ドーンセンターへの21世紀のビジョン
−求められる情報交流・発信機能−
「21世紀のドーンセンターが果たす役割について、みなさんからご提案いただくために」と
公募された「ドーンセンターの21世紀への新たなビジョン」で私の応募作が優秀作品に選ばれました。
これは、「求められる情報交流・発信機能」と題して、「WIN−L」の活動を紹介するとともに
ドーンセンターへの提言をおこなったものです。
11月11日(木)11:00〜のドーンフェスティバル'99オープニングセレモニーで発表しました。
また、1999年12月発行の情報誌「DAWN」にも掲載されました。
私は今年の1〜3月、ドーンセンターが主催された「女性グループ・ネットワークの
ための組織開発講座」を受講した。そこで学んだのは、女性グループの活動にも組織運営
の視点が必要であり、活動を継続していくためには、外に向かって訴え、広がっていく力を
つけなければならないということだったと思う。
そして、そこで身につけたことを現実の活動の中で実践するために修了生を中心に
「WIN−L」というグループを立ち上げた。「WIN−L」というのは、「Women's
Information Network for Leaders」の略である。活動の目的は、女性グループ
のリーダーを中心にした情報ネットワークの構築と、より有効な情報発信である。
今までの女性センターにおける講座というと、アサーショントレーニングのなど女性の
自己表現や生きがい探しを目的にしたものというイメージが強かったように思う。
カウンセリングを含め、このような女性問題解決のための機能や啓発、教育的機能も
まだまだ必要ではある。しかし、「男女共同参画社会基本法」が公布施行された今、
ドーンセンターには、それにとどまらず女性が男性と同等に社会に参画できる力をつける
拠点としての機能も充実させてほしいと考える。私たちが受講した「女性グループ・
ネットワークのための組織開発講座」はまさにそれを目的として主催されたものだと思う。
しかし、講座だけでは充分といえないのはもちろんである。
ここで、私は具体的な例として、情報交流・発信機能という面について考えてみたい。
たとえば、「WIN−L」では今年の取り組みとして、大阪府各自治体の女性関係施策
を調査・比較するプロジェクトを行っている。この調査を計画したきっかけは「活動を
進めていく上で不可欠な、行政面での情報がわかりやすい形で広く知らされていない。
各々が持っている各自治体の情報を交換し、交流させることで、地元での活動がより
効果的に進められるのではないか。」ということであった。市民と行政とのパートナーシップ
は、今、市民の側からも行政の側からも求められていると思われるが、それが充分構築
されているとはいえない現状である。このような現状を少しでも改善するために今回の
プロジェクトを企画したのである。しかし、1グループの活動ではさまざまな限界がある。
ドーンセンターには、是非、市民(女性グループ)、行政、お互いの情報を収集し、公開
することで情報を交流させる機能を充実させてほしいものである。
情報の収集と公開による情報交流は、市民と行政とのあいだの連携だけでなく、市民、
女性グループ、行政、更には企業や他の分野で活躍する市民グループ、学術機関などとの
連携にも有効だと思われる。
また、そのように交流することで生まれた新たな情報を発信する機能についても、より
充実させてほしいものだ。21世紀はインターネットが現在より重要になってくるのは確実
であり、ドーンセンターにおいても既に取り組みがなされている。「WIN−L」においても
ホームページを通じて活動報告(たとえば、先ほどふれたプロジェクトの内容や進捗状況
など)を発信しているし、メーリングリストが活動の中心になっているようなグループもある。
しかし、女性グループ全体を見渡すとまだまだ有効に活用されているとはいえない現状
である。
繰り返しになるが、私は前記の講座から、「これからの女性グループの活動では、社会
への提言がひつようになる。」というメッセージを受け取ったと感じている。そして、その
手段として私たちにはインターネットを利用した情報発信がかなり有効であると考える。
それゆえに、ドーンセンターには、是非、インターネットを活用した情報発信を推進する
拠点となってほしいのである。
もちろん、ドーンセンターは施設としての場をもっているのであるから、女性グループの
活動拠点としての機能やface to faceの交流の機会の提供も充実させてほしいと思う
が、特にここでは情報の交流、発信について考えてみたのである。
21世紀にむかってドーンセンターが、女性だけでなく男女協働社会を進めようとする
全ての人々にとって、より有益なセンターとなることを祈念している。