◇ ジェントルメン日記 〜深海神社〜◇
6/8 not!グルメの旅
長
「本当の国内の良さを知るには、海外にいかないといけない」
恩師に旅行の話をしたとき、こんなことを言われました。
おっしゃることは確かだと思います。
”日本国内だけ旅行をして、「やはり日本は素晴らしい」と言うのはおこがましい。
遠く、その地を離れ、異国の文化に触れ、その違いを実感してこそ初めて良さがわかるのだ。”
そんなニュアンスだと思います。一言で言うと井の中蛙大海を知らず。
何をするにしても、その対極のものを知ってこそ、求めるものの最高峰を得ることが出来る、
そんな感じなのが極論になると思います。抽象的過ぎるかもしれませんが。
で、
オレは今まで、「グルメの旅」と称し、クロフネ氏や黒須氏等、色んな人を連れて各地の美味食材を堪能してきました。
山形は名物「麦きり、佐藤錦」、栃尾は名物「油揚げ」、名古屋は名物「天むす、味噌カツ」etc・・
今まではそれで満足でした。とても美味しくて、とても満足でした。
ですが
それで終わってた。
美味しかったで終わってた。
そんな自分が
おこ
がま
しい!!
そうなんです、対局するものを知らずして、それが至高のグルメと思うなど、
美味しんぼで梅干を残すとブチギレる塾の先生並(梅干の雨の回)に精神病だった。
せっかく美味しいもの食べたんだから、あえてまずいもの食べなくてもいいのでは?
と思うかもしれませんが、それだと真の有難味がわからないじゃないですか。
いえ、私とて今までまずいものに遭遇したことがないわけでもなく、
駅の近くのデパートにある某そば屋さん。
大好きなとろろそばを頼んだのに、とろろそばが嫌いになりかけた。
沖縄に無謀旅行したときのシークヮサージュース。
口の中が得体の知れない不快感に包まれた。半分以上捨てた。
先の群馬旅行の温泉の硫黄水。
腹壊したっちゅーねん。
どれも破壊力抜群の味でオレを苦しめてくれました。
でも、今回求めるものはそんな完成されたまずいものではありません。
え、まずいの?でも美味しそうだよ?
だからって自分は食べたくないけどね!
と、半分未知の世界な食材を求め、ついにこのプロジェクトが開始されました。
not!グルメの旅!!
〜〜〜
これの始まりは、以下に語るエピソード参照。
↓
小学生の頃、うどんを食べたんですよ。
わずか250円で、備え付けのつゆとお湯で、
何杯も汁だけおかわりして。
ホントあの時は、あれがご馳走でした。
と、哀愁たっぷりと語ってくださったのは、
この日記でも度々紹介しますK山さん。
無類の麺好きで麺通で、どんべえの天ぷらそばを、
冷やし天ぷらそばに仕立て上げたあのK山さん。
彼と二人で個人情報保護法説明会に行ったときに、
一服中の会話の中でこの話をききました。
それは、K山さんの家の近くのゲーセンにあり、
なんと、自動販売機から購入するそうです。
お金を入れると、カウントダウンが始まり、カウントが0になると完成。
取り出し口の奥に、出来立てのうどんが鎮座しており、
そこから引きずり出して食べるらしいのです。
・・・なんかそれ、知ってるぞ。
遥か昔、黒須氏とふらっと出かけたときに、黒須氏が食ってた。
給食のソフト麺レベルと言ってた気がする。
ってか、その場所、知ってる。
K山さんにそのことを言うと、
「マジ!?連れてって!!」
ああ、よっぽど好きなんだな、よっぽど美味しかったのかな、と思いました。
K山さんは、うちの会社に入った新システムの総責任者なので、とても忙しいのですが、
何とか時間を見つけてもらって、会社帰りに行くことに!
「ああ、ついにあのうどんを再び食す時が!!」
K山さんはとても楽しみにしていました。
何かオレもワクワクしてきます。
30分、車に揺られて(ってかオレが運転)ついに着きました、
コインスナック カープ!(確かこんな名前。調べるのメンドクサ)
「さあ、K山さん、お待たせしました!!これがその自販機です!!」
故障中
食えねぇじゃねーかあ!!!!
K山さんに謝って、日を改めることにしました。
〜〜
そう言えば、こんな自販機、前にどこかで見たことありました。
国道116号沿いにある、トラックの運転手が休憩するようなゲーセン、
その名も「公楽園」!
どこかの遊園地みたいな名前ですが、入ってるゲームがとてもマニアックなのです。
閃撃ストライカーなんて、誰も知らねーだろうな・・・。
とにかく外見も中身もとても汚くて、虫もビュンビュン飛び交い、
中にいる客もリストラされたようなおっさんばかりという、ある意味救い様のないゲーセンでした。
K山さんの都合がついたので、公楽園に連れていきました。
そしたら中に入るなり
「こ、これです!!」
感動する小山さん。数年前の味と記憶が今ここにw
値段は当時より50円高い300円。
日頃お疲れ様と、いろんな意味でありがとうございますと言うことで
ここは私がお金を出しました。
そばとうどんがあったのですが、K山さんは有無を言わさずうどんスイッチを押しました。
するとデジタルの表示でカウントダウンが始まります(約25秒)
まあ、デジタルが所々消えててあと何秒かわからなかったわけですが。
そして0になるとチーンとか言って、安っぽいうどんが出てくるのです。
うん、お世辞抜きで安っぽい。
今回は食べることが主体だったので、おろかなことに携帯を車の中においてきてしまいました。
気付いたのは食べ終わった頃なので、残念ながら今回は画像ないです。
超惜しいことをした・・・。
こんなもん、二度と頼む機会なさそうなのに。
うどんは出てくるって言うか、自分で奥から引っ張りださないとなんですが、
取りだし口は余計なものが外から入ってこないように頑丈に鉄の扉になってたました。
ボッロボロに錆びまくってて、
しかも隙間が丁度お椀の高さくらいにしかないので、
錆びがお椀に触れるのです。
取り出すとき、「ガリガリガリ」とか言うのです。
何もしなくても食欲がなくなる佇まいだと言うのに、
錆びがプラスαとなって今すぐ帰りたくなるような状態。
食えるのか、これ。
K山さんは
「何言ってるんですか、これがまたいいのです!」
と言いました。
そろっと着いていけないオレがいました。
そんな私もK山さんをそこまでさせたうどんを食べようと思いました。
スイッチを押して、25秒待ちました。
取り出すときやっぱりガリガリガリと言いました。
で、実食。
よし、これがあのK山さんの少年時代を支えた伝説のうどんか、
心して食べよう!!
