◇ ジェントルメン日記 by〜深海神社〜 べに ◇
5/12 岩手・宮城・福島 3県またぎ 旅行記
『 究極の薬味!? 暮坪かぶ! 』
まあすべるとかいつものことなので、気にせず道の駅遠野を目指します。
山道を上り下りしながら進むこと数十分、道の駅遠野に到着しました。
入り口がめちゃくちゃ交通の便が悪く、
中々遠野に侵入することができませんでした。

そんな道の駅遠野のほぼ全容。
遠野は民話を大切にする場所だとか。証拠に、河童のグッズがたくさん売られてました。
とても可愛らしい河童がたくさんありました。お土産も、河童のお菓子とかあって、
もう河童尽くし。お前ら河童以外買うんじゃねぇぞ!って勢いでした。
まあ、何も買わなかったわけですが。
見づらいかも知れませんが、野菜班と書いてあります。
文字が大根とにんじんで作られております。
暮坪カブは見た目大根なので、文字を作ってる大根はきっと暮坪カブでしょう!
ってことは!!ここで売ってる脈がありそうだ!!
しかし!
意味もなく3周くらい回ってみましたけど、全然売ってなかったです。
最終兵器、道の駅遠野でも暮坪かぶは売っておりませんでした・・・。
どーすんだよ、あるといえばまた行者ニンニクじゃないかよ!
で、途方にくれていたわけですが、そんな私達を嘲笑するかのように、
とんでもないものが待ち構えておりました。
どこにトウモロコシが!?
た、確かに並べられている皿らしき物体は焼き物と思われるのですが・・・。
あ、そうか、岩手県ではこの焼き皿を焼きトーモロコシというんだな!?
きっとそうだ!なぜかって!?
祭りの縁日で、焼きトウモロコシが250円で買えるわけがないじゃないか!
しかも「トーモロコシ」と伸ばしているところも怪しい。
まあどうでもよかったりするんですが。
〜〜〜
さて、長時間の運転のため、Wizさんがかなりお疲れの模様。
そりゃそーですよね、今まで休んできたSAでは、串焼き食ってはしゃいでましたから、
実質休んだ、ってことにはならないと思います。
とりあえず飲み物買って、喫茶店のテラスで一息つくことにしました。
まあ、喫茶店の飲み物は高いから、近くの自販機でジュース買って飲んでたわけですが。
風に吹かれつつ、飲み物を飲んで一服します。
5月とはいえまだ初旬、さらに北国なのでメチャクチャ寒い。
そこで冷たい飲み物飲んでますからね、救う価値がない。
にしても、暮坪カブ・・・結局ありませんでした。
はぁ、みんなに食べてもらいたかった・・・あんなインパクトのあるカブ、そうそうないぜ!?
でもどっちかと言うと、みんなに「絶対暮坪カブ買ってくる!」と大口叩いて
「ありませんでした」って言うオチを避けたいのが念頭にあったんですけどね。
さて、時間もせまって参りました。ホテルのチェックインにはそろそろ向かわないと間に合わないですからね。
場所は何てったって宮城県の古川市。翌日スタートしやすいように、あえて宮城県の宿をとったのです。
とはいえ、折角ここまで来たのです、全力を尽くさずして帰るのは、敵前逃亡と同じ!!
道の駅遠野のインフォメーションセンターのおばちゃんと話してみました。
べに
「あの、暮坪カブが欲しいんですけど・・・。」
オヴァチャン
「え、暮坪カブですか・・・? うーん・・・。」
どうやら難しい相談だったようです。
ってか不思議ですよね、岩手県遠野市名産の暮坪カブ、どうしてこうも手に入らないのでしょう?
道の駅や近くのスーパーにて、手頃に買えるんじゃないんですかー?
しかし!ここでオヴァチャンの返答は想定外の言葉でした!!
オヴァチャン
「いくつ欲しいんですか?」
(゚Д゚;)
いいのかい?
おおおお!ついに念願の暮坪かぶが手に入るわけですか!
このオヴァチャンが隠し持っているのか!?
とか思いながら、誰にあげようか頭の中で考えてたら、
オヴァチャンが電話しはじめたんですよ。
電話の先は、どこかの卸売り店みたいなんですが・・・。
オヴァチャン
「あ、そうですか、はい、わかりました! ありがとうございました!!」
オヴァチャンの電話が終わりました。ついに暮坪カブが!!
べに
「10本くらいほしいです!!」
オヴァチャン
「暮坪カブ、ないそうです。」
そりゃないぜ!!
くそう! やはりないのか!どういうことだ!!
一体どういうことなの!? ねぇ、スティーブ!!
