◇ ジェントルメン日記  〜深海神社〜

7/2  福島旅行記 〜嗚呼、霊山へ行く〜

第四話 霊山登頂〜山津見神社編

 

 

 

 

朝です。

起きました。

時間は7時です。

 

いつものオレなら、未知の時間です。

 

そんなわけで行動開始です。

車のアクセルを踏んだら、無性にトイレに行きたくなりました。
トイレです。トイレ。朝といえばトイレ。

しかし田舎度ウルトラMAXな霊山に、公衆便所なんてあろうものか。

必死に耐えるも我慢の限界が近づいてきました。
やばい、これはやばい。霊山で命を落としてしまう。

そろそろ潮時かと思った矢先、目の前に看板が飛び込んできました!

 

霊山ドライブイン

パーキング、ご休憩

 

 

 

 

 

 

 

寝る場所あるじゃねぇかああ!!

 

 

 

こ、ここで寝ればよかった。
ってかここ紅彩館行くとき通ったじゃん、オレのハイパーアフォ。

 

 

しかし、トイレ行きたい度サマーナイトMAXなオレは問答無用でそこに駐車。

ダッシュでトイレに駆け込みました。

そしたらなんか、

 

 

 

 

 



 

 

 

 

朝から便所掃除してんじゃねえ!!!!

 

 

こっちは幾多もの死線を乗り越えて、やっとのことでトイレに辿り着いたのです。
それがなんですか、こんな今時ドリフでもやらないオチだなんて。
でもハロモニならしそうなオチだ。

 

とにかく掃除なんて待ってられません。
オレは確かにジェントルメンですが、

便所行きたいのに掃除中だからって我慢してられるか!!

余裕の便所へ乗り込み。

そして何とか一命を取り留めました。

 

〜〜〜

 

さあ、気分も一転したことなので、本格的に行動しましょう。

昨日立てた予定では、これから登山することになっています。

何ていうか、自分で立てた計画なのに自分でツッコミを入れてしまいました。

 

 

 

 

寝起きで登山かよ。

 

 

 

 

でも今日は絶好の登山日和。
何より、霊山に来たんですから、霊山を満喫しなくては!!

旅行当初、登山の計画なんてなかったのですが、
一応靴も用意してあったので、

サンダルから靴に履き替え、
装備もチョークバックに飲み物入れて、デジカメと携帯を携えて、
何かもうどこから見ても登山者装備になりました。

 

登り口付近に、変なかごに棒がたくさん突き刺さってました。

どうやらこれを杖代わりにして山を登れってことですね、
この心遣いを紳士に受け止め、ありがたく棒を借りて登山を開始しました。

 

紅彩館に霊山登山MAPがありましたので、それも持ってきたのですが、
この霊山、ただ山を登るだけではなく、ところどころに天然の産物がありまして、
それぞれが休憩ポイントになってるんですよね。

例えば、入り口から数分歩いたところに、
「鍛冶小屋岩」というものがあり、それ自体が観光物であり、休憩ポイントでもあるわけです。
またそこから数分歩けば「日暮岩」、「護摩壇」、「城跡」などがあるわけです。

しかも道がたくさんあって、自由に順路を巡って霊山の登山を満喫できるようになっています。

オレはこの山は初めて登りますし、そうでなくても登山なんて中学校以来やったことありません。
なのでその霊山登山MAPにある「一般コース」を辿ることにしました。

 

「一般コース」は、一体どこら辺が一般なのか問い詰めたくなるほど険しい山道で、

崖すれすれを歩いたり、

岩の間くぐったり、

真夏のエロ本自販機並に飛び交う虫どもの間を通ったりと、

上級コース目白押しの山道でした。

まったく、何のRPGですかと。

 

〜登山路写真


(デジカメ撮影:なんですかこの道)


(デジカメ撮影:ここを通れと?)

 

〜〜

 

日ごろはデスクワークしかしてないオレは、明らかに体力の限界を感じました。
なので休み休み山を登っていたら、人がいるんですよね。人。

オレ
「おはようございまーす。」

その人
「んぉ、おはようございっす。」

 

その人は、美味しんぼの中松警部にそっくりでした。

 

オレ
「きっついっすね、この山。」

中松警部
「あ、でもこの先はもうなだらかですから。」

オレ
「そうですか・・・。あ、あの、私この山初めてなんですけど、頂上ってどこですかね?」

そういや、またしても無計画でこの山登ってたわ。
オレ、何を目指して登るつもりだったんだろうね?