いっただきまーーす!!
ずぼぼっ
こ、これは・・・!
とりあえずただ強力粉こねて固めとけと言わんばかりの麺、
噛んでみればぶっつんぶっつん切れて、粉っぽいこと山の如し。
化学調味料主体で、まがい物のカツオの風味プンプンのつゆ、
飲んでみれば破壊力抜群のしょっぱさ。
ネギは申し訳程度にしか乗ってなく、
かき揚げだって玉ねぎをただてんぷら粉で揚げただけ。
すいません、何の罰ゲームですか?
K山さんはとても満足そうでした。
オレはこの味に耐えられなかったのですが、何か変にワクワクしてだんだん満足な気分になりました。
とりあえず、三日も食えば間違いなく天に召されるうどんを平らげました。
なんでしょうね、この得体の知れない遣り切れなさは。
心は満足してるんですけどね。
さて、そのうどん自販機の隣に、同じ種類のラーメン自販機が置いてありました。
ラーメン300円 チャーシューメン350円です。
「私もこれ見るのは始めてですね」
と、K山さん。
ここまで来たので、記念にチャーシューメンを食べることになりました。
後悔することは、この自販機のボロさ加減を見れば明白なんですが、
あえてそれにチャレンジ!!これぞ、麺通&ジェントルメンの歩む道。
お金入れてボタンを押すとやっぱりデジタルは消えてて、
取り出すときにガリガリガリと言いました。
もうちょっと工夫しろ。
ラーメンの出来上がりはうどんよりも酷く、
麺が外に飛び出していました。錆びたふたに付いていたり、
所々、干からびていましたしね。
干からびた麺などハイパー御免なのでスープにじっくりとなじませ、麺をほぐして実食。
いっただきまー!!
ずぶぼっ
K山さんの第一声
「まっず!!!!!!」
いたく麺がまずかったそうです。
まあ、防腐剤ばりばり、水分とんでガピガピの麺じゃしょうがないよな。
オレの感想ですが、いや、これが案外いけるんですわ。
確かに麺はちょっとパサパサしてましたが、
スープが想像を絶するほどにいい味してたんですよ。
破滅的なニオイでしたが。
でも具がまた秀逸で、
ねぎ、コーン、チャーシュー、メンマ、かまぼこ、卵というオールスター振り。
お前、350円の安っぽラーメンでそこまでしていいのか。
ねぎはうどんと一緒ですが、
コーンはシャキシャキじゃないんですよ、ジャリジャリなんです。
OK、もっと火を通してくれ。
メンマや蒲鉾は全然普通です。
むしろ普通で助かりました。
たまごは、ゆで卵の切り身だったんですが、
芸術的なほどにうっすいたまごなんですよ。
こんなに薄く切ってるヒマがあるなら店内キレイにしろ。
さあ、チャーシュー麺を頼んだのでチャーシューが当然入ってるわけなんですが、
これ、すっごいまともなチャーシューなんです。
普通のラーメン屋みたいに肉厚で、噛めばちゃんと味も出る!
そこらのカップ麺、何とは言いませんがスーパーカップに入ってるチャーシューと比べると
スーパーカップはこの罰ゲーム専用ラーメンに激しく劣ります。
あくまでチャーシューに限った話ですが。
でも、全体的に見て、普通にイケるラーメンだと思います。
まあ全体的と言っても、あくまで衛生面を除いての場合です。
何せ、ただでさえ一般人を寄せ付けない外見、
取り出すときのサビ付着、
食べてる時なんて終始虫がお椀に向かってダイビング。何匹駆除したかわかりません。
まともな神経だと近づくだけで拒絶反応を起こすでしょう。
しかも、ご馳走様を言った後も変な胸焼けとむかむかした感じしか残らない。
とても最悪な気分でした。
〜〜〜
写真を撮っておけばそれのツッコミもネタに出来たのに、
こちらの不手際で申し訳ないです。
ただ、このようなエピソードがあったおかげで、
帰りの車の中で
「でも、こういったB級以下のグルメを探し求めるのもいいですね。」
という話になりました。
そこでK山さんが
「では not!グルメの旅を企画しましょう!!」
と発言しました。
活動内容はもちろん
あえてまずいもの、まずそうなものを探し求めて食す!
というもの。
要するに自ら進んで拷問を受けに行くようなものです。
夢も希望もない。
とりあえず、次回以降のターゲットは
先ほどの自販機にあった そば と、
どこにあるのかわかりませんが、ネットにあったカレーハンバーガーです。
命がいくつあっても足りなそうというのは、このことを言うのかも知れません。
( ゚∇゚)ノシ