◇ ジェントルメン日記 〜深海神社〜 ◇
7/25 目標100匹
「おめー100匹釣ってこいや。 オレクーラーボックス用意しておくっけや。」
別の部署の次長が私にそう言い放ちました。
いきなり100匹とは穏やかではありません、
事実、聞いた瞬間「はぁ?」って言っちゃいました。次長に向かって。
しゃばろぐの昔の方に書いたのですけど、
この24〜25日にかけて、会社の人と釣りに行ってきました。
目的はアジ釣りなのですが、アジは今時期じゃないんですよね。
沖に出ればいい型のが釣れるんですが、船を使わず防波堤での釣りですから、
釣れるものはたかが知れてます。
今回の釣りの経験者は私だけ、
あとは海釣りは始めての他部署の係長二人、他部署の年上さん二人の計5人。
なので念入りに釣具屋に毎日通い、情報仕入れて仕掛けも買ったりしました。
ってか係長二人は一万以上する竿を買ったそうです。
経験者のオレの竿は5千円しませんがね。
まあ、満足してもらえればそれでいいのですからね。
〜〜〜〜
いくら情報仕入れたって、当日のコンディション次第でいくらでも釣果の変動が起こるこの業界。
今回の釣りイベントの首謀者は私じゃないですが、経験者は私だけなので、
なんとしても皆さんに良い想い出を作ってもらいたいと思います。
なのでニ連休をもらった私は釣り決行日の前日、試し釣りに行ってきましたよ。
新潟で防波堤から唯一大型のアジが上がるという場所に行ってきました。
ものすっごい長い防波堤なんですが、折りたたみ自転車で20分くらいかけて先端まで行ってきました。
結果は、大きいのなんて魚信すらなく、釣れるのは豆アジと呼ばれる5〜7センチ弱の子アジ。
私達の間では、からあげにして食べるので”から揚げサイズ”と呼ばれてますが。
他にはふぐやらイワシ、それとサバの子供がばしばし釣れました。
何ていうか、大物狙いの釣りイベントなのにこんな小物しか釣れないとなると、
係長二人に焼肉をおごらなくてはなりません。いやマジで。
とりあえず今日の釣果を報告に会社へ行きました。
シフト出勤なので係長は会社に出ているのです。
そしたら係長が、
「から揚げにするから食っていけや。」
会社で料理ですか
ウソだと思ってたのですが、彼は本気でした。
アジをそのまま片栗粉につけて揚げていきます。
・・・てか、なんで片栗粉と油と鍋が会社に備わってあるんですか。
しばらくするとアジがからっと上がりました。う、うまそーーー!!
塩ふって食べました。
うーーーまーーーいーーーぞーーーーー!!!!
(味王みたいに)
〜〜〜〜〜
係長が、
「これ、明日の釣りしてるときもやるから。」
え・・海でやるんすか、これ。
彼はマジらしく、コンロとか片栗粉とか用意してた。
酒やつまみまで用意してあり、もう宴会しながら釣りするぜくらいでした。
そしたらそこに、次長が登場。
から揚げを食ってオレに一言。
「おめー100匹釣ってこいや。 オレクーラーボックス用意しておくっけや。」
はい、冒頭のセリフです。
次長の家は7人家族で一人10匹食べる計算です。
残った30はどこから出てきたのかわかりませんが。
そんなわけで釣りイベント本番、オレは次長に豆アジ100匹をまかされました。
この日の試し釣りで入れ食いタイムがあり、一度に7匹とか釣れるので
十数回釣ればもう目標達成じゃん、と思ってました。
〜〜〜〜
25日の0時30分、この日に会社の駐車場集合でしたが、
夕方ぐらいに係長から電話が鳴りました。
「もしもし・・?」
「もしもし?べに?今から行くから今すぐ会社に来い。」
オレ寝てませんが?