落ち着くんだ、ジェーン。
そんな感じでテンパってましたら、
オヴァチャン
「こちらのパンフレットを差し上げます。暮坪カブを作っている農家の連絡先が載ってますので、
直接連絡を取られてはいかがでしょうか?」
おお!!さすが!民話と人情と暮坪かぶの街!岩手県!!
岩手県の方々は基本的に優しいらしく、どこかのテレビ番組で、
困ったおばーちゃんを助ける人はどこの県に一番多いのかみたいな趣旨の企画があったそうです。
岩手県が堂々の一位、全員、みんながみんなおばあちゃんを助けたそうです。
それだけ優しさが詰まった我らの岩手県!
私もまた、その優しさに触れることが出来ました。
もしこれが他の県なら、「さっさと故郷に帰って田んぼの世話でもしやがれ、北朝鮮の玄関口めが!」と、
石を投げつけられること必至でしたよ。
さてさて、もうどうにもこうにも後に引けない。
「ありませんでした」オチを避けるため、
オヴァチャンの優しさに応えるため、
何より「ここまで来たんだから全てが乗りかかった船」という勢い!
これらに身を任せ、やれるところまでやってしまいましょう!!
先ほどもらったパンフレットに、農家の電話番号が書いてありましたので、早速テレフォン。
もう必死でしたね、ミリオネアで一番最初の問題でテレフォンを使ってしまったくらいの必死さ。
そしたら全然出ませんでした。まさに電話に出んわ。
oh!もう終わった。
しかし諦めるのはまだ早い!農家には申し訳ないが、こちらには今後の生活が控えているのだ!
もしこのまま「ありませんでした!」って会社に戻ってみろ!!
係長には大して期待もしてないのに「あ〜あ、楽しみにしてたのにな!」と言われ、
部長には「別にいらねーからいいやー!」といわれ、
何より、
副社長の朝礼がムダに長くて、
話の内容が意味不明になってしまう!!
あ、
最後のは元からだったね!
ホントこいつ、話すことがないからって町内会の話なんてするなよなー。
お前の町内会がどうのこうのって話よりも、
スーパーマリオのメットはファイヤーボールを後ろから256発当てると倒せる、
っていう話の方が何億倍も興味あるわ。
さて、一回二回の電話であきらめるのは素人ですよ。
ここはネチっこく、嫌われること覚悟で電話です!!
嫌われたってより、キレられたことはありますが。
さて、農家のおっさんよ!オレの想いを受け取ってくれ!!
と、通算8回目の電話!!そしてついにその電話が通じることとなった!!
ロリっ子
「はい、もしもし。」
あのですね、なんか、幼い女の子の声がするんですよ。
わたしゃてっきり、相当な場数を踏んだ、あとは野菜と運命を共にするだけみたいなご年配が出ると
思っていたんですけども、電話に出たのは推定12歳くらいのお嬢ちゃんでした。
さてさて、まあ折角つながったんですから、その電話を無下に切り捨てるわけには行きません。
何せ電話の向こうは推定年齢12歳ですからね。
12歳と会話するシチュエーションなんて、あとは誘拐する直前ぐらいしか考えられない。
とにかく、暮坪カブについて問い合わせることにしました。
べに
「あの、すみません、暮坪カブがほしいんですけど・・・そちらに在庫ってありますか?」
とか、12歳と話しているのに思いっきり業務電話をしてしまいました。
バカバカ!!もっとあるだろうが!好きな芸能人は?とか!今学校で何が流行ってるの?とか!!
そして「巫女服着ませんか!?」とか大事な使命があるじゃないかよ!!
本気でそれじゃ誘拐魔完全体なわけですが、理性を総動員して業務電話。
で、そんな業務電話なわけですから、電話の向こうの12歳も当然のように、
12歳
「すみません、カブのことは大人の人しかわからないので・・・。」
と、一瞬で会話が終わってしまいました。
この後「ところで、巫女服着ませんか?」とか言えばよかったんですが、
どうやら当時はカブの重要性を重視してたらしく、
べに
「あ、そうでしたか・・・わかりました、ありがとうございました!」
と、あっさり引き下がりました。
12歳相手になに敬語使ってへりくだってんだか。
〜〜〜〜
さて・・・ええと、まあ、電話する前が崖っぷちで、電話して玉砕したわけなので、
今の状態は明らかに崖から転落、なわけですが、今はまだ転落中なのです。
そう、こうなりゃヤケだ!!
