お知らせ@  ★DNA自社鑑定について★
2010・4・27


繁殖業の最も大きな問題の一つに、家畜業者・農家さんと同様、病気との闘いがあります。

インコ・オウムにとっても病原性の高いウイルスがあり、それらを侵入させない防疫体制を備える事は、鳥を感染から守る為の大切な任務となります。

その為の一つの手段として、遺伝子検査(DNA鑑定)があります。
感染原因となるウイルス遺伝子の有無を、PCR法によって診断し、個体の感染状況を知り、また感染経路、感染源などを探る手がかりにするのです。

当社では昨年までこの遺伝子検査(DNA鑑定)を外部検査機関に委託していましたが、
個体から血液、羽などのサンプルを採取>送付>検査>結果報告までに1週間〜3週間を要し、
この待機期間に病気が悪化していたり、個体間の水平感染が進行している可能性が示唆され、問題となっていました。

ウイルス感染から鳥を守り、その感染が拡がらないように阻止する事は、「時間との闘い」でもあります。
この問題を解決するには、自社検査体制を持ち、新しい鳥の導入、卵が孵化した際など、すぐさまDNA鑑定を行い結果を出すことです。
もしここでウイルスが検出されても、速やかな対応をする事で感染拡大を防ぐことが可能となります。

その為に、昨年より機材を揃え、関係研究機関・技術専門家の方々より親身なご指導・ご協力を賜り、DNA鑑定に携わる基礎技術を習得させて頂きました。

その後、文献・海外論文などを参考に、検出キット、DNAサンプル採取方法と適量、前処理方法、プライマー、PCRプロトコールの各ステップ温度や時間、
サイクル数など、様々検討を重ね、より早く正確な検出方法を探りました。

そしてインコ・オウム類の最大脅威であり、ファームとして根絶のターゲットでもある、PBFD(Psittacine Circo virus )については、
サンプル採取から陰性・陽性の確定までを、最速2時間以内で行えるようにできました。
当方で孵化した個体については、孵化後間もなく卵殻内膜からDNAを溶解抽出し、PBFD陰性確定したものだけを保育する事にしております。

PBFDについては@孵化直後A生後1ヶ月頃、及びBお客様がお迎えになる直前の合計3回(場合によりそれ以上)のDNA検査を実施します。

*BFD(Avian Polyoma virus)の鑑定も併せて実施しています。
*性別鑑定も同日または後日行っております。
*まもなくオウム病(Chlamydophila psittaci)についても検査体制が整う予定です。
*今シーズン孵化個体の検査では今日まで1羽もPBFD/BFD共に検出されませんでした。

以上、DNA自社検査体制敷設のお知らせでした。

脅威となるウイルス・病原菌に対して徹底した検査体制をとり、さらに良いファーム創りを目指して参ります。

よろしくお願い申し上げます。

*なお当社のDNA鑑定は、現在自家繁殖個体の検査目的に限定しており、外部からのご依頼はお受けしておりません。
(一部のインコ・オウム類の性別鑑定はお受け致しております。







お知らせA

★マイコプラズマとアスペルギルス検査廃止について★



マイコプラズマは全ての鳥類に発生する可能性があり、「国内の研究ではマイコプラズマのオカメインコにおける陽性率は70%以上、全年齢に発生の可能性があり、
1歳未満の場合80%〜90%と陽性率は著しく高くなっています。。。」*(文献より引用:コンパニオンバードの病気百科:小嶋篤史先生)

つまりインコやオウムでは、ほとんどの個体が成長過程でマイコプラズマと接触していて、多くの場合で完治または共生しつつ健常を維持して暮らしていると考えられます。

人の場合でも種は違えど、1歳までの子供のおよそ40%がマイコプラズマに自然感染しているとも言われています。
個々の免疫能力の違いによって、一過性で間もなく回復する子もいるし、重篤な状態に陥る子もいます。

このようにマイコプラズマという細菌と生物との関係を先ずは認識しておきたいと思います。

マイコプラズマ・ガリセプティカム及びマイコプラズマ・シノビエの2種については、
マイコプラズマ属でも鳥類に対して病原性の高いものとして知られており、届出伝染病でもあります。
これらの発生は問題視せねばなりませんが、当方繁殖個体で陽性となったケースでは、種の同定検査で上記2種は共に陰性である事が確認されています。

続いてアスペルギルスについて、

「アスペルギルス属は真菌(カビ)の仲間で、良い種、悪い種含め、200種以上が知られています。

アスペルギルスは私達の生活のどこにも存在し得る常在真菌(カビ)で、そのほとんどがAspergillus fumigatusであると言われます。」(上記文献より引用)

次々と自然発生してくるようなカビは、飼育環境からの排除が極めて困難であり、その為感染した場合のほとんどが日和見感染であると言われており、
特にストレスがかかるなど免疫力が低下した場合に感染しやすいと言われています。
マイコプラズマ同様、感染後自己免疫能力によって治癒してしまう個体もいれば、慢性化によって重篤な状態に陥る個体もいます。

日本では一般的に鳥の暮らしが室内密閉型である為、アスペルギルスの陽性率も高いと考えられます。

個体間の感染はないとされています。

総じて、
@飼育環境の衛生上の問題。密飼い、密閉飼育による新鮮な空気の取り込み不足などを感染原因とし、それらをしっかり考慮した飼育をしない限り、いつどこでも感染し得る病気である事。
A共に投薬による治療方法がある事。
B常在菌まで含めた無菌動物的要素をペット動物に要求すれば、飼育できるペットはいなくなってしまう事。

以上の理由から、要検査必須項目の対象外と致しました。

なお、当方ではこれらに対する新たな防疫策として、

@孵化後、まもなく抗マイコプラズマ薬を全羽に対し与えております。
A孵化直後より過密飼育を避け、保育器1台に対し1クラッチ(同腹2〜3羽以下)ごとに収容すると共に、高温多湿となる保育器内環境を考慮し、
換気と器内の消毒清掃の頻度を上げ、衛生維持を強化しました。
B密閉される保育器内での長期飼育は不適切であると考え、できるだけ早期の開放育雛に切り替えました。
C保育室内は全面防カビ効果のあるエコ系ペイントで装いました。
Dさらに有圧ファンによる室内換気システムも設置致しました。


ご理解の程よろしくお願い申し上げます。






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