中松
「この東物見岩と言うのがこの山の頂上になります。
 結構距離ありますけど、眺めはいいですよ。運がいいと海が見えます。」

オレ
「マジですか!海いいですねえ。」

中松
「どちらからですか?」

オレ
「私はー・・新潟です。そちらは?」

中松
「地元です。」

地元かよ!と思いながら、

オレ
「ははぁ、地元の方もよく登られる山なんですね。」

中松
「そうなんですよねー。」

聞くところによると、中松警部は月に数回登っているそうです。
よっぽどこの山が好きなんでしょうね。

そんな中松警部にお別れを言って、再び登山を再開しました。

 

途中、果てしない坂道となぜか鎖を使って登らなくてはいけない場所があり、

一人で

 

オレ
「ファイトー!!!」

 

オレ
「いっぱーーーーつ!!」

 

って言ってました。マジ泣ける。

そんな心身ともに疲れ果てたとき、救いの看板を発見しました。

「飲水所」

 

キタ━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!!!

 

水だ、水だー!!

トートバックに大好物の午後の紅茶があることを忘れ、
颯爽とその水飲み場まで行きました。

 

 


(デジカメ撮影:まさに途方に暮れた瞬間)

 

 

何を飲めと?

まさかこの川の流れから水を飲めと言うんじゃないだろうね?

言わせてくれ、

 

飲めるか!!

 

〜〜〜

 

城跡あったり、泥の湿地帯あったりと、まさしくRPGライクな登山を堪能しました。

そして登り始めること1時間半、ついに着きました!!

霊山頂上、東物見岩!!

 

ちゃらちゃらちゃら ちゃっちゃちゃーん、ちゃらららー♪
(ツインビーでパワーアップしたときの音)

本日は晴天なり、見渡す限り荘厳なる風景。

これを見れば、ここまでの苦労は報われるというものです。
霊山は標高825mと、そんなに高くはない山なんですが、
それでもここら一帯を一望できるのですから大した山です。

さて、中松警部が言ってた海は見えるかなーー?

と、辺りを見回していると、

 

 

 

 

 

ヴーーーーーーーーーーーン

 

 

この登山している最中、あらゆる虫の羽音を聴いて来ましたが、
今、この頂上で一際低い羽音を耳にしました。

警戒して様子を見てみると、

すぐそこに羽音の主がいました。

 

 

 

 

クマンバチ!!

 

 

くそでかいです。
アントニオ猪木級のでかさです。

 

今までの自分に後悔しました。

自分がRPG風の登山だ!!と調子に乗ってたおかげで、

見事にラスボスが用意されてたわけですから。

 

 

ってかラスボスがクマンバチかよ、
一撃で死ぬじゃねえか、リアルで。

 

とりあえずクマンバチの猛威から逃げるために東物見岩から降りました。
降りる瞬間、多分見なかったほうが幸せだったかも知れないものを見てしまいました。

 

「 霊山登頂記念 」 の看板です。

 

そう、霊山を登頂したなら、ここで写真取らないと誰からも信じてもらえないという
伝説の看板です。もう、これを見たからには、

 

この写真を撮らないと、降りれねぇ!!

 

 

〜〜〜〜

 

クマンバチの猛威が去るまで、オレは別の草葉の陰からクマンバチを見ていました。

虫って言うのはマジ、あったまわりー動きしかしないもので、

ただでさえ山の頂上、しかも岩ですよ?
その周りをぐるぐるぐるぐる飛び回ってるんです。

永遠に飛び回ってるんです。

花も何もありゃしねぇ、あのクマンバチがなぜここでずっと飛び回っているのか、
オレにはまったく理解できませんでした。

そんな飛び回っているクマンバチを見て

「ああ、やっぱり虫ってアホだよな。」

と思う次第でございます。

 

さて、20分もクマンバチから避難して遠くからアホな様子を伺っていたのですが、
オレには今後の予定が控えているのです。

ここで時間を食うわけにはいかない!!

だからと言って、霊山登頂の写真も撮らないわけにはいかない!!

もうこうなりゃヤケです。
あんなアホ生物知ったことではない!

世の中、やったもの勝ちだ!!

