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私どもの事務所には、ゴールデン・レトリバーの『ジェイ』がいました。彼は事務所が好きで、一日中窓の下のお気に入りの場所で過ごしていました。そんなジェイと過ごす生活の中で、ペットと人がどうしたら快適に、より健康的に過ごせるのかを考えるようになりました。



人よりも環境に敏感なペットは、住宅に使われる材料の影響も受けやすく、それが原因で病気になってしまう事もあります。滑る床で関節や骨を痛める事もあります。段差でケガをしてしまう事だってあります。ペットと普段から接しているからこそ見えてくる部分があります。そこから考えた事や学んだ事を生かして、より健康で快適な『
ペットと暮らす住まい』を作っていこうと思います。



そしてジェイの病気がキッカケで作った店「ココジェイクラブ」の安心・安全・な自然フード、サプリメントで、生活の基本である食事でも健康を維持してもらえたら…と思っています。
今は先代ジェイに変わってルーク(ゴールデン・レトリバー)が元気いっぱいで店におります。



それではここで、ワンちゃんと暮らす家の工夫の一部をご紹介したいと思います。







【Aパターン】



※下の画像は、このプランのイメージパースです。
  クリックで拡大してご覧いただけます。



【動線の流れ】
@… 愛犬との散歩から帰って来た時に、まずは愛犬を待機スペースで待機させます。
待機させる時にはずしたリードは、壁に付けられたリードフックに掛けておきます。

A… ペットフェンスを閉めたら、飼い主さんは靴を脱ぎ、ホールへ上がります。
その後ペットの待機スペースのホール側の出入口へ行きます。

B… ペットフェンスを開きタオルなどで愛犬の足を拭き、家の中へ上がる準備をします。
拭き終わったら、愛犬は室内へ。これで散歩が一通り終わりました。




【Bパターン】



※下の画像は、このプランのイメージパースです。
  クリックで拡大してご覧いただけます。



【動線の流れ】
@… 愛犬の散歩から帰ると、まずは玄関土間内に設置された足洗い場へ向かいます。
足洗い場には蛇口が設置されているので、収納棚にしまっておいたタオルを絞り、拭いてあげます。汚れがひどい時には、直接足洗い場に足を入れて洗うことも可能です。

A… 足洗いが終わったら、乾いたタオルで足を拭き、式台に愛犬を上げます。
全部の足を拭き終わったら、あとは愛犬は室内へ。飼い主さんは用具を収納棚へ片付けて、室内へ入ります。
※玄関内に足洗い場があることから、玄関内の湿気・臭い対策はしっかりと考えておく必要があります。換気扇や、換気設備の設置、開放できる窓の設置など、全体のプランとの整合性をとりながら検討します。



健康な環境を考える

最近では住宅の
高気密・高断熱化が進み、法律でシックハウスの規制がなされ、以前よりも環境は良くなってきていますが、それにともなって、住宅内部の換気について、より一層注意を払わないとなりません。高気密になるほど、室内の自然な空気の流れは少なくなってしまうためです。
※現在では24時間換気設備の設置は義務付けられています。

ましてペットは人間よりも空気汚染の影響を受けやすいので、しっかりとした換気計画を立てる必要がありますので効果的に換気扇を設置するなど、配慮すべきポイントを押えておきます。

また、室内でブラッシングをする場合には、
セントラルクリーナーを設置して
手早く抜けた毛の処理ができるようにする方法もあります。






【セントラルクリーナー】

一台の集塵機で、集中してゴミを集めるクリーンシステム。
各室の必要箇所に集塵口を設置して、ホース部分だけを集塵口に設置して室内の掃除ができます。排気も室内には出ないため、ホコリや細かいゴミが舞い上がる心配もありませんので、室内空気を清潔に保つ事ができます。
コルクタイル
犬との共生を考えた場合にまず気になるのが床材です。私達人間とは違い、素足で生活する犬は、より床の材質に敏感なもの。特に複合フローリングのような滑る床材の空間で生活していると、滑りを抑えようと無理に力が掛かり、股関節症や骨の異常が起きてしまいます。


この問題を解消するために、なるべく滑らない素材を選択する事が重要です。コルクタイル(タイル形状のものから、シート形状のものまで種類も豊富です。)、テラコッタタイル、無垢フローリング等があります。






