れている感がしないでもない。(技巧派だけにそういう「聞かせる」技巧が好きなんだろうけど。)
- ハワード(Hyperion<90>)(14:18/6:42/13:06/6:45/10:33)△-○
ハワードは音楽のおおまかな流れを大切にする(?)ピアニストだけあって、流れはいい。技術的にもまずまず(終楽章は苦しいところも見せるが)。たが細部での丁寧さや磨きが足りない感じがどうしてもしてしまう。特にアーティキュレーション。ペダル過剰で全体がボワーっと感じになってしまいがち。まだまだ録音するものがたくさん残っていて1つの曲にあんまりかかずらわっているわけにはいかない、というわけではないだろうが、もう少し完成度を高める余地というか能力はあるような気がする。偏見かもしれないが、彼の演奏は何も考えずにサッと弾いて「一丁あがり!」みたいな印象がどうしてもしてしまう。
- ビレット(Naxos<92>)(14:21/6:26/16:48/6:10/12:09)△
第1楽章はめまぐるしく恣意的にテンポが変わる。難所ではテンポが走ったりクリアでなかったりするところもあり、技術的にも不満が多い。第2楽章も後半はかなり技術的に苦しそう。第4楽章もテンポというかリズムが不正確になるところがある。終楽章も同様。どうしてこうコロコロとテンポが変わるのか理解に苦しむ。技術的な問題もあると思うのだが、それ以上に演奏者の解釈としか思えない。それでも後半(フガート部分あたり)からはインテンポをキープするようになってだいぶよくなってきた感じ。
- P.Reach(Arcobaleno<93>)(14:25/6:20/13:45/4:40/11:00)×
内声の歌わせ方などに音楽性は感じられるのだが、難所でテンポが走ったり恣意的に揺れたり、技術的な面で問題がある、というか無理があると言ったら言い過ぎか。聴いていてちょっとつらくなる。1音も漏らさずに弾こうとする姿勢には敬意を感じるが…。
未記入盤
- ベルッチ(Decca<2005>)(13:49/6:51/16:58/5:06/10:42)(ブログ記事)
- T.クロウ(Musicians Showcase<2000>)(15:22/6:41/16:26/6:59/11:11)(ブログ記事)
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