釣りの帰りに会社により、
家に戻るときに友達から電話があって、ちょっと遊ぶことに。
且つ釣りイベントの買出しもしてて、これから寝ようとしたところにこれです。
まあ結局買出しやら何やらで0時を過ぎ、
メンバーも揃ったので出発しました。
楽しい車内での会話。
ですがオレ寝てました。オレあと3時間で24時間伝説達成じゃん。
そしていつの間にか目的地に到着。
寝れなかった。
寝ようとすると係長が「これ食え!」とブラックブラックガムを口に詰め込んでくるからです。
寝れるか。
眠い目をこすり釣りポイントまで歩きました。
先にも書きましたが、皆さん釣りをしたことがありません。
なので、
竿のセット、仕掛けの用意、取り付け、餌の配慮、釣り方、
全てオレがレクチャー。
でもいいのです。皆さんが楽しんでくだされば。
私は皆さんの召使いの如く色々施しました。
そして何とか釣りスタート。
と思いきや、
「べにー、糸がからまったー。」
「べに!根掛ったぞ、どうすればいいんだ?」
「べに、餌入れて。」
「べにさん釣れたーーー!魚取って!」
「べにー、仕掛けだけ飛んでった。」
「べにー、海に竿落としてしまった。拾ってくれ!」
「べに、リールぶっ壊れたぞ。どうすればいいんだ?」
「べにー、仕掛けつけてくれ。」
「べにさん、海草が釣れた!」
「べに、浮きが取れて海に落としてしまった。拾ってくれ。」
「べにさん、ふぐがキモイ。」
いい加減にしてくれ!!!!
いえ、言葉にはしませんでしたが、釣り開始から約2時間。
オレ、釣りしてませんが、何か?
しばらくしたら入れ食いタイムが来ました。
そしたらどうでしょう?
「おーーー!!来たー!! いいねいいね!!」
「みんな見てくれ!こんなに釣れた!」
「おぁっ、すごい釣れるね!」
「もう入れたらすぐだぜ!?」
みなさんとても楽しそうに話すのです。
もうね、オレ泣きました。良かった、ホント良かった。
みなさん初めての釣りで、昨日から潮の流れが悪い中、こうやって楽しんでいる会話が聞こえてくるのです。
なんと素晴らしいことでしょう。首謀者は私じゃないですが、釣りを楽しんでもらえてホントよかったです。
今までの苦労が全て報われました。
きっと良い思い出になったことでしょう!!
まあ、入れ食いタイムの最中もオレは他の人の仕掛けをセッティングしてましたがね。
〜〜〜
しばらくして一人が、
「べにさん、釣りしないの?」
できないんですが
さすがにセッティングしかしてないオレの姿が目に付いたのか、皆さんが、
「お前も釣ろうぜ!!」
って言ってくださいました。何ていうか、もっと早く言って下さい。
そしてようやくオレも自分の竿をセットした時、係長がから揚げを開始しました!
WOWーーー!!!
から揚げキタ━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!!!
サクサクほっこりのから揚げの完成。ウマー!!!
アウトドアの料理ってマジ美味いですよね。もうから揚げむさぼりました。
係長とかはもう酒が入り、防波堤の一角は宴会状態。
ええとその、帰りも運転するんですよね?
〜〜〜
陽も大分昇り、時間は6時を回りました。
魚もそろっと釣れなくなって来た頃、天候に異常が発生しました。
突然の強風、海に白波が見えました。
台風7号の影響だと思います。
ゴミとかがものすごい勢いで飛んでいきます。
これは本格的にヤバイ。
釣れなくなってきたこともあり、私達は撤収することにしました。
ゴミも分別、残さずゴミ袋に詰めました。
うん、マナーを守るのは基本ですからね。
きちんとゴミをゴミ捨て場に捨てて、荷物を車に詰め込むとき、
「べにー、そう言えば次長の分、100匹釣れた?」
「あ、そうですね、何匹釣れたか見てみます。」
カパッ、とクーラーボックスを開けました。
4匹しかいねえぇぇぇ!!!!!!!
100匹まであと96匹です。
どうするんだよ。
思えば入れ食いタイムでさえ他人のしかけをセットしてましたからね、
なんか寝坊してあわてて釣りしてましたって言ってもわかんねーくらいの結果だ。
こんな4匹ばっかし持っていっても、可及的速やかに会社から抹消されるのがオチなので係長にあげました。
ま、また次回にでもたくさん釣ってみせますよ、うん・・・・。
だって係長が
「次はいつするー?」
って言ってきましたからね、
次こそはセッティングだけで終わりたくないです。
( ゚∇゚)ノシ