と、立ち上がったのはWizさん。
Wizさん
「とにかくその農家に行ってみましょう!!」
おお、Wizさん、何とも心強いお言葉・・・。
そう、そうなんですよ。
「やれることは、やれる内にやれ。」 これは、私が学生の頃、胸の内に秘めてたポリシーじゃないですか。
ふっ、Wizさん、あなたの言うとおりですよ。 まだやれることがあるのに、それをあきらめてしまってはダメ。
全力を出し切る!全力を振り絞る!可能なことは全て実行すべき!!
そう、人間が生きていく上で忘れてはいけない初心じゃないですか・・・。
ありがとうございます!Wizさん!! では早速農家に向けて出発としようじゃないですか!!
ところでWizさん、お目当ては12歳のお嬢ちゃんってわけじゃないですよね?
カーナビの目的地設定で、その農家の住所をインプット。
こういうとき、カーナビは便利ですよね。私の車にはないので、もし今回の旅が私の車だったら、
この時点でホテルに直行してたと思います。
車を走らすこと数十分。田んぼのあぜ道を通り、明らかに農村と呼ばれる環境に入り込みました。
ナビが「目的地周辺です、音声案内を終了します。」と言ったので、
ここら辺がその農家なのでしょう!!
私達はここの地理には疎いので、ってか初めてきたのでわかるはずもないのですが、
たまたま、自分の土地でトラクターを洗っているとっつぁんが居たので聞いてみました。
べに
「すみません、ここら辺で『暮坪かぶ』を作っている農家があるみたいなんですが・・・。」
そしたらとっつぁんが、
とっつぁん
「あ、それウチです。」
ゴーーーーーーーール!!!!
ヽ(*゚∀゚*)メ(*゚∀゚*)ノ
目的地に着いてました。やはりナビは便利だ。
で、ところで12歳のお嬢ちゃんはどこかな?
〜〜〜
そんなわけで早速折衝開始。
べに
「あの、暮坪カブがほしいのですが。」
未だに崖から転落中の私とWizさん。
このとっつぁんの一言で、運良く枝に引っかかって九死に一生を得るか、
はたまた地に堕ちて天に召されるかが決まります!!
とっつぁん
「今、種まいたばかりです。」
ダメだったよ、パトラッシュ・・・
もうね、もうダメ。
何が崖から転落中だ。そのまま地面突き破って地獄まで行きましたくらいな勢い。
とっつぁんから詳しい話を聞きまして、それらをまとめてみました。
暮坪かぶは、5月に種をまいて、7月に収穫するのだそうです。
さらに種をまいてから収穫するまでの間、既存の暮坪カブは市場に出さないようにするそうです。
つまり、5月手前から7月の収穫にかけての間は、
見えない圧力によって市場、店頭にカブが並ばないみたいです。
欲しい場合は全て電話連絡、業者へはそうやって注文するようにさせてるみたいです。
まあ、何ていうか、さすが私とWizさんと言いますか・・・
うん、やはり間が悪い!
まあそんな嘆いてもいられません。とにかく暮坪かぶが欲しい!欲しくてたまらない!
何とかして手に入らないものか!!と、農家のとっつぁんに聞いてみました。
とっつぁん
「うーん・・・。だってまだ種の状態ですからねえ・・・・。」
そりゃムリだ。
先ほどの水色の文字の文章からわかるように、
既存のカブはもう手に入らないようになっています。
とっつぁんも困り果てた様子です。
しかしここはさすが、人情とカブと12歳のお嬢ちゃんの町、岩手県!!
こんな提案を頂きました。
とっつぁん
「では、6月の後半くらいにまた連絡をください、
暮坪かぶをお送りしますよ!!」
マジっすか!!ヽ(*゚∀゚*)ノ
もうね、感動した。全米が泣いた。全宇宙が震撼した。
ほとんどが、東京の名店に向けて出荷されると言われる暮坪かぶ。
残ったものも、地元のそば屋や、卸売り市場に並ぶという運命を辿るその暮坪かぶ。
それを、水田と北朝鮮の玄関口である新潟県民の私達に売ってくださるなんて!
しかも業者ではない、普通の副社長の意味不明な朝礼を聞かされる一般サラリーマンに売ってくださるとは!
ただただ、感謝の余りに地にひれ伏すばかりでございますじゃ!!
ありがとう!ありがとう! 12歳のお嬢ちゃんのおかげだ!!
〜〜〜〜
こうして、暮坪カブ自体は残念ながら種の状態でしたが、
農家と直接取引き出来る関係を築くことが出来ました。
マージンの心配がいらないのが大きな要素です!!(セコい)
お土産こそなりませんでしたが、立派なお土産話です。
この安心感が、係長や部長の言葉を和らげてくれるでしょう。
副社長は、ホントアイツどうにかならんかな。駆除したい。