【リリカラ ペット住まいるフロア】

傷が付きにくい、防水性に優れている、クッション性に富んでいるなどの特徴があります。バリエーションも豊富です。

■各社からペットと共生する事を目的としたクロス(壁紙)が用意されています。



【リリカラ ペット住まいる壁紙】

一般的なクロスに比べて「汚れに強い」、「傷、衝撃に強い」、「ペットのツメなどが引っかかりにくい表面形状」などの特徴があります。また、表面には抗菌・防カビの機能も持っているため、細菌やカビの繁殖を抑制する効果もあります。



■壁へのダメージや汚れをを軽減する配慮として、腰壁を板張りにする方法もあります。


【大建工業株式会社 メイクアップ<ハード>】
特殊樹脂化粧シートを使用しているため、傷や汚れにもとても強い腰壁材です。マーキングやこすりつけなどによる汚れも簡単に洗い落とす事ができます。


低VOCなので、ペットにも人にもやさしい材料です。
(VOC=揮発性有機化合物)


■カーテンは室内に面する面積が以外にも大きいものです。面積が大きい分、ペットの臭いをはじめ、生活臭が染み付きやすいもの。




そこでカーテンの素材にもこだわり、消臭・除菌効果のあるカーテン生地を選択されるのもいいと思います。

ペット対応となっていないものでも、同様の消臭・除菌効果を持つものもありますので、バリエーションは豊富です。


除菌効果で、雑菌の繁殖も抑えられるので、室内を清潔に保つ事ができます。
その他、工夫できるポイントは数多くあります。


■ペットが家の中で行動する時、締め切られた部屋から出たい時、入りたい時。人間と同じくペットにだって自分の「ペース」があります。そのペースを確保するために、ペット用のドアを用意するのもいいかもしれません。


YKK AP  ペットドア












そこで建具メーカーでも、このようなペット用のドア(戸)が用意されています。このYKK APのペットドアは、開放する場合には分割フラップを押し上げてペットが出入りでき、閉じておきたい場合には脱着可能な開口パネルを取り付けておけます。


【珪藻土】

珪藻土




珪藻土(けいそうど)』は、いわゆる『塗り壁』に使用される材料です。この『珪藻土』とは、珪藻という単細胞プランクトンの化石が主成分です。



珪藻土には、室内の空気を
調湿消臭カビ・ダニの発生を防ぐという効果がありますので、常に室内環境を清潔に保つ事ができます。(珪藻土には、木炭よりもさらに細かい穴が無数に空いており、この穴がこのような効果を生んでいます。)


生活をしていく上で、傷が付いたり、剥がしてしまった場合でも、その部分だけ塗りなおすことで比較的簡単に修復できたり、とても火に強い材料であるということもメリットです。塗り方のパターンも多く、お好みに合った壁の表情を作る事ができます。



※珪藻土による室内空間の清浄化作用は、色々な効果をもたらしています。実際に珪藻土を使った住宅に住まわれるようになった方々の中には、以下のような感想をお持ちの方がいらっしゃいます。


■ご飯を食べても吐いていたネコが、元気にご飯も食べるようになり、毛ヅヤも良くなりました。
■室内で飼っているペットのトイレの臭いがまったく気にならなくなりました。など



個体差や体感の差はあるとは思いますが、このような実感を持たれる方はとても多いです。
様々なメリットに溢れる珪藻土は、ペットと住まう環境にとても適した材料と言えます。




【ペットの生態を反映させる】


種類による大きさの違いがあります
犬はもともと
群れで生活する動物です。なので、飼い犬が寝たり、普段横になるようなスペースを設ける場合には、なるべくいつも家族を感じる事のできるような配慮が必要です。家事などで飼い主が部屋を移動した時に、飼い犬がひとり残されるような状況があると、不安や寂しさから無駄吠えをする事もあります。


そういった事を解消するために内部のドアを窓付のものにしたり、透過する素材を使うことで存在を感じさせてあげると安心してくれます。飼い犬が吠える事を懸念して、防音対策をするのもひとつの手段ではありますが、それよりもまずはそういった原因のひとつを設計側の手法で取り除いてあげた方がより自然で健康的です。



上に挙げてきたようなものが全ての方に合うというわけではありません。一緒に暮らすペットの種類や性格、またご家族のペットへの接し方や考え方、毎日の生活のスタイルや遊び方により、工夫の仕方が変わってきます。充分なヒヤリングを行い調査をした上で、そのご家族にあった設計プランを提案する事が重要です。


特にワンちゃんは、種類によってその特性や習性、性格の大枠が違ってきます。そのため一緒に暮らすワンちゃんの特性をよく知り、反映させるようにします。猫と違い犬は種類別の個体の体格差もありますので、必要なスペースや空間の寸法にも配慮します。
絵・写真・文章の無断転載を禁止します。
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