オレはクマンバチが飛んでいるのお構い無しに、
霊山登頂看板に駈け寄りました。

相も変わらず低い羽音を立てて飛び回ってるアフォ生物を横目に、
すかさず携帯カメラをセット!!そして一瞬の隙をついて、

 

カシャ

 


(携帯撮影:目前にクマンバチがいたんですがね。)

 

そしてダッシュで逃げました。

くそう、頂上にずっと居座って、他の登山者が来たら

 

「お前が来るのをずっと待っていたのじゃ。」

 

って言いたかったのに。

 

とりあえず頂上も制覇したことですし、あとは山を降りるだけです。

オレは登山はまあ初心者なわけですが、
どうなんですかね、登りに力を使い切ったのか、
下りとなると脚が笑ってスムーズに歩けないんですよね。

なんかガクガクッってなるの。

それでもなんとか降りました。

途中、色んな人が登山に訪れたのか、たくさんの人とすれ違いました。

結構人気あるんだなーとしみじみ実感。
最初に借りた木の棒を戻すと、
とある家族連れが山の様子を訊いてきました。

オレはジェントルメン風味を醸し出しつつその家族連れに山のポイントを教えました。

 

何ていうか、一般コースをゆったり登ったのに、
時間は10時半近くを回ってました。

ってことは、3時間は登山してたって事ですね、すげぇ、オレ。

 

坂を上ったり、崖を渡ったり、鎖登ったり、岩の隙間通ったりと、
数々の困難を乗り越えここに登山を終了します。

フルマラソン並に疲れました。汗もハイパーたらたらです。

 

このあとは神社に行く予定があります。
もしその神社に巫女さんがいたなら、汗ギッシュギャランドゥなオレを見せることとなり、
巫女さんに不快な思いをさせてしまうので、再び紅彩館の風呂に入りました。

汗かいた後の風呂上りって、妙にさっぱりしますね。

 

〜〜〜〜

 

紅彩館でお土産を買いました。

福島名産の果物で作ったお菓子を買いました。

何ていうか、霊山は全然関係ないお土産を買いました。
だって漬物なんだもん。

やることやりました、次のコースは、危うく福島県警にお世話になりかけた
山津見神社でございます。あのセキュリティライトに当てられたやつ。

 

霊山の登山口から山津見神社の近道がありました。
まあ、例の如く全然近道じゃなかったんですが、昨日の道よりかは
割かし早く着いたんじゃないですかね。

山津見神社はやっぱり駐車場は広いです。
流行ってないのか、車は一台も留まっておりません。

だからと言って、真ん中に堂々と停めるなんてことはせず、
ちゃんと駐車場の隅っこに小しく停めました。

 

参道を歩いて境内へ。祭殿でお参りをして出ようとしたとき、
すぐ隣に短冊がたくさんつるしてある笹の枝がありました。

七夕には早いですが、みなさんここに願い事を書いて吊るしていますので、
オレも吊るすことにしました。
先の大山祇神社では凄まじい願い事をしたので、
今回この山津見神社では割とオーソドックスなお願いをしました。

ってか、短冊吊るしたい人は、賽銭箱に金入れてねって書いてありました。
50円で良かったらしいのですが、100円しかなかったのでそれ入れて
1枚だけ書きました。うん、オレってジェントルメン。

短冊書いて祭殿から出ましたが、この神社やっぱり人はいません。
仮にも11時半過ぎてるのにな・・・。

とりあえず来た神社の記念にお守り買おうと思いました。

ぬっと授与所を覗くと、

 

巫女さん
「はい、お疲れ様です。」

 

ぉあぅ!いたんかい!!

巫女さんです!巫女さんがいましたよ!
あえて昨日の巫女さんとは比べませんが、巫女さんがいたのです!

やた、やった、やったよ〜〜!

瞬時にジェントルメンモードへ移行。
お守りを買うと、巫女さんと交渉し了解を得ました!!

やった、もう今回の旅最高ね!最高!!

 

巫女さんにお礼を言って、山津見神社も出ました。

 

 

〜〜〜〜〜

 

第一話 出発〜大山祇神社編

第二話 開成山大神宮〜山津見神社編

第三話 紅彩館〜就寝編

最終話 湧き水の里〜霊山神社編

 

 

 

( ゚∇゚